2015年01月10日
・カール・エルベス「ヴァルツガルデン ファインヘルプ QbA 2011」
もらいもののワインだが、猪骨鍋があんまりに美味しく出来たので、あけてしまった。そして、期待値のはるか上でびっくりした。毎度感動的なドイツのリースリングに当たる度に思うのだが、ドイツワインに関してはワインというジャンルに収まらず、飲み物や食べ物という尺度、ヘタすると生活の中での感動した物というジャンルで上位にランクインさせなくては計れないような偉大さを感じる。偉大って言うとちょっと違うかな、そういう一種の使い古された権威ではなく、いつもドイツワインは新鮮な驚きやはじめての発見のような感動だ。
香りは教科書にあるようなリースリングで、とても心地よいレモンの香りがする。安物の香水のソレではなく、ライチやスイーティオのような長く続く爽やかさ。かすかに鉱物のようなニュアンスも感じる。飲んで見ると、これがワインなのか!と驚くぐらい最初からフレッシュな酸味の塊である。他のワインが「酸味」が従属的であるとしたら、ドイツのリースリングは酸味があってその従属物がワインと言った感じだ。全然酸っぱくないけど酸味がある。後味もクリーン、わずかにアルコールの太さも感じるが、これだけ辛口に仕上げれば度数も当然上がるだろう。でも、アルザスのソレとは全然違う。舌をしびれさせたりしない酸味だ。
秋田のリースリングもまだあるので飲み比べてみた。香りはコレに比べると失礼ながら全く感じられなかったのだが、飲んで見ると秋田のリースリング単体で飲んだ時とは比べものにならないぐらい、味のニュアンスがくっきりと感じられ、間違いなく両者は同じブドウ品種から出来ているんだなぁと思う。カール・エルベスが図太い線で「これがリースリングの輪郭だ」って物を見せてくれたので、秋田のリースリングもとっても分かりやすくなったのだ。
驚くべきは、このワインはQbAという1ランク下のワインである事だ。いや、前書いたように、このランク付けは様々な法的な要件による物なので、必ずしも品質的にそうだとは言い切れないのだが、すくなくとも値段は調べた範囲では1600円以下、QmPなら2200円は超えている。ま、超えていてもクオリティーからするとバーゲンだ、マジで。別の所の情報だが、カールエルベスのQbAは補糖やジュースリザーブはやってないという話なので、リースリングを早摘みしてフレッシュネスや酸度を最優先に作ったのではないかと思う。そして、それはQmPとは別の世界を作っているのではないか。おぼろげな記憶だが、QmPのヴァルツガルデンはここまでの物でもなかったような気もするし。ともかく、他の素晴らしいドイツワインとは別の路線で、しかし基本には忠実以上に忠実に、現代的だけと親しみやすさももった作りのこのワインは3000円、4000円でも欲しい人は欲しいんじゃないだろうか。
敢えて作り方に関して言うと、スクリューキャップで軽く発泡しているのは、ドイツワインのお約束。ステンタンクだろう、樽の要素は皆無。あまりにクリーンで透き通っているので、細かいニュアンスがもう少しあってもいいんじゃないかと単体では思うかも知れない。濾過の程度を下げるとか、自然酵母を使って複雑味を出したらどんな感じのワインになるのだろうか。
ところで、モンダヴィーノではロンドンの人も出てくる(飛んだな)。フランスのワインがこれだけ国際的になったのは、世界の覇者だったイギリスがボルドーから大量にワインを買い付けてランク付けして世界に持っていったからであり、自国ではワインは作らないくせにイギリスのワインへの影響力は大きい。そして、戦争中もドイツにフランスからワインを輸出していたそうだ。で、その人が面白い事を言っていたのだが、「カトリック世界では金儲けは悪だった」「プロテスタントはお金を正当化した」「よってプロテスタントの世界ではユダヤ人が受け入れられた」という話をしていた。すごい端折って書くと「拝金主義」「商業主義」「グローバリゼーション」「マスメディア」らへんが全部ユダヤ人的価値観を軸にグルグル回ってるのね。戦争とかあっても、基本的にそこは変わらない訳だけれど、ヒトラーは諸悪の根源を個別の現象に求めず民族問題として扱った訳で、そこは卓見というかなんというかだと思う(正当化はしないけど)。そうすると、実はイギリスの対独戦争も別に民主主義とか自習主義なんて物は後付けで、ユダヤ人が商業を通じて富を溜めまくっていたのがイギリスなので、自らの身の危険を感じたって所があったんじゃないかと勘ぐってしまう。たとえばオランダなんかアンネの日記にあるようにユダヤ人の迫害があったが、そもそもオランダに棲み着いているのはオランダがかつて通商で成長していたからだと思うのね。さらに言えば通商そのものの他に保険分野でユダヤ資本は成長したのだけれど、これは通商で難破などリスクがあったからだそうだ。
たとえば最近のイスラム原理主義者のテロも大半の連中は暴力で自分の欲求を通そうとする、一辺の同情の余地もないクズなので空爆で蒸発させてしまえばいいと思うが、欧米内部で時々発生する同調者は多分グローバリゼーションと拝金主義とユダヤ人を憎んでいると思うのね。実際はユダヤ人だから全員ロスチャイルドな訳はなくて、それは全てのイスラム教徒がテロリストでないのと同等程度の割合だと思うけど、今回もユダヤ人食料品店に立てこもったのはそういう意図があるのだと思う。ただ、共産主義者もそうなんだが、彼らの革命家としての本質は「持っている物からひっぺがして自分が貧しいのを解消しよう」って所があるのは忌むべき点だ、自戒を含めて。マルクスやレーニンの頃の共産主義は資本主義サイドから提案された過当競争回避と労働者保護の提案だった訳だが、同じ事を貧乏人が言うと「努力しないで生産資材を分配せよ」となる訳だ。極端に言えば、その努力を資本主義社会の中で行って蓄財して功を成して、それを分配する事は立派な共産革命の一歩なはずだが(いわゆる資本主義革命ルート)、どうもそういう努力をしてない人が多い印象がある。いや、末端の共産党員の人は人助けで自分の事もままならない善人が多いみたいだけどね(筆坂さんという元国会議員によると)。
・断熱が怪しかった場所に端材でちょっと補強、でも、改めて断熱の性能向上って具体的にどのぐらいでどの程度の暖かさなのかってのは分かりづらいなぁと思う。たとえば昨日は室温が10度、台所はストーブ焚いて12度→6度(3時間ぐらい)、玄関はずっと2度か1度である。典型的な部分暖房だが、自室は断熱強化をしてあるので、コタツと生活熱だけでそこまで暖房になってるはずもないと思っていたのだが、よく見たら内窓があいていた。断熱穴があいていた訳で、一体なんだったんだろうかと。
・買ったカナテコには「曲げ強度5倍!耐摩耗性5倍」って書いてあって、そんなすごいのか?と思って調べたら、確かにとんでもない素材だった。メーカー系HPで見たらSUP9というバネ鋼で、引っ張り強度が1000Mpa超えてる。超超高張力鋼クラスだ。硬度もブリネル硬度で350~430HBWぐらいで、調べたらSCM440とかSK4より硬い。さすがにハイス鋼ほどはなかったが、クロモリ鋼より硬いってコレなんぞ。クローム・マンガン鋼ってなってるが、シリコン比率もそこそこあるから、耐摩耗性も高いんじゃないかな。
以前消防で水利点検で使っていたカナテコはコックもあけられるタイプだったが鋼材が弱くて、テコで蓋をあけているとそこが曲がったり、下手すると疲労破断してしまっていた。一個半分もげたのがうちにあるが、消防関係はザルだと言ってもほんと酷い。一方本職はこれと同じの使っていたので、なるほどなぁと。しかし無垢素材なので3kg近くあって、持ち運びは大変。よく日本刀なんか峰で叩いても鉄棒で殴る訳だから不殺とか言ってる奴はおかしいって話も聞くが、日本刀は1.5kgぐらいなので2倍はある。つまり、これで殴られれば・・・あとは分かるな。
・ネットでキーシリンダーを番号からおこしてくれるサービスみつけた。なかなかよさげ。
・仕事はちょっと剪定、結構長い枝が枯れている時もあって焦るが、基本別の枝で埋まってるのなんとか。
Posted at 2015/01/10 22:37:47 | |
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