2017年01月17日
・FW190の写真を探していたら、動画の方に結構あってびっくりした。当時の日本は写真も少なければ質が悪いモノクロなのに、同じ敗戦国のドイツは写真ならカラー、動画も多数ってね。技術水準が一回り上で、ドイツ人からすると第二次大戦はドイツの技術供与で日本という下位の国が極東で暴れていてくれたという認識になるんじゃないかと思った。まあ日本軍機同様、ドイツも擄獲された機体の写真が多いのは敗戦国の悲しみだな。
さてFW190の動画で現存機体による各種説明もあったのだが、具体的にクルト・タンク博士の軍馬としての設計の良さ、BF109の脆弱性が動きで見えた。Bf109は主脚が弱く、着陸事故が多いとは聞いていたが、実際着陸動画を見るとあれ安定性に難がありすぎだろうと思う。脚って外側ヒンジと内側ヒンジと前後方向ヒンジがある。ジェット機は翼が薄いし胴体が長いから前後ヒンジや内側ヒンジが多いが、大戦中は外側ヒンジか内側ヒンジ、ごく稀だろうけどF4Fのように垂直収納もある。F4Fはビア樽胴体だからスペースあるんだろうね。Fw190は外ヒンジで、このタイプは「零戦」「飛燕」「疾風」「F8F」「P51」「ハリケーン」などなど、Bf190は内ヒンジで「スピットフファイヤー」、前後方向は「F6F」「コルセア」って所か。内ヒンジすくねえなぁ・・・
それぞれのメリットを考えると、内ヒンジは主脚支持が胴体に近いのでそこの強度は高い、収納機構をロール中心に持って来やすい。外ヒンジは「脚スパンが広く取れて横安定性が高い」って所になるのだが、戦闘時には脚は畳んでいるので重量バランスって意味だとさほど差はないかと思う。翼強度も戦闘機は元から高Gに重量武装や爆装すらするので格段に高く、これで痛む方が問題だろう。で、内ヒンジのBf109は着陸映像見ているとめっちゃくっちゃ跳ねるし、収まりが悪く見える。Bf109は3t前後の全備重量になる重戦闘機だから、それもあるだろう。ちなみに零戦が1.5tちょい、スピットは2.5tから3t、F8Fが3.2tあたり。ただ、同じように着陸映像をFW190で見ると、こっちもすっごいピョンピョン跳ねながら着陸している映像を探す事が出来る。ただし、Bf109のような不安定さはない。鼻が短く主脚間隔が広いので、安定してはねてるし、機体の安定度や低速での揚力がしっかりある気がする。それにFW190は全備重量がなんと4tを超えるBf109を上回る「超重戦闘機」なのだ。これは初期のJu87をも上回るし、もちろん機動性は桁違いだ。並べれば分かるがFW190は決して大柄ではなく、むしろ小型戦闘機に見えるのに。
整備性って点だとエンジンハッチが良く出来ていて、カウリングが一人で簡単にあけられる。実際写真でも多くの整備中の写真が出てくる。一方Bf109はカウリングを3人がかりで外していた。まあ水冷だし本体整備がまた別なんだろうけど。他には胴体に差し込み穴があって、そこを支点にリフトアップ出来る構造だったんだそうな。操縦性に関わる部分だとFW190は舵の効きがとてもシャープだったそうで、それはリンケージをロッドとベルクランクで組み合わせており、機体剛性の高さから歪みも少なかったと思われる。上下方向の運動性はハイパワーエンジンで引っ張り、ロールレートは剛性とマスバランスで良かったという訳だ(戦闘機は横方向に直で動く事はあんまり重視してない、水平面運動も結局は上下方向と同じ動き方だ)。この操縦桿とのリニアリティーは零戦と対極的だ。零戦は坂井三郎氏なども書いているが、ワイヤー式でなおかつ剛性が甘い物で、高速転舵をしても舵が遅れて結果として安定すると書かれている。意図的にやったとは言われているので設計思想の範疇ではあるが。
もう一つFW190でびっくりしたのは、こいつは当時から機械式エンジン調整装置を積んでいて、ペラピッチ・点火時期・空燃比などをスロットルレバーのワンアクションで調整するようになっており、その分パイロットは戦闘に集中出来たとある。コントロールボックスはまるでエニグマみたいな複雑なギアボックスだった。一方零戦は坂井三郎氏が遠距離飛行テストで燃費計測をやった時の話で、点火時期や空燃比を調整してベストを探して超超距離遠征を証明した(してしまったと言った方がいいかも。零戦が下手に足が長いために、日本軍は橋頭堡確保や補給線維持を忘れて戦線を拡大してしまったので)と書いている。多分ベテランのエースパイロットクラスが乗ればマニュアルの零戦の能力を100%引き出せて強かったかも知れないが、逆に見ればノウハウや経験が浅いパイロットには難しいだけの乗り物だったろうと思う。もちろんFW190だってマニュアルモードぐらいあっただろうけど。
さて、モデルの方はステッカーを貼ってかなりディテールアップしてきた。やっぱりハーケンクロイツ最高!今更だけどACのロゴってハーケンクロイツリスペクトだよね。サテンクリアも買ってきたので、保護塗装も出来る。が、それを買いに行ってタミヤの零戦52型を買ってしまった・・・うおおお、まだ沢山作ってないプラモがあるのに何やってんだ俺。なんでもタミヤは最近金型換えたそうで、さらにディテールアップなんだそうだが、70年代のアリイですら大満足な私に何をしろと。さらに価格が高くなって、旧キットが1500円、新キットは3000円もする。同じ値段だと1/72サイズになってしまう。仮に小さい奴の方が精巧だったとしても、さすがに組んだり塗装したりが辛すぎるわ。という事で旧キットの52型丙だそうだ。個人的には零戦は21型が至高だと思うので、重武装化やりすぎた52型丙はそんな趣味じゃないのだけれど。うーん、次はノウハウたまったし、アカデミーのFW190で、その次にBf109があるので、さらにその先か。FWでも苦労したキャノピーのマスキングだが、零戦はそんな比じゃない。が、計器はステッカーな分、楽にはなっている。FW190が優れている点として、当時すでにフレームレスのバブルキャノピーを採用していた事もある。Bf109や飛燕、スピットなどもそうなのだが、当時の航空機は空力性能を追求する余り、視界を犠牲にして後方にフレームを付けている。そうすると風が巻かない反面視界が悪くなるのだが、FW190は逆にバブルにしている。これは飛燕の機体に空冷エンジンをつけた五式戦闘機でも同様で、最初は飛燕と同じ形の風防にしているが、途中からバブルキャノピーに換えている。生産性とか他の事情もあるのだろうが、第一は視界だったのではないだろうか?
で、プラモデルはこのキャノピーというのは鬼門で、クリアなので補修がしづらく見栄えにモロに影響するし、クリア樹脂はABSほど精度安定性がなくて、ただでさえチリが目立つキャノピー周辺の仕上がりを難しくしている。実際アリイのクリアは元から薄皮がついていた上、つくってみたら結構隙間があった。後方はまあフレームさらスライドする部分があるので完全にあってなくても許せるのだが、前キャノピーと後ろキャノピーの合わせはヤスリでの修正が必要で、塗装前にやっておくべきだったと勉強になった。まあ、なんとか許せる程度にはなったから良かったけど。零戦はここの合わせがもっと複雑というか、技術的に見るなら稚拙なので、プラモデルにした場合は合わせは諦めて「オープンキャノピー」と「クローズ状態」を別パーツにしてあるケースもあるみたい。タミヤのはそうだった。
・仕事は剪定、なんか訳分からん枝の死亡があって困る。伐採園もすこし触ったが、乾ききった枝は両手ハサミ以外だと分解しづらいのでハサミ探しから(デラ園に置きっぱなしだった)。片刃だと硬いし、両刃だと妙に弾性があってラチェット効かないし、枯れてからもデラは悩ませてくれるわ。巨峰園も棚下線がかなり垂れ下がっていて具合が悪いので、かなり引っ張らないといけない。これは3本ピッチで引っ張りあげてるからの問題なので、実は結構広い範囲で出ている。
あとシャイン予定園に苗支柱立ててみて苗の植え方を思案中。比較的正方形で扱い安い園の形をしているのだけれど、園の際に棚下線を引っ張るかどうか、斜めの場所をどうするか、現状でデラが植わっている場所をどうするかで悩む。植える場所がかさなると改植が抜根する事になり面倒だし、病気などのキャリーオーバーも怖い。さらに改植の間に大きな穴が開いてしまって生産性が落ちる。しかし、ど真ん中が開いていれば他の木との兼ね合いを一番気にしないでもいいとも言える。これが大粒種ならダメージだけど、デラなんか切るだけボーナスみたいなもんだし。園の際の棚下線をやると片側だけに枝を出す事になるのだが、棚下線でしっかりやればやって出来ない事ではなかった。ただ、現在の場所はちょいと柱が多くて作業が面倒だし、防除の時に回れない。充分に圃場があるのなら、そこは忘れて栽培した方が楽ではあるのだ。30mの片方の枝の着果量は30掛ける5×0.8ぐらいとして120房ぐらい、全部一房サイズとして単価400なら5万円ちょっとにはなるが・・・あと、反対側は諸事情で園の際は使わないので、そっち伸ばすとすれば少し無理させて伸ばす事になりそう。
・グラスホッパー、フロントタイヤがもう斜めに削れている。リアはまだ使えるが。ノーマル380モーターでもアスファルトだと10パック持たないとなると、きっついなー。540やもっとパワーがあるモーターにしたら2パックとか3パックで終わるんじゃ。悪魔が「4WDのロードモデルにしろ」とささやき、天使の格好をした悪魔が「グラスホッパーを魔改造しろ」とささやく。
Posted at 2017/01/18 03:19:16 | |
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