2017年01月18日
・不動の支点と無限の棒をもらえば大地すら動かして見せようと言ったのはソクラテスだったかアリストテレスだったか、無理な事の前提条件に無理な事を要求するという「一休さんとトラの屏風」みたいな話だが、今日はそのテコの話。伐採したデラ園の片付けをしていたのだが、一年放置すると枝がカラカラに乾いて切断が非常に辛くなる。両手ハサミですら重くてかなりダルかったのだが、途中でこのハサミのは持ち手の長さ調整機能がある事を思い出した。作業しやすい中ぐらいの長さまで引き出して使ったら、あれだけ硬かった枝がボキボキと切れるようになり、随分楽に半分ぐらいまで片付ける事が出来た。あとはタナカのチェンソーで太い枝だけ伐れば薪の運び出しは出来る。あと、今年はその園は除草だけしていたので他の管理はしてなかったのだが、以前設置した排水パイプが破損と入り口の詰まりになっていた。浅い所を耕運機とかモアかけて割っちゃうんだよね。で、その影響が滅茶苦茶大きくて、水路がほぼ埋まり地面もぬかるんだり陥没していた。とりあえず水が抜けるようにしたけれど、もっと深く埋めないと駄目だし、逆に排水の効果がこんなにあったんだと認識した。
・今日は帰り道で前にスバルのレガシーって書いてある車がいたんだが、これの排ガスが滅茶苦茶臭くて吐き気がした。外気導入にしてたので、毒ガスが室内に入ってきて酷い頭痛が。スタート直後でもあの排ガスは駄目だろ、ほんと試験してるのか?バラツキなのか?あの年式でもう故障なのか?違法改造でもやってるのか?なんか新型シャーシとか言ってるようだが、その前にエンジンなんとかしてくれ。
・FW190作り、クリアを半ツヤで塗った所、妙にテラテラしてしまったので失敗、薄く吹いてあるので、つや消しをまた買わなければ。まあ半ツヤは現用機(F4とかF15とか)やシルバリング(ステッカーがツヤ消し塗装に密着しないで不透明に見えてしまう事)防止の下地で使えばいいので無駄ではないのだが、ツヤでこれほど質感が変わるのかとびっくりした。タミヤのフラットカラーの人は同じツヤならつや消しクリアがいいと思う。あと、クリアカラーは希釈が薄いとは聞いていたが、実際かなり薄めないと吹けない。これはウレタンクリアでも同じだったが、ソリッドカラーだとシャバシャバで液だれするぐらい、2倍希釈ぐらいやっても普通。ちなみに普通のエナメルは溶剤2割、カラー付きアクリルはいらないか1割ぐらいかなと思う。エナメルは希釈に一番シビアかな。
これはエナメルが弱溶剤性である事の影響だと思うが、溶剤に色素(顔料だのベース樹脂だの)が分散しづらいので、内部で分離しやすい。これはいくら攪拌して混ぜても残ってしまうというかブツブツになりやすい。固体が多いイメージ。薄くすると、この色の部分だけが浮いてしまう。一方アクリルは溶剤が少し強いので塗料の被膜になる成分が綺麗に液体になっている。薄くしないでも吹けるが、塗った直後はかなり色が薄くて遮蔽性が低く感じられる。
ツヤのありなしの好き嫌いについて。マット仕上げの良い点としては、塗装のアラが目立たなくなる事、プラのテラテラした表面の感じがなくなり重厚感が出る事、そもそもの大戦機がマット気味に仕上げてある事などかな。この中で重厚感について。マットにすると表面で光が乱反射するので若干白っぽく見える。表面粗度だけスケール比で考えるとスケールモデルの方が現物より粗い訳で、ツヤ仕上げの方がスケール的には正しい・・・と思う。しかし、人間の視覚情報は色と形を別に覚えてたりするので、現物の粗い質感をそのままスケールダウンした形(別の言い方すればテクスチャはそのまんまで形だけ下げて貼り付けた感じ)に認識しているんじゃないか?というのが一つ。つまり、大きければ大きいほどツヤが無い方がリアルに感じる。もう一つは光源の問題で、自然光は散乱光と平行な直射の合成なので仮にツヤがあってもテラッテラには見えない。自動車なんかもショーモデルはライティングで線のような光源使うでしょ。一方スケールモデルは大抵人工光の点光源で見ちゃうから、反射する部分は反射し、そうでない部分は沈んでコントラストが上がってしまう。コントラストが高い物は小さい物に認識される。まあ色による影響もあるそうで、よくテストピースだとほぼ無色なのに車サイズだとパステルカラーがある事が分かるように、小さい物は色が薄く見えるし、コントラストは濃い色ほど高く見える。
・ツヤ消し塗料を買いに行ってトミカの白バイを買ってしまった。なんかドツボにはまっている訳だが、プラモデルを塗装して組んでいると、トミカの白バイはあまりに完成度が低すぎて全然かっこよく感じない。まあ同じ事言っている人がいるので、バイク好きには当然そうなんだろう。面白い事にホンダがサーキットかどこかで限定品でこれを売っていたそうで、特注部分で色を直していたり追加していたりする。ホンダがダメ出しする程度の出来なのだ。でも、部分的には結構いけてる部分もあるし、改良はさほど大変じゃないので、なんか適当に改造したくなる。とりあえず駄目なのはバンパー類の省略で、アルミ針金あたりで簡単に作れそう。あとはホイールの色、カウルの穴、エンジン周辺の色、赤色灯のステー新造、スクリーン内側塗装あたりで随分マシになるはず。でもカウル本体もプラ部分が色見といい粗度といい全然違うので、全塗装したい反面、パトライトやウィンカー類は結構いい感じなので迷う。カウルだけ塗ってもどうせ今度色が合わないだろうしな。
・放置気味な自転車再生だが、テンション上げるために弱虫ペダルと言うアニメの現在の放送を途中から見て見た。なんかもう違う世界でガッカリというかなんと言うか・・・いや、アニメの話ではなくて現在の自転車についてね。バイシクルワールドのバックナンバーも買って見て見たけど、ほーん?で?って感じである。こりゃおりもとみまなもディスりますわ。でも、100%否定したい訳でもないんだけどねぇ。
何が気に入らないのかと言うと、競技自転車がえらい事になってしまっている事である。主人公はこれまでクロモリフレームのを乗っていたようだが、途中でカーボンモデルになるし、他の子も乗り換えや強化と言ったロボットアニメの続編での乗機チェンジみたいな事をやっている。それ自体はまあ分かるんだ、イニDだって湾岸ミッドナイトだって強化チューニングはあるんだし。ただ、その度合いがあれ完全にぼったくりだよね。確かに先鋭化してはいるけど、80%を90%にするコストが100だとしたら、90%を95%にするコストが1000とかそういう世界じゃん?主人公の高校生は自転車を借りているという、まあ普通ありえない状況らしいのだけれど、エースの人なんか電動コンポ(電動アシストじゃなくて、ディレーラー制御をワイヤーじゃなくて電気信号でやっている)だぜ・・・この電動がいくらくらいなのかと思って調べたら、軽くパーツだけで20万とかしている(と思って調べたらデュラエースは33万だが、その下のは15万ぐらいだそうだ。)完成車だとまあ40万とか50万クラスだろうな。確かに金のかかる趣味やスポーツは他にもあり、楽器とかはそのぐらいはする。しかも下がなくてスタートがそこらへんだし、案外卒業するとほっぽりだしちゃったりするので、ほんと親が買っても意味ない事があるので注意が必要だ。でも、お値段で性能を買っているのかと言うとちょっと違う。弦楽器に限れば100万超えるとさすがに一つの山を越えるのだけれど、まあ30万と50万に明確な違いはない(もっと言っちゃうと15万ぐらいと70万ぐらいの差も微妙な事すらある)。
でも自転車の場合、わずか5%の違いでもレースなのでタイムという差になってしまう。というかその5%があたかも意味があるかのような競争を仕組まれている。すると競争なので5%のために10万の自転車から50万の自転車に買い換える必要が出てくる。おかしいんじゃないの?トップレベルのレースや一般にオープンな選手権はそれで食べてたり趣味で課金しているのでいいんだけど、学生がインターハイみたいなイコールコンディションで戦うべき所で、ばっかみたいに金かけなきゃ参戦してくんなみたいなのはどっかおかしい、気がする。ま、こんなのは甲子園がクリーンだと思っているような学生への幻想にまみれた意見で、実際はもっとドロッドロだとは思うよ?それでもアニメでさらっと描写してええんやろうか?とオッサンながら思う。例えばイーブンで勝負しなきゃならない競輪やオートレース、競艇などは、ちゃんとレギュレーションがあって無制限に金かけた選手が勝てるような仕組みは禁止している。競馬はよく分からんが、さすがにオグリキャップとハルウララを同じレースで戦わせたりはしないんちゃうかな?もちろん、学生でもさらに競技に打ち込む人のためにも最新メカを色々触れるようにしておく事も必要だろうし、個人差もあるだろうけど・・・
たとえば車やバイクのレースの場合、制限項目を作るほか、最低重量を設定して無闇に軽くさせないとか、金額を設定した売買を義務づける事もある。例えばAというチームが無制限に金かけて速いマシンを作っても、同じレースに出ているチームがそれが欲しいと言われたら売らなければならないというルールだ。まあ、本当にそれで強いチームのマシンを弱小チームが買うのか?って疑問はあるけどね。高度化は自由にやればいいけど、それじゃないと勝負出来ないようにしてしまうと、当座は高付加価値製品が売れるけど、やがて趣味にする人が減って衰退してしまうんじゃないか。
・先日のワイン会で「日本ワインの酒税が40円値上がりする」という噂を聞いた。ビールや発泡酒なんかも企業努力をすべてぶちこわしやがって、結果として若い人が酒自体飲まなくなってきて、まあ適度に飲む風になるんならいいんだけど、もう完全に禁酒状態じゃん。お前ら産業殺したいだけやん、ほんと政府与党は政治税と公務員税をかけるべきだと思うわ。
さて、報道ソースによると、ワインの増税は日本酒の減税とセットになっていて、日本酒は4合で86.4円、ワインは4合で57.6円なのを2023年に72円にするのだそうだ。あのさ、増税ってなんか国民の意志関係なく上げ下げされているんだけど、どういう事なの?自動車税だってそうだし、他の野党が役立たずと言っても自民党の先生ひどくね?という政治の不具合(いや、不具合が政治か)はさておき、「日本酒の消費が落ちてるから減税して、ワインは伸びてるから増税して、両方とも醸造酒だし度数も同じようなもんだし統一した方がよくね?」という議論自体は良く分かる。が、減税しても日本酒離れはもう避けられないだろうし、ビールに比べると日本酒もワインも量は知れているし、その日本酒に比べてもワインは問題外に少ないというのは明白である。
具体的な数字を国税庁から引っ張ってくる訳だが、2012年のデーター(集計2014)で日本酒の消費量は59万キロリットル、これはピークの165万KL/1975年の1/3近い減少である。一方のビールだが、268万KLで、ピークは1994年の700万KLの2/5ぐらいか。発泡酒は2002年のピークで250万KLで、2012年は78万KLだから1/4。ワインは2012年が32万KLで、これは過去一番高く、伸びていると言える。ただ波はあって、1998年も29万KLになったが、後に23万KL前後に落ち込んでいた。で、トータルの消費量は1994年がピークで964万KL、2012年は853万KLと1割ほど落ち込んだ程度だが、トータルの税収は94年が2.1兆円なのに対して2012年は1兆3000億円程度とがっつり下がっている。財務省の分析の通り、「酒税が安いお酒に消費者が逃げて消費量の割に税金が取れていない」というのは一面ではあってる事になる。が、消費量はアルコールベースではないため、ビール系が伸びて日本酒系が下がればアルコールベースでは下がるし、アルコールで税金を調整はしているので、さすがに日本酒がビールより税金安いとかなるとそれはそれで問題な気もする。そもそも、増税して消費量が減るのは当たり前で、それを金額ありきで増税して埋め合わせるという考え自体が間違っており、順当にアルコール離れ進んでますねとしか。
その中で伸びているワインの税金が日本酒に対して安いというのは事実で、これをならしたい気持ちは分かるが、税金で見て見ると2012年ベースで
日本酒60万KL×86.4×0,72(4合は720だから)=373.2億円。ワイン32万KL×57.6×0.72=132.7億円。合計すると505億円。これを72円にすると日本酒は60*72*0.72=311億円、ワインは32*72*0.72=165.8億円、合計476億円で、トータルだと下がる計算になる。良心的な気もするが、実際は上の統計より日本酒の減少とワインの増加が劇的であるからバランスするとの腹づもりはあるだろう。でも、ワインが日本酒より安いから飲んでいるという層がどれぐらいいるだろう?また、ワインの送料のわずか4%しかない日本ワインに対して現時点で一括りに課税されちゃうのも辛いっちゃ辛いなあとは思う。 あと税額だが、単純に足して二で割って中間取ってるけど、それでいいのかなとも。私が為政者だったら、産業への影響と消費の冷え込みへの影響を見て、太らせてから増税するとは思うけど、それが第三のビールだと言われると結局増税すりゃ反対はされちゃう訳か。個人的にはビール系は全く飲まないのでいっそ増税して、その分醸造酒一括で下げてくれた方が嬉しいし、部分的にはそうなっているのか。
Posted at 2017/01/18 23:08:48 | |
トラックバック(0) | 日記