2015年03月09日
・先日まとめサイトで「ニートの俺が商店街活性化に携わって気づいた」というスレが紹介されていた。要旨としては幽霊商店街なんて店主達は皆資産家で不動産収入などがある。そこに税金を投じて活性化なんて言っても本人達にやる気も動機もないのだから全くの無駄。むしろコンサル料とかイベント料が浪費され食い物にされているだけ、真面目に問題があると思って参加した若者が食い物にされてアホらしい、という結論だった。実際私もそう思う事あるわ。
うちの市でも大規模再開発でジャスコ・・・じゃなかったイオンがさらに大型化して建て変わるってんで、地元の商業組合が猛反発している。理由としては「商店街が崩壊する」「一極集中で道路が混雑する」などなど。分からなくもないし、行政が道路渋滞などに対して積極的に取り組む必要が出るのは事実。一企業のために便宜をはかるってのも問題だが、その企業が地域に納税している分に見合う改善はまあすべきだろうな。そして商店街が崩壊するという言い分は根本の部分で「客はどうなの?」って所が抜け落ちているように感じた。
確かに買い物困難者の発生とか、全部コンビニ任せになる状況とかは良くは無い。零細商店街にも雇用はあった訳で、それらが全部とってかれるのも辛い。しかし、現在の市内の中心市街地の商店街なんてすでに死に体、シャッターで閉じてないだけみたいな所が大半だ。例外は観光客向けのゾーン(中町・縄手の一部、んでも縄手もてこ入れしたけど、さびれている感はある)と歓楽街や駅前飲食店ぐらいである。昔はあちこちに小規模な商店街があったのだが、確かに潰れてしまった所が大半。彼らが営業努力をしていたとは思えないし、まあやっても大差なかったろうとも思う。
これ見てすぐに感じるのは「農家は同じような状況になった時に国民から税金使って維持されるべき存在として見てもらえるだろうか?」という事だ。というのは、兼業農家なんかでも土地持ちは基本的に資産がある。大規模専業でも経営内容は資産収入でボロく儲かっていて農業は趣味みたいなケースもあれば、資産価値が少ない農地を辛うじて守っている人もいる。きっと商店街もそうで、シャッター閉じて収入が無くなって転職してしまった人達も結構いるだろう。農地とちがって荒廃がそこまで明確に見えないだけだ。イオンのような大手企業農家は国内にはいない(極希に外食チェーン契約で聞くけどね)。しかし農産物はそもそも海外の超大規模農家から国策の支援も得て関税も下げられて入ってきている。目に見えないだけで、商店街と同じ事が起こっている。そして、「活性化と称してコンサルだのイベンターだのが役所に取り入って税金を無駄使いして実効性がない事やってる」のも同じだ。
決して不採算部門を切り捨てるような引き算のやり方が日本の将来のためになるとは思わないが、無責任で一過性の外部に依存した対策にコストをつぎ込む事には大きな抵抗を感じる。そんな事やるんだったら、その価格を農産物の購入補助にでもして価格競争力でもつけた方がいいんじゃないだろうか、というか、それが減反政策の軸だった訳で、それを切った反動が昨今の農業興しプロジェクトの乱発なんだろうが。
・ワインについても同様に考えて見よう。ワイン作りって夢があるし、なんとなく都会的な雰囲気もあってワイン産業を補助する事が農業振興の分かりやすい広告塔になっている所がある。実際、まあ、飼料米作っても同じ事にはならんわな、経済規模から言うワインの何十倍あるとは思うけど、差別化しづらいから。でも、競合相手が増えれば当然差別化が難しくなるし、ワインは消費量がうなぎ登りに増えているのではあるが、根本的には日本人は酒離れをおこしているので消費量が今後安定するかどうか不明だ。海外との競争力もそんなには無い(甲州が一部で海外展開しているぐらい)。へんな御輿に乗っかってないか?もし税金を使われているなら国民に説明出来るか?なかなか悩ましい。
・最近ニュースで北野たけしの発言を便利に引用するのが多くて嫌い。この人に限らず芸人が政治家に転身する例が非常に増えているのも嫌だし、芸人が自分の権力を錯覚していらん領域に口を出す事も、それを横車に使おうとするマスコミも嫌い。あと、お笑いが寒すぎるというか、見たくなくて見てないのだが、今はいろんな分野で頼まれてないのに芸人を起用してメディアからさらに離れたくなっている。ラジオのパーソナリティーとかCMとかね。ラジオって芸人使って確実にサイレントマジョリティーのラジオ離れをおこしている事に気がつくべき。
・挿し木ブロックについて農協に頼んでいるが、催促してもなしのつぶてなので自分で本社に問い合わせ、大体の値段の目安をもらった。バラの挿し木用は50角か60角で、一個15円か16円との事。コスパ的には60角が割と良く、75角になると突然33円程度と倍になるので除外。現代農業だと培土に水苔をポットに詰める方法も紹介されていたが、とりあえず発根というやり方にはやや大変。ロックウールのコスパは決して良くは無く、たとえば同じサイズの育苗ポットみたいなのにバーキュライトなんかを投げ込んで同じ事が出来るはずであるのだが、私は成功した事がない。バラもそうだが、発芽は簡単だが、発根しないまま、生け花のような感じで展葉して、やがて枯れて仕舞うケースばっかりだった。
一応原因として挙げられるのは「培土の無菌率」「気相率」らへんだが、バラは後年ある程度は出来るようになったが、ブドウは全然ダメだった。そこらへんに刺しとけば発根するよ?って人もいるんだけどね(実際海外のワイナリーなんかはマルチに直刺しでどんどん生えてた)。で、一部の農家さんが「台木なんて加温しないとダメだから無理」って話をしたことがあり、また今月の現代農業で全く同じ話題が出ていた。普通の挿し木の発根率が10%ぐらいだが、加温した場合は80%ぐらいになったと。
そこで私なりに仮説を立ててみた。ブドウの場合、発根率は元はかなり低く、一定の温度以上(18~25度)じゃないと根が生えない。しかし、一般に挿し木の適期とされるのは発芽時期である3月後半から4月らへんである(長野県では)。その時期に展葉しても地温が低いので根が発生せず、ただただ葉っぱが広がるだけでいずれ養水分の吸い上げがダメになり枯れるのではないかと。さらにブドウに限らないが展葉すると蒸散が盛んになり挿し木が弱るので、通常は直射日光に当てる事はしない。ある程度根が生えるまで我慢して反日陰で管理するのだが、そうすると温度が上がらないのでさらにダメになるのではないだろうか?
そう思いつつ検索すると、まさにそういう情報が出ていた。「発根温度は20度以上が必要なので、露地の場合は挿し木は5月まで待て」というのである。発芽が挿し木から2~4週間で、発根はさらに1~2週間かかるのだそうだ。その間は貯蔵養分に頼って生育が非常に不安定なので、先に根っこを暖めて発生させておくと生育が良いのだそうだ(これをボトムヒートと言う)。かなり古いデーターだが、10度の発根はゼロ、15度で7㎜、20度で11cm、25度で31cmというとんでもないデーターすらあった。じゃ、普通どうすんのか?実は稲の発芽機というのがあって、こいつはスチームを蒸散させて加温する方式なので重ねて使っても培土もある程度湿っているし、理想的ではある。稲のトレーに挿し木を乗せて発芽させれば効率がいい。スペース的には稲の苗ほどギチギチに詰め込む訳にはいかないだろうが、まあそこそこ。問題はこれ結構高くて人気もあり、オクでも5万程度はしてしまう事、消費電力が1000Wぐらいある事(ヒーターなので常時それだけかけている訳ではない、小さい温室のような形なので昼間は暖まるはず)。まあ、最近は個人でおこす人いないから、案外あちこちに転がっていそうな気もするけれど。
他に考えられるのは温室で管理する事だが、温度が30度を超えると発根が悪くなるという事もあるので、あまり培土が少ない場合には注意が必要かも知れない。さらに他のやり方としては熱帯魚用のヒーターを用いてプール育苗にしてしまう手が考えられる。稲の育苗もプールにして、水温が高くなりすぎないようにするために太陽シートと呼ばれる資材などで適宜温度調整をして育苗しているケースもある。熱帯魚ヒーターの場合は循環装置も付けないといけない問題があり、プール育苗の場合はプールとハウスをかけなければならない問題があり、それぞれ片手間でやるにはちょい面倒な要素もある。他に現代農業ではホットカーペットを使った方法が紹介されていた。ボトムヒートとしてはかなり直裁的ではあるが、面積が確保出来れば良い方法に思われる。ただし、ホットカーペットも消費電力は結構あるのが悩みではある。
幸い今年は種枝は潤沢にあるし、余計にあっても「緑枝継」での利用価値は充分にあるので、いくつかの方法を試してみようかと思う。
方法1:温室で加温して、夜間温度下がるのは諦める
方法2;水槽にヒーター入れて温度あげる
方法3:電気カーペットを使う
方法4:積み込み堆肥による加熱?
・仕事は巨峰園の片付けしてたが、雨が昼過ぎから降り出したので軽く荷物降ろして終了
Posted at 2015/03/09 21:03:31 | |
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