2016年12月27日
・新聞の投書で「福島県避難者の子供がいじめられて、馬鹿呼ばわりされている事が許せない」「子供は大人の感覚に敏感で、大人がそう思っている」「福島県民は国や電力のいいなりではない」「本当に馬鹿だとしたら日本人全員が馬鹿だ」という物があって、ああやっぱりいじめられた背景はそうなんだなと。私はマスコミが伝える世間の感覚が分からないので、正直どういう感じで馬鹿だと言われているのか分からなかったが、県民が言うんならそうなんだろう。で、一言で言うなら私は本当に日本人全員含めて馬鹿だったと思う。当然立地県の方々も筆頭馬鹿だけど、推進派正当を選び原発電力を積極的に使いながら危険性を叫ぶ声を無視しつづけた人に何の免責があろうか。一方でそうやって一括りにする事は無理で、福島県民だろうが沖縄県民だろうが東京都民であろうが反対派の人は確実に居た。
そういう理性的な考えに基づいて子供が行動できるかと言えば無理だろうし、そもそも馬鹿だのなんだの思ってもいじめに直結している市町村を見れば、元から子供が荒れているような所が多い。単によそ者をいじめる口実が欲しかっただけで、それを仰々しい差別として扱う事にはちょっと疑問もある。もちろん多くの避難者の方がそういう難癖を付けられている事は憂慮すべきだが、多分投稿者のように理論的に説明しても形を変えて差別は残るんじゃないかな。まあ直接的に同じようないじめを受けている子供さんには対策にはなるんだろうが、正直子供だけじゃなくて社会全体で福島避難民への差別問題が色々あるであろう事への対策が後手後手な気がする。とくに放射能の影響を受けやすい若い世代は避難する動機も大きかったが、同時にその後についても考えるべき問題は多い。おそらく表面化してないだけで、就職や結婚は大きな困難が伴っているはずだし、やはり幼少期に故郷を無くしたというストレスは後を引きそう。全員が馬鹿だったと反省するのは同時に責任を有耶無耶にしてしまうと言うが、少なくとも一般の福島県民と日本人一般は同程度の関連度ではないだろうか。
・ミニキャブのジェットの番手、やっぱり低いよなぁ?同じような馬力のヴィヴィオなんか160ぐらいだし・・・と思って調べると、キャブ車について「排ガス規制でジェッティングがかなり絞られて、それだと加速しないので加速ポンプを装備した」と言う話が出ていた。多分パワージェットも同じ延長上にある話だと思うが、バイクとの違いについて少し理解が出来た気がする。そしてインジェクション化して一気に性能が上がったのも別の面から理解出来る。3G83はNAの頃は42馬力/6000rpm、5,7kg/5000rpm、インジェクションで48馬力/6000rpm、6kg/3500rpmと大きく進歩した。2割近くパワーアップしているので、乗ってみれば全然別物の性能がある。しかし、キャブだとこの全域性を排ガス規制適合させて実現出来なかったのだろう。例えばバイクなら600ccもあれば昔だって60馬力程度は最低でも出していたわけだし。
・積みプラモ作ろうと塗料を買いにいったら、どこでもエナメルのフラットブラックが売り切れてて草、お前らやる気なさすぎだろ・・・どうせならフラットブラックだけ二列入れとけよと。仕方なく他の店行ったら、そっちの方が全部安くてしかもフラットブラックだけなくてめげた。しょうがないので水性のブラックとフラットベース買ったんだけど、よく考えたら調色に使えないのでやっぱりエナメルで買うべきだった。水性買ったのは「エナメルベースにエナメルで墨入れだと溶剤で拭いたら溶けそう」と思ったからなのだが、実際は乾燥していれば大丈夫だったみたいで、逆に水性は評判がすこぶる悪い。そもそも、アクリルラッカーでベースカラーを買っておけば良かったのだけれど、てっきりカラーナンバーがアクリルとエナメルで別れているだろうからと安心して買ったのが間違いだった。まあ永遠に持つ量じゃないから、今回は勉強でいいだろう。
それにしても模型は塗装についてほぼなんの解説もないんですね。カラー指定があればマシで、塗装順序もなければカラー指定すら入ってないのもある。そりゃバンダイのプラモが受ける訳ですよ。それだけこだわればこだわれる部分でもあるのでしょうけれど、アカデミーのフォッケウルフとか「パケ絵と説明書と作例」がどう見ても違うんじゃないかと。まあドイツ機は特に塗装が一貫してないからしょうがないか。戦場があちこちだから、現地で塗り替えたんだろうけど。
さて、戦車はやたらパーツが多いので最初は大好きなフォッケウルフから作ろうかと思ってはいるのだが、FW190の作例の「エーリッヒ・ルドルファー機」ってのがあって、これまた塗装が標準と違うのだが、調べたら大変重要な人物だった。まず、どうせプラモにするなら有名な機体にしたいと誰もが思う。例えば零戦なら坂井三郎機とか、メッサーシュミットならヨアヒム・マルセイユとかね。特にドイツはエースをプロパガンダに利用したからか、妙にエースが多いし。ところが、調べると有名なエースと言うと何故かメッサーシュミットが多くて、フォッケウルフの名手!みたいな記述はあまり見つけられなかった。機体性能や運用機関、配備数や配備場所でメッサーシュミットが有利という話もあるにはあるのだが、調べると曖昧。まず配備期間はメッサーが1935年初飛行1937年配備、FW190は1939年初飛行1941年運用開始なので、確かに開戦当初は存在しなかった。これは同時にベテランにとってはメッサーの方が慣れていたという事にも繋がる。が、ずっと長い事戦闘機パイロットをやっていた者がエースという訳ではない。例えばもはやウィキが虚構新聞よりひどいと言われるルーデル閣下にしてもJu87での初陣は1941年6月であるし、瞬間火力で100機近くを短期間で落としてからすぐに戦死してしまうエースも多数いる。ハルトマンも1943年頃までは撃墜数は100機を超えていないらしい。コンスタントに長くという意味なら長期間飛んでいるメッサーが有利とは言えるが絶対ではない。配備期間が短いという事は戦線も未経験な部分があり、初期のバトルオブブリテンにはいなかった訳だが、途中で新型の超強力な戦闘機としてブリテンには認知されており、機種転換して乗る人だっていたんじゃないか?って気もする。配備数はメッサーが3万、フォッケウルフが2万以上なので、極端に違う訳ではない。というか日本が色々手を出している間、ドイツはこの2枚看板でやっていた事に驚く。後から生産された事を考えるとむしろフォッケウルフの生産数は多いとさえ言える。
と能書きが長くなったが、もちろんフォッケウルフの有名なエースもいる。一人はヴァルター・ノヴォトニー少佐で、押しも押されぬ大エースかつMe262による初のジェット戦闘機隊JV44の隊長になったのだが、結果的にMe262のエンジン不調が原因で撃墜されて戦死している。で、ちゃんとFW190で戦果を上げていた記録があるんだが、こうなるとMe262で落ちた事の方が注目されてしまうね。また、立場的にドイツで一番偉くなった現場側のエースパイロット、アドルフ・ガーランドもMe262のテストもしていた人で、途中で殿堂入りして戦闘への参加を禁止されていたのだけれど、途中でFW190を駆ってB24を非公式に撃墜したという話がある。この時この人は司令官だったらしいから、それどうなのよ?って気もするが、公式な乗機としてFW190はなかったんじゃないかな?上手い人はどれを乗っても上手いとも言えるし、対爆撃機ではFW190の方が向いていると考えた可能性もある。でも有名になったのはBf109での方である。
そしてもう一人の重要人物がアリイのモデルに塗装例に出ているエーリッヒ・ルドルファーである。この人はFW190を駆って撃墜数224と言うすごい記録を成し遂げているが、上のノヴォトニーは人類初の250撃墜を達成している。ドイツには他に300機越えを達成したバルクホルンとかハルトマンとかチートがいるのでアレだけど、充分にすごい。でも、本当にびっくりしたのは、このエーリッヒ・ルドルファーはなんと2016年4月まで「生きて」いたのだ。これは第二次大戦の100機以上落としたエースオフエースの最後の生存者だったそうで、そういう意味で重要だったと言える。という事で、FW190のエースがいない訳でもなんでもないのだが、なんでメッサーがやたら持ち上げられるのか?調べて居てちょっと思いついた点がある。
書いたようにベテランエースはメッサーから入った人が多い。そしてドイツ空軍の中で新型補助戦闘機だったFW190は重戦闘機として立派な主力機に成長しており、途中で乗り換えたり、両方使っている例がガーランド以外にも見つかった。ところが、そういう人の評価があんまり良く無い印象を受ける。たとえばバルクホルンはFW190の転換が短かった事もあったにせよあまり評価せず戦果も上げていない。他にも原典不明情報だがベテランが自動化を進めたFW190を批判していたという情報があり、一部のそういうベテラン情報が後世の評価に影響したのではないか?という気もする。でも、Bf109だってずっと同じ機体だった訳でもないし、マルセイユの例のように芳しくない機体も存在はしていたので不公平だと思うけど。
考えて見るとエースパイロットは大抵自分の愛機が好きだと思う。良し悪しを通り越して、不都合があっても大好きなのね。坂井三郎氏なんかも、客観的に見れば零戦にはいろんな問題があった事は分かっているけれど、そこらへん含めて零戦大大好き男である。だから、高性能化したからと行って疾風あたりに乗せて大活躍したのか分からない所がある。結局世間は戦闘機に直に乗って空戦なんかした事ない人の集合なので、主観的な要素が多いんじゃないかなぁ・・・
まあ他にももう一つだけ当事者である評価軸はある。それは撃墜「された」側である。たとえばこれがレースとかスポーツであれば「あいつは強かった」という情報が残る。しかし戦争となると負けた側は死ぬリスクがかなり高くなり、空戦となるとそれはさらに確定的な物になる。
・ミリタリー関係の話もう一つ。レストア動画で検索してたらISU152の動画出てきた。ソ連で撮影されたと思われ、そこらへんの空き地にかくざというより放置されていたっぽいISU152のエンジン始動と移動に成功している。動画コメで「第二次大戦から70年放置で動くのはすごい」と出ていたが、調べたらISU152は1959年頃まで生産続けていたらしい。退役は不明だが、まあ作ってたんなら60年代は現役だったんじゃないか?って気はする。
が、当然だけど、そのISU152が放置されているって事は戦争でなんらかのトラブルがあって放置されたと思うのが自然。戦勝国でもそこらへんに兵器を野ざらし放置していい訳がない。例外としてモニュメントなり戦後退役させてから不動態状態で保存されていたのなら分かるのだけれど、モニュメントと言うにはあまりに雑な放置だったし、レストア時にわざわざ砲に穴を開けていたことから、武装すらそのまんまだった事が分かった。まあさすがに実弾がそこらへんに落ちている物ではないだろうけどねぇ。気候が違うにせよ、そんな物が落ちていて、レストアの対象になるのはやっぱりすごい事だ。そういやウクライナでも展示品のIS3復活させて無理やりつかってたなぁ、弾もあったそうだし。
Posted at 2016/12/28 01:55:30 | |
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