・仕事は巨峰とスチューベンの剪定をちょっとやっただけ。天気も良くていい年末年始だ。スチューベンは毎年何故か枝が伸びない場所があって、今年も何本か枝は取れそうなのだが、虫が本当に多い。他の場所はこんな入らないのに、延長枝伸ばそうとすると入る。あとスチューベンは昨年は割と良作年だった。収穫を早く行えただけでもあるけれど、それ以前は最後にして腐らせるパターンばかり。ここは水条件が悪くて天気が悪いとすぐに着色不良かはじけるかと極端で、昨年も後半の雨で枝が滅茶苦茶暴れてた。それ以前はそんな事なかったのに。消毒をマメにしないでも良く出来るし、簡単に言えば低投入、低利潤なんだけれど、収益性を考えるといずれは経営から切り離すべき園な気はする。
・グラスホッパーはあれからフロント回りも作りシャーシ部分は完成、試しに動作させてみた所、動く事は動いたのだがサーボが電力食い過ぎて、モーター回していると差動不良になる事が判明。Amazonのレビューでも当たり外れや電圧食い過ぎ問題は出ていたので懸念していた事ではあるが。このクラスのサーボって一応手持ちにもあった気がするのだけれど、積み直し面倒だから出来れば安くて反応が早いサーボを買って積みっぱなしにしたい所。そもそもバッテリーが古くて電圧が低いのもあるだろうから、バッテリー新調も一つの手ではあるが。
シャーシの塗装はボディーはスプレーだったのでたいして問題なかったけれど、細かい所ははじめて筆で塗ったが大変だった。自分がアバウトな人間だという事を思い知らされる。それは単純な技術じゃなくて塗料の希釈とか筆の選び方とか諸々含めて。1/10RCカーなんて巨大なプラモでさえコレだから、もっとスケールモデルを精密に仕上げる人って人種が違うんだと感じる。まあ個人的な基準で言えばそこそこ見られるようにはなったと思うけれど、特に人形が難しかった。無機物はまだ直線平面などで塗料ののびがいいのだが、人物は形が凸凹しているので筆がひっかかりやすいし、境界が曖昧なのでそこも難しい。逆に言うと多少塗り分けが雑でも気にはならないが、それでも限度がある。
また塗料も今回はじめて三種類使ってみた。まずMrカラーの水性カラー、それからタミヤのエナメル塗料、そしてタミヤのラッカー塗料である(下塗りのスプレーは車とか汎用ラッカーなど)。この中で使いやすかったのはエナメルかな、割と遮蔽力もある濃度でも伸びが良い。混ざりもいいが、筆を水で洗ってしまってベトベトになって慌てて溶剤で洗った。水性は乾燥が遅いという事だったので濃度上げたら粘度が高くて伸びが悪かった。薄いと遮蔽力が低く、中間が難しい。でも二度塗りなどで対応可能だし、水で調整出来るので作業性はいい。問題はラッカーだった。臭いはするが作業性はダントツで発色耐久性も良いと聞いていたのだが、さにあらず。赤という特に遮蔽力が低い色だったのもあるだろうが、伸びは悪いし発色もイマイチで素の塗装でも遮蔽力が低く筆跡がくっきりと残ってしまう。特に最後の筆跡は致命的で、根本的に筆には向かない気がした。また塗料が一番シャバかったのはコレで、他の塗料が多かれ少なかれ沈殿があってかき混ぜて使うのに、これは全く沈殿はなかった。なのにこの薄さ、なんか不具合があるロットなのか?とも思ってしまう。まあエアブラシ専用だと思ってベースに塗る分にはいいんだろうと思いたい。
さて、ラジコンはほぼ出来上がったので、次はプラモデルなんだが、フォッケウルフにモーター積もうと思ったが結構難しそうだった。小型モーターはシャフトが短いので意外と納める場所までが遠くなる。フォッケウルフはまだ空冷ファンのパーツがあるため、それも一緒に回すのならバルクヘッドの内側に入れられそうだが、ペラにファンにとこの小さいモーターでちゃんと回せるのか?って気はする。また機体内部の塗装の指示が全く無いのも困る。とりあえず士の字にしてベースカラー吹きたいのだが、これじゃ足踏みだ。計器類もステッカーないので塗り分けしかないんだが、そんなの作れる気がしないし。
・一応作れたグラスホッパーはテストランをやってきたが、結構楽しめた。オフと行ってもクロカン的な走破力は無さそうだし、そもそも防塵性が皆無なのでやりたくない。校庭のグラウドなどは走れるだろうが、ほぼターマック向きだと思う。舗装路で走らせてみたが、久々でもちゃんとコントロールに混乱する事なく操作出来た。が、早速トラブル!モーターの結線が逆でバックに進む。これはAmazonレビューでも指摘されていたが、家でテストした時に気がつかなかったのは迂闊。残りはスイッチのビス穴がゆるいとか、バッテリーコネクターの合わせなどのマイナートラブルで今後対策予定。人形がアンプの上で放熱の邪魔になりそうというのも問題かな。
加速力はなかなかで、最高速が低めな分380でもそこそこ鋭く加速する。ステアレスポンスは良好、慣れればもう少し上手くなるとは思うが、横転するような不安定さはない。グリップバランスが絶妙で、パワーがない分パワーオーバーにならずプッシュアンダー気味になるのだけれど、そこをコントロールするのが楽しい。アクセルのオンオフに忠実に反応するので、これはこれでいい練習になる。直安が想像してたよりずっと良かったのも印象的。リアがリジッドでローリングもしない構造のためスタビリティーが高いのだろうか。
あとは走りが軽い。軽く充電した古いバッテリーでもかなり走ってくれて、遅くなったから切り上げたけれど、限界はどんだけ走るのか分からない。人によっては3900のバッテリーで2時間持ったと言う話もある。うちのは1300mAhで、実質1000以下ので15分は走るから4倍なら1時間は走るんじゃないかな。TT01でも新品バッテリーなら15分ぐらいは走るので、モーター消費電力だけ見ても30分は堅い。理由としては駆動系のロスがほとんど無いのが上げられる。フロントへの動力もないし、リアも独立懸架じゃないのでジョイントもいらず、ギアも全部平歯だ。一応全部ベアリング入れてるし。あとアンプがアクセルオフで積極的なブレーキは効かない感じなので、その影響もあるのかも。
組んで良し、走らせて良し、飾って良し、グラスホッパーはなかなかいいモデルだと思うが、一方で少しだけ出せばデザートゲイターあたりは「オイルダンパー」「独立懸架」「540モーター」「バスタブシャーシにポリカボディー」「フルベア」など性能ははるかに本格的になっているので、思い入れが無ければそっちの方がおすすめ。
・JPホーガン「優しいガニメデの巨人」読了、ふう、長かった。今回は科学的な謎解きという「星を継ぐもの」の性質が少し薄れて、宇宙冒険物とでも言うようなファンタジー色が濃くなっていた。ガニメディアンという本命が出てきたのだから科学ベースが我々の知りうる物を越えてしまったのだからしょうがないが、星を継ぐものも未来技術ではあったので、読者をすでにこの謎に巻き込んでいるから飛躍も大丈夫という感じもあったのかも知れない。結局の所、後書きで「楽天的未来観」と描かれているように、この人の書きたい事は謎解きじゃなくて人類の未来についてだろうし。ただ、やっぱりすごいなーと思ったのは、作品冒頭でガニメディアンが特殊相対性原理によるウラシマ現象に陥る下り、本命のガニメデ人が現れたけれど全然謎の答えは持っていないという、一種の記憶喪失トリックを可能にさせている所だろうか。遺伝子操作の話は正直ちょっと分かりづらいかなー、特にトレーサーの話は言われて思いだしたけど。むしろAIについてこの時代にすでにかなり具体的な形での描写があって先見の明にびっくりさせられる。どうも古典SFだと人工知能は人工生命なり人工ボディーとセット(つまりロボット)でこういう知能のみのAIというモデルは見た覚えがないのだけれど、SFにおけるAIの変遷はどうなっているのだろうか?
さて、明らかに続きを感じさせる終わり方であったし、実は1作目で提示された謎がこれで解かれたと言う訳ではない。またガニメデ移住者がどんな姿になっているのかも今後楽しみな所だ。訳者の後書きの2500万年前にガニメデ人がどうなったかより、私は1作目の所の方がより気になる。一応分かってない謎
1:5万年前にいたであろうガニメディアンの由来や影響
2:2500万年前のガニメディアンの最終的な行動
3:現在のガニメディアンの姿
4:なぜルナリアンがガニメディアンの移住先を知っていたのか
5;ピットヘッドの難破船の由来、理由
まず、5万年前のガニメディアンだが、考えられるのは「より後世のガニメディアンでウラシマ現象に巻き込まれた」と考えるのが妥当だろう。というか、移住したとして上手く行ってたら、やっぱり母星のその後を確認しに来るだろう。他にもシャピアロン号以外の避難船もあっただろうし、ウラシマ現象で言えば2500万年に対する5万年の誤差なんてわずかな物だ。
それとは別にガニメディアンがミネルヴァにある程度の数は残っていたのではないかという気はする。恒星間移住を全員がやるのはリスクが高いし、他のテラフォーミングや違う移住先、解決策もやってるだろうし、中には残っている者もいただろう。そこらへんが4や5の答えではないだろうか。
ところでガニメディアンのミネルバ脱出の原動力は二酸化炭素の毒性への耐性の無さの一方、他者(種)への攻撃性の低さと説明されていた。まあ後者に関しては再三示されているようにかならずしも善良とも言えない干渉があったとされている。遺伝子操作や惑星移住、絶滅への試行(これが大量絶滅の一つの理由とされている)、異なる生態系を無計画に入れて絶滅などなど。他にも二酸化炭素除去による惑星寒冷化対策で太陽の放射熱を増やすとか試みていて、それ成功したら地球は金星になっちゃうんですが・・・って気もする。つまり、作中言われているほど慎重かつ善良かは少し疑問もある。
さて、ここらへんの話は現代の地球温暖化など環境破壊を先取りしていて興味深いのだが、「恒星間航行すら可能せしめている文明において二酸化炭素除去程度のテラフォーミングが出来なかったのか?」という所は気になる。正確には二酸化炭素濃度を下げる事は可能だが、それすると寒冷化という無理ゲーだった訳だが、現代人の我々はそもそも地球温暖化を効率良く行うには二酸化炭素じゃなくてメタンやフロンの方が良い事を皮肉にも知っている。つまり二酸化炭素への耐性が低ければメタンを増やして二酸化炭素を減らす、とか言う対策が取れたのではないかと思うのだ。フロンに関してはガニメディアンの紫外線耐性にもよるが、毛むくじゃらっぽい所や、そもそも極地はハビタブルゾーンじゃないので多少紫外線が増えても問題ないと思われる。確かに不確定要素が多いので試さない事にはなんともだが。二酸化炭素の増大に関しても多分ドライアイスみたいにして極地海中に蓄積させるとか、炭素同化して利用するなり出来ると思うし。
Posted at 2017/01/03 04:09:41 | |
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