・やっと黒猫ヤマトのメンバーズのポイントがたまったので、キャンペーン商品と引き替えてきた。商品は三種類のミニカーから選ぶ事になっていたらしいが、残っていたのがウォークスルーバンのみだった。別に強い拘りはなかったし、一番見慣れている車だったので良かったのだが、はこを開けたら結構精巧かつ重厚に作られていたので感動した。
クロネコのデリバリーバンはトヨタと共同開発のライトエースベースだったと思ったが、もちろん世代が進んでいる。でも、キープコンセプトの部分もある。運転席は開き戸、助手席はスライドドアの1座席で、その後ろにクールボックス、後ろは観音開きである。これ、しばらくは非売品だったらしく、実際ノンスケールとは言えトミカより若干大きい気がする。
面白いのは、環境規制基準適合マークと、「車のそばで遊ぶな」というコーションシールはすごい精巧なのが貼られていて、逆にクール宅急便のマークがない事。調べたら、今のウォークスルーバンは全てクール機能があるので識別不要になったらしい。また裏側も精巧で、燃料タンクと触媒だか中間マフラー、リーフサスが再現されている。一方で少し残念なのはホイールがずっと一般的なトミカのアレである事、ライトがクリアパーツじゃない事かな。サイズから言うとプルバックカーに出来そうだが。
このモデルは三代目の物らしいのだが、ウィキによると2011年で生産終了になっているらしい。ヤマトは物持ちがいいだろうから、ある程度は確保しているにせよ、後継車というか新型って見た事ない。これまたウィキによると現在ヤマトではハイブリッドを搭載した新型に置き換えており、一部ではEVも投入しているそうで、運送業の短距離輸送ならまさにEVやハイブリッドが向いているのは間違いないのだが、それが現行ベースで外見上分からないのか、ただ投入が遅れているのかは分からない。大雑把な印象から言うと最近塗装が綺麗なヤマトの小型車両は見ないし、逆に佐川なども軽バンを採用している所が増えているので、クールじゃなきゃ軽バンという棲み分けになっている気もする。
と思ってヤマトに荷物出しがてら聞いて見た所によると、ウォークスルーバンは確かにもう新規導入ではないので、今後減っていく。ハイブリッド?知らんな。軽箱はクールが取り扱い出来ないので新規で導入はなく、多いのは2tの箱車かハイエース(T車)なんだそうだ。たしかにハイエースのは見た事があったが、あれにはクール冷蔵庫がついているのだそうだ。そういう目線でヤマトの車を見ると楽しいかも。
あと、宅急便の契約だが、回収か持ち込みかは先に決めておくのだそうで、チャンポンは無理。ただメンバーズは平行して使えるので、あて先が書いてある人達は今後も持ち込みは可能。さて、持ち込みと引き取りのメリットデメリットだが、なかなかどっちとも言いづらいので困る。
集配のメリット
・持っていく手間がない
・支払いの手間がない
・持ち込みで人に会わない
持っていくとどうしても時間がかかるし、伝票の張り付け等の問題もある。客が並んでいたら平気で15分はロスするし、自分の分でも15分はかかる。行って帰ってで30分から40分を農繁期に取られるのは痛い。また、持ち込みは農協出荷じゃないので人に会うと気まずい事もある。と言ってもうちはたいした量ではないので、ちょっとしたお使いって感じだが。大口の人は当然集配なのであった事ないし。掛け払いである事はうちは特にメリットもデメリットもないが、集計は楽にはなる。その分農協系じゃないバンクが必要になるが。
集配のデメリット
・時間が限られる
・メンバーズの割引が受けられない
うちはいつも荷受けギリギリに出しているので、これが2時間前後前倒しになる事は辛い。と言ってもそれを見越して荷造りしておけばいいだけの話ではあるので、体力が続く状況ならあんま関係ない。盆前の暑い盛りに大丈夫かどうかだけ。割引だが、これがかなり大きい。メンバーズでの支払いは10%引き、集配は逆に100円割り増しなので、2kg一箱で200円近く高くなる。掛け払いにすると随意契約で金額が変わってくるのだが、大口ならさらに安く出来るだろうけど、うちのような小口で同じ条件は無理。ただ、10箱出して1000円安いメリットと、40分ほど体があくメリットを比較する事になろう。あて先出力自体はどっちでも使えるので、今回は勘案しない。今の規模で続けるなら持ち込み、今後増やすなら集荷って所だろうか。うーん、悩む。
・もう一つ手売りで悩むのは箱だ。農協の2kg箱は共通箱と言って枕蓋があって大粒種と小粒種のコンパチであり、サイズがやや大きい。一方手売りの箱はやや小さく、バラ房などを詰めると蓋と荷物が干渉してしまう事がある。つまり、出来れば大きい2kg箱を使いたい訳だが、共通箱はもちろん勝手に使えない(し、蓋がない)(稀に裏返して折って直売所で出している人も見るが)。どのみちダンボールは独自の物の方がプレミア度が高いので自前で製作してもらいたい所だが、一つ問題がある。2kg箱はヤマトだと60サイズという規格で、次の4キロは小粒種用が80サイズ、大粒種用が100サイズになる。大粒種用はギリで100サイズなので、二段にしてもまだ100サイズだったりする。さて、60サイズは2kgなので、まあちょっとそこらへんはグレーゾーンなのだが、長さに関しても単純に足していくと30cm×13cm×21cmなので三辺合計が64cmにもなってしまう(なので、他の所で出すと80サイズを請求される)。農協の箱は長さが32cmと2cm長いので66cmにもなってしまうので、きっと80サイズにして下さいと言われてしまうだろうなぁ。これ、料金だと200円ぐらい違うので、サイズ上がりは絶対に避けないといけない。まあ、栽培が上手くなれば余裕で2kg箱に2kgは入る訳だが。一つだけ思ったのは、蓋だけの独自注文ならコストは安いのだから、蓋に細工して容量を増やすというか内容物の保護って出来ないだろうか。
・もう一つの発送サービスのライバルは日通・日本郵政のゆうパックである。で、ちょっと後悔したのだが、こっちの方が安くてサービスの制限も少なく(普通にあて先印刷あるし)宅急便=ヤマトという概念にとらわれすぎていた気もする。まあ歴史的な経緯には少しわだかまりも感じるけれど、そういう既存インフラ悪用の公社が安いのは仕方ないよなぁ・・・ただ、60サイズの優遇問題がどうなるかだし、郵送された時にお客さんへの送付がどうなのかって問題もある。うちも通販はよく使うが、佐川・クロネコは宅急便で良く来るが、ゆうパックで届いた事がないのだ(気がついてないだけかも知れないけど)。ゆうメールはかなりの割合なので、小物は郵便は強いんだろうけどね。
・某組織の所属していた時の上官が先日のブドウのお礼に来てくれて少し世間話。お元気そうで何よりだったし、ジムニーのちょっといじった奴に乗っていて、なかなか良さそうだった。もう15万キロだったそうなので、そう考えると高いのか安いのか分からんけど、積み替えても安いか。さて、その組織の方が不祥事があったのだが、内容が非公開で全然聞こえてこなかったし、刑事事件にもしなかったらしいが、その詳細を聞くことが出来た。というか、詳細が出て来ないという異常事態である事が分かっただけなので、そりゃ分からないわなと。以前から不祥事の温床だと分かっていて、その対策もこの上官と私は多少やった分はぶられてしまった訳だが、「あの時出ておいて正解よ」と言われる。というか、横領以前にこういう人材がいて上に行く事がもうダメな組織だったなと。本当は全国大会に出たとかそういう事をアピールする前に、犯罪者が幹部にいる組織って事を告知すべきじゃないんかねぇ・・・その監督すべき役所機関も同じく横領が問題になってるし、つくづくお役所が独占してるライフラインとか防衛とかは綱紀がたるみまくってるなと、1度大震災でダメダメさと出してもきっと焼け太る、そのぐらい日本って国は堕落している。
・DS1000のスコーカーの件は、幸いいい出物があったので、理想論を貫いてFF126を使う事にした。なんだかんだ言ってスコーカーが一番聞こえる帯域は広いし、こいつなら使う領域は90dB超えててフラット、あとは入るかどうかだな。
・鉋の話を調べて居たら、千代鶴是秀さんの逸話がまた出ていた。二点面白いというか分からない事があった。一つ目は某鍛冶屋が多い街(千代鶴は東京)との比較で、「うちはコバは叩かず平のみを「伸びるな伸びるな」と叩くので時間がかかる。余所は伸びろ伸びろと叩くので早い(が切れない)」「コバを叩くと鉄の繊維が切れる、伸びすぎたらヤスリで削る」と言っていた点。私は子供の頃、ルパン三世の斬鉄剣の作り方など見て「鉄は際限なく叩けば叩くほど密度が増して良い」と思っていたが、そうではないと最近は知った。鋼に関しては叩けば叩くほど脱炭と言って炭素が抜けてなまくらな軟鉄になってしまう。そりゃ超純鉄になるまで叩けばしらんし、超超高圧にすれば圧縮率がすごい低い鉄でも圧縮はされるだろうが。
もう一つの逸話は国産の鋼は使わなかったという話。これだけ読むと、すわスウェーデン鋼とか中世の古い鉄かと思うのだが、この人の使っていたのは和鉄、いわゆる玉鋼の方であろう(それ国産ちゃうんか!と言いたくなるが)。なにしろ元が刀鍛冶の家系なので、そういう事が出来たのだろう。んで、ここから邪推。玉鋼など古代の製鉄は炭素を大量に含む熱源で製鉄していた。それは高温が得られる他に、炭素が溶け込む事で鉄の粘度が落ちて精錬しやすくなるからだ。たたら鉄でも、炭素が多すぎて鍛造に向かない部分はケラとかズクと言って刃物には利用していなかったし。他にも不純物はある程度含まれているらしいが、柔らかいために折り返し鍛造して分散させると靱性が増すとある。ま、玉鋼は炭素が1~1.5%も含まれるのに、不純物のお陰でモロくなりづらい訳だ。ちなみに現代で一般的な刃物鋼のSK85(SK5)は0.8~0.9.構造材のSC45などは文字通り0.45%らへんである。一番炭素量が多いSK140(SK1)がちょうど和鉄と同じぐらいの炭素量だが、ヤスリ用であり刃物としてはモロすぎる。粉末冶金鋼だと分散や結晶成長がコントロール出来るので3Cとかあるけどね。現代でも玉鋼で鉋を作っている方もおられる。
さて、炭素量が1%を超える玉鋼も、日本刀にする過程で脱炭して0.6%ぐらいに下がるそうで、炭素だけで見るとSK7らへんまで下がっちゃうので、工具鋼として見ると性能は下がる。だったら最初から炭素が高い材量で叩けばいいんじゃね?というのが私の超素人考え。そして面白いのは千代鶴の「和鉄」という言葉。実は玉鋼と和鉄を分ける考えがあって、先のヅクだのゲラだの言う鋳鉄に近い純度が低い鉄を包丁鉄とか和鉄と総称していたそうだ。もし千代鶴の言う「和鉄」がこっちの意味だと、炭素量が多い原料を数多く叩ける物として選んだ可能性もないだろうか?まあ、千代鶴の鉋の炭素量を調べればそれ分かるでしょって話だが。コバから叩くと応力で密度が下がる方向になる、それは感覚としては分かる。きっと分散している炭素組織の方向性みたいな物が見えていて、結晶を綺麗に並べるなり分散させていたのではないだろうか。まあ、他にも近代製鉄の中でも初期の物を和鉄と言う人もいて、地金部分はそっちの特徴が出ているので、案外そっちの話だけかも知れないけれど。
Posted at 2016/09/25 23:08:14 | |
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