2016年01月15日
・なぜ木工機にはガイドが片側にしかないのか?丸ノコもトリマーも大抵の道具が片ガイドである。左右ガイドの方が暴れなくて良いと思うのだが・・・たとえば初心者用のソーガイド、これは木工機とは発想は異なるが、ブレードを両側から押さえて固定するって意味では両ガイドだ。他には自動カンナ盤(挟んで削る奴)も両ガイドと言えば両ガイド。製材の帯ノコはガイドと言って良いのか分からないが、木材を固定して送るので安定したガイドである。
両ガイドにする場合の問題は主に3つ思いつく。まず幅がキッチリ出てないと、どっちの端面に沿って作業しているのか分からなくなるという物。木材は金属なんかより狂いは出やすいから、多少はズレが出る。片側ガイドでも原理的には狂いはそのまま出てしまう訳だけど、ガイドをシビアに調整した場合に送りがきつくなる事はない。その考えだと自動カンナ盤のように両側から削る場合はそういう問題ないよなぁと。
次は幅広材だとどのみち片側ガイドになるという事。両側ガイドは使う対象が狭い場合にのみ使える。特に切り落とす「丸ノコ」とかの場合、重要なのは切り落とす側のサイズな訳で、片ガイドなのが必然なのはなんとなく分かる。でも逆にトリマーや溝切りは切り落とさないのが必然であるし、相手が細い場合ベースプレート全体で対象に当たる訳じゃないから垂直度も狂ってしまう。
最後は結局の所、「大工さんのような技能職の人がしっかりとした工作台にガッチリ止める仕組みがあってはじめて使う物だから」という所に落ち着くと思う。本来の大規模生産施設だときっともっと合理的な機械を使っていると思うのだけれど、手持ち工具なんて元から精度はそこそこな訳で、それを技能で補うという名目で進歩させてこなかったのではないだろうか。特に溝切り、角のみらへんの刻みはすでに現場では行われない作業になっているそうで、機械もプロ向けではあるがプロはもう使わないような感じだ。また刻みを必要とする在来建築の和室が激減している。今なんて和室がある家の方が珍しい(ジジババがいる家は別だけど、新築の和室がこれまた違和感ある物ばかりだ)。刻んで強度下げるぐらいなら、ビスで部材を足して取り付けたり固定金物使う方が良いという考え方だろう。もし需要がまだ多いなら改良されていたかも知れないが、すでに終わった機械なのかも知れない。
ところでうちは工作台はドラム管の上にコンパネ渡しただけなので、安定性は高いけれど歪みやスペース効率はお世辞にも良く無い。夏場は出荷スペースにするのでワークベンチにしてしまうと困るのだが、もう少しマシな工作台にならないのか?って思ったりもする。
・今年もイネの苗の注文の季節になった。苗は例年中苗を買っていた。これはすぐに植えられる苗で、播種料金が一枚500円、運搬費100円、育苗費用が700円かかり、トータルで1300円か1400円していた。これを1反で40枚程度使うので、苗代が55000円程度掛かる。数年お世話になっていたが、苗おこす人から「自分で稚苗からおこしてみたら?できるっしょ」と言われた。実際そうやっている人も多くて、その場合は一枚540円、運び代金は自分で取りに行けばタダなので、21600円と半額以下に下げられる。うーん、魅力的だなぁ。もう一つ、作って見たかった苗も注文出来るというメリットもある。
もっとも苗箱は自前であるし、苗を自分で起こすというのがコスパ最強ではあるし、実際やっている農家さんもごまんといる。このメリットとしてはコスパ最強、苗箱の運搬の手間無し、もっと苗の品種選択の自由が広がる、箱土を特殊な物(クンタンとか軽量培土)に出来るなどなど。逆にマイナスは手間がそれなりに掛かるし、失敗した時のダメージが大きい。農家さんが自前で起こさなくなった背景に、失敗してしまって作付けが出来なくなったという事故が良く有る。まあ、うちの規模ならかき集めれば余剰苗で田植えぐらい出来るだろうけれど、実は購入苗は可能な限り前進作付けになっているという問題もある。
今は育てた苗を移植する方法が多い訳だが、機械移植だと3葉期ぐらいの小さい苗の方が効率が良いので、ギリギリの小ささで植えている。また、労働力の分配問題からゴールデンウィークが田植えになっている。しかし、機械化・兼業化が進む前の自然のサイクルだと6月に植えて10月に収穫というのが普通だった。今はそれぞれ1月ずれている訳だ。苗が早生になってきているのもあるし、温暖化とか漏水対策が進んで水温が上がりやすくなっているのもあるのだろうけれど、それでも早すぎるというのは皆が言う所だ。しかし、ピークがGWにあるから、委託育苗はせいぜい5月12日までしか受付してくれない(残りは作業請負組合で使うとか)。5月12日に中苗を受け取ってそれを育苗すると今度育ちすぎて良く無い。もう一つ、小さい苗を寒い時期に植えると成長が遅いため、雑草に負けやすくなる。なので除草剤は必須になるし、それでも雑草には悩まされる。
だから無農薬農家さんなどでの作付けは大苗(5葉苗)を使い、ある程度水温が上がってから6月に移植というスケジュールになる。育苗は薄蒔きになるので多分必要な枚数は増えるのだが、逆に植え付けロスや成長遅れを気にしないで済むので、疎植気味にしてトータルで同じ感じにする人もいる。ただ、疎植できる大苗を作るには播種がより正確に均一になっている必要があるため、従来のばらまき型では欠株が多いという指摘もある。まあ、精密播種装置は高いか能率が悪いので、大苗作ってかき取り量を増やしての疎植という手もあるんだろうとは思うが。
・図書館行ったら季刊 地域が置いてあってびっくりした。内容は現代農業と大分かぶるというか、現代農業が少し地域によりすぎていたように感じるぐらいだが、大変面白そうなので次は借りたいと思う。さて、その中で薪ストーブが沢山紹介されていたり、オンドルが記事になっていたりしていたのだが、「これが日本の物作りのロスだなー」と感じた問題がある。それが「溶接」だ。
実は最近、鉄砲(特に軍用)の生産方式を知る機会があったのだが、昔の鉄砲はもちろん鍛造(多分手動か単純な機械ハンマー)である。やがて「削り出し」というタイプも増える訳だ。これは精度は高いし自動化も出来るが、部材のロスが多く生産スピードも上げられない。んで、最終的にはプレス加工が量産では用いられるようになる。プレスだと曲げ加工は一瞬だ。形状安定性もまあまあ高いし、鋼材も単純な圧延板を熱処理しないで使える。
翻って薪ストーブを見ると、中小規模の鉄工所オリジナルっぽい薪ストーブは、大抵が全部を「溶接」で作ってある。銃器ではあまり使われない「鋳造」というタイプも薪ストーブでは多いが、日本の小ロット生産ではまず見ないので除外する(性能的にも色々言いたい事がある)。溶接で薪ストーブ作るとなると、筐体を考えて見れば六面の鉄板を切り出して(方形の物の場合、異形だともっと)、それらを揃えて溶接する訳で、とんでもなく人出も労働力もかかり、おおよそ効率的とは言えない。やっていいのか分からないが、箱だったら一枚の鉄板を曲げて作ってもいいように思うし、カットのロスを減らすには胴体パーツを4面と、上下二面別パーツとか可能だろうと思う。他にはモキの一部のようにラウンドプレスって手もある。プレスマシンが高いのだろうか?でも溶接出来る技術があればジグを作って曲げるぐらい出来そうに思うのだが。
そういう見方で見ても時計形ストーブというのは非常に合理的である。まず部材が切り出しではなく打ち抜きで、組み合わせは溶接ではなくハゼ折りだ。部材の取り方も天板と底板、そして胴体は一枚をラウンド織り交ぜたプレス成形してある。天板の穴が多重ステップなのは鍋が入るためなので、あれを一枚板にしたらさらに安くなるかも知れないが、そのパーツにしたってプレス曲げだからたいして違わないだろう。
ただ、絞り燃焼は何度か試して見たが、時計型だと結局あまり上手く行かなかった。薪の乾燥がイマイチなのもあるが、やっぱり放熱がいいので燃焼室温度が下がりやすく熾での日持ちがわるく不完全燃焼を起こしやすいようだ。また、熱効率を考えたら熾で換気損失を気にして燃やすぐらいなら、ガンガン燃やして扇風機で風送った方が、鉄板が薄いので熱交換効率が稼げる。雑誌なんかで「輻射熱でじんわり暖まるのが薪ストーブの魅力」とも言われ、確かにそれも分かるけれど、それを可能にするには逆に相当な容量の薪ストーブと高断熱住宅が必須になってくるように思う。大体、輻射熱だけ発生させるって訳にはいかないから、その時にはどのみち室温も上がっているわけだし。
・玄関の断熱回収用の吊り戸パーツやらなんやら購入、これで長い扉一枚を釣れるようになるはず。枠は2×4材で作る事にした。扉パーツは最初継ぎ足そうかと迷ったけれど、少なくとも動かす方は1本じゃないと不安なので。固定側もどうせならと同じにした。どのみち以前作った枠パーツは中間で継ぐ関係で使うし。
あと、溝切りのガイドも市販品を見てチェック出来たが、予想通りガイドがベースプレートの内側まで入り込める構造だった。12㎜のシャフトは無垢だったが、うちはパイプがあったのでそれを使える。多分側面に木材を取り付けてタッピングビスあたりで固定、木材は組み合わせて奥に入り込める形にしようかなと。合板でもいけそう。シャフトは反対側にも出るので、そこに同じ物を取り付けて、そっちはシャフトに対して動く形にすれば良さそう。
あとは懸垂用のパイプってどのぐらいなのか調べたり市場を見てきた。鉄棒の径は28㎜だそうだ。ところが雲梯など一部の遊具や公園などの鉄棒では30㎜とか32㎜の物もあるという報告があった。太ければ太いほど握力が必要になるので28㎜にすりゃいいのにとも思うのだが、28㎜というのは強度という点ではちょっと心許ないのね。中実の鉄棒だけならいいけれど、雲梯のように溶接して組み合わせる場合、パイプじゃないと加工が面倒とかあるんじゃないかな?もちろん個人差もあるとは思う。そして、恐らく偶然ではないのがウェイトトレーニング用のシャフトのサイズ。あれもプレートの穴径は28㎜が標準だそうで、グリップが太い事もよくあるけれど、基本的なプレートは28㎜だと言える。ただ、一般市場で鉄無垢の太い棒というのが無い。最大で16ミリだった。よく見るMSパイプというステン巻きのだと細かいピッチであるのだが、肉が薄くて強度が全然ダメ、25㎜の2メートル物で耐荷重量が13キロとかになってた。
で、安くて規格的に良さそうなのは20Aのパイプ。これは内径27,2㎜で4mの物だと1mあたり600円ぐらいだった。ただ、中空なので、人間がぶら下がって平気なのは良く分からない。単純にパイプの強度だけじゃなくて、支持方法や間隔も鉄棒のソレとは違ってくるだろうからなぁ。まあ上の梁から吊れば平気だろうし、多少曲がってそれがどうしたって話だが。
・佐川の不在連絡の自動受付システムを使ってみたが、反応がはやすぎて携帯でボタン押して通話聞くとすでに案内が進んでいて必要なのが聞き取れない。固定電話でも子機とかだとダメだな。いつもは案内時間が長すぎてイライラするのだが、これは早すぎて置いてけぼりという珍しいタイプ。一定時間通過すると再度案内が出るので何度かやってる人には早くていいのだろうけれど。良く見たらネット用端末はQRコードやURLでアクセス出来るようなので、そういう人はQRコードでやれって事なんだろと後で気がついた。
ところで再送というのはロスが多いのでペナルティーなどが必要という議論が政府周辺で起きている。私も個人的にはそう思うけれど、一方でネット通販だと日付指定無しの時間指定無しのケースも多く、そういうのを受け取り出来ないからってペナルティーもらうのもなぁって気もする。実際は宅配業者さんは受け持ち地区の住人の大まかな生活スタイルを把握しているそうなので(怖い話だな)、あんまり困らないそうだが、それでも大きい荷物なんかは普段とは違うトラックが来る事があるので油断出来ない。かと言って事前に電話連絡というのも相手側の負担すぎる。かと言って公開在宅予定表なんて出したら防犯上問題だ。同様のGPSとかもダメだろう。
一番いいのは荷物ボックスを設けて、その中に投函してもらう事であり、マンションでは多分ソレ。大物は管理人さんが受ける。手紙だってそうやってやっているのであり、受け取り印鑑が必要というのは何かしらの不手際か悪意がなければ不要だと思うけれど、それを省く訳にもいかないしなぁ。ネット通販の思わぬ落とし穴と言った所だろうか。ちなみに、再送って面倒じゃない?って顔なじみの配達の人に聞いたが「別に賃金変わらないし配達しなきゃ終わらないんだから関係ないっすよ」と言っていた。うーん、なるほど。話によると、結局地域差がこの手の問題には大きく、うちの地元みたいに人口密度が低くて配達カバー範囲が広く距離がある場合は大変、都会のように密集している方が楽って話だったが、当然そうなれば雇用者(会社)としては、より効率的に人員配置をしようと思うだろう。再送を避けられないコストと見るか、少しでも効率的にしようと思うかだよね。私はやった事ないが、コンビニ止めみたいにすれば、再送手続きも経るし、安い料金でコンビニ止めを設定するとかも手かも知れない。あとはネット端末に配送予定を送る事かなぁ。
・仕事はそんな訳で無し。ワイナリーの福袋のチケットを消化したり、棚下線注文したり。イチゴうめえぇ(あきひめ)。ミニキャブがいかにも調子悪い。はやくブレーキシールキット届かないかな。これでダメならエンジンだな。
Posted at 2016/01/15 23:31:53 | |
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