2017年03月27日
・電動ハサミの替え刃を見積もって貰ったら1個5200円(しかも切り刃だけ)とか言うふざけた値段が出てきた。やっぱり農機はアフターがダメダメだわ。アルスのセット品でも3000円しないぞ。これ、構造楽だから鋼材削りだして作ろうかな。ヒンジとか全くなくて、マウント用の孔だけ正確にあければいいみたいだし。問題は5㎜ぐらいの肉厚の鋼材持ってなかった気がするのと、熱処理代が小さくてもかさむという事か。連続状態の一枚にしてあれば多分一本で受けてくれるんだろうけど、まあ購入する事を考えれば安いか。
・仕事は午前中みぞれで読書、午後剪定、半日で雪が溶けたが、ぬかるむのが困る。剪定は電動ハサミのおかげで手の方も普通にはほぼ大丈夫だが、伸展させて力を入れる動作は力が入らないかも。痛いというより腱に麻痺が入った感じ。またバッテリーの持ちが今日はえらく悪かった。安物メーカーなのだが、以前の純正がさらにはやくぶっ壊れたので、「安いリポは信用ならん」とちょっと不安がある。まあ剪定枝の太さとかでも負荷違うしなぁ。明日には巨峰園を終わらせてスチューベンと巨峰苗園に手を入れ、今週半ばまでにトップジンM塗りをやりたい。というか、指が良ければトップジンM塗りを優先させている所だ。
・夜は会議、なんか何やっているのか分からない組織だけど呼ばれたから行ったという感じの会議で、まあトランプ就任前は反TPPという仕事があったのだけれど、なんか今はFTAとかそっちが怖いけど受け身という感じ。一応出店計画について意見を述べて置いたが、ザルだという事しか分からなかった。地区の重鎮が「ブドウの集落営農は考えてないのか?」と言って少しイライラしている感じがあったのが印象的。役員に息子が犯罪者になった人がいて、ちょっとモラル低すぎなのはどうなんかと思ったり。
集落営農というのは基本的には水田とその転作で行われている経営スタイルで、果樹や野菜だと非常に例が少ない。水田の場合は一つ一つの作業が割と独立しているし、機械化でルーチンワーク化出来るし、オペレーター需要があるので意味があるのだが、果樹の場合で作業外注に出せるとすれば防除と剪定ぐらいな物だ。その2つにしても、決して他の作業と切り離せないし、受託した場合に効率的に回れるかと言うと厳しい。例えば田植えなら4月15日から6月ぐらいまで毎日やっても問題ないだろうが、防除は10日間隔で雨前とかあるし、真っ昼間とか夜中は出来ないので、機械の効率的な運用がそもそも難しいのだ。私が専業オペになったとしても、1日に回れる面積はせいぜい3反とか5反、適期幅3日見ても2町歩を見られるかどうかだろう。最悪1日中回ればもっともっと回れるだろうけどさ。また剪定の場合は集落営農ではなくて作業受託組合みたいなのはあるので、わざわざ集落営農と言う必要はない。親方が知り合い集めてやっている。
・新聞で長野市の空き家が7100件とか言うデーターが出ていた。今後もますます増える空き屋について行政は無能でさわぐばかりだ。先日の騒動でも改めて思ったが、空き屋問題はもっと根っこが深い。最大の問題は日本の地方没落の分析と同じで、地主が何にも困ってないからに尽きる訳だし、空き屋が増えても本当に困っているのか?って部分も疑問ではある。
空き屋が減らない直接の理由は「古い都市計画で旧市街が再建築や生活に向かなくなっている」「地価がバブルの時に上がりすぎた一方、経済はバブルから下がり続けて、相対的に未だ地価が高すぎて売買しづらい事」「売買すると多額の税金がかかる事」「宅地を郊外の農地転換で潤沢に供給出来てしまっている事」「リフォームは人件費的にも技術的にもメリットが無い事」などなど。最近は相続税の増税で吐き出させようとしているが、どんなもんかね。行政に寄附する例すらあるが、行政は基本それを競売にかけるより納税してくれていた方がいいらしく、滅多に受け取らない(市街地でも)という事も分かって来ている。まあ要は行政も活用策はないのだ。相続放棄しても管財人立てないで実質塩漬けって事も横行しだしているしねぇ。「活用策がない」→「実質価値が一帯で下がる」→「ますます現実地価と乖離する」→「地主売らない」というネガティブスパイラルだ。それを避けるための方策は、まず調整区域での建設を一切認めないぐらい強い制限を掛けて居住地を縛ると共に、空き屋などへの課税を強化して放置物件を減らすのがいいだろう。結局デメリットがないから市街地の再編が進まないのだ。昔は定期的に大火事が起きて旧市外を灰にして再編が進んだもんだけどな。トータルで見れば日本経済は沈み続けている訳で(特に地方)、コンパクトシティーとか言ったりもするけれど、おそらく現実は「旧市外のゴーストタウン」と「郊外ベッドタウン」が中途半端に残ってしまうんだろうな。大型店舗に対してもうちの市は渋滞対策など放置していて、最近国の方が「渋滞対策を求める方針」を打ち出したぐらいだが、企画がそれ以前だからこのままなんだろうな。個人的にはジャスコはもういらないので、ほんっとどうでもいいんだけどな。本来あの規模の店を旧市外近くにドンと作る事自体どうかと思うが。
・ホンダのバイク店の再編に関して社長がまた危機感だけ言ってて、ホンダは学歴社会の学閥になってからダメな会社になったよなぁと実感。量を売らないで利益を出すために高級志向のドリームをもっとレクサス風にして、残りは切り捨てチャンネルに落とすって話らしいが、ドリーム側の受け手はさらなる投資をホンダから要求される「フランチャイズの本部との関係になる」と嫌われている。そもそも、量をさばけないのは、交通政策や車種展開や価格などの要因があり、利益率が高い大型に行くのはハーレーやBMWやドカコンプレックスなんだろうという見方。そして、もっとも感じたのは「日本のメーカーは売ったら売りっぱなしで、製品の使われ方に無頓着すぎ。もっと言えば他社が作ってくれたインフラにただ乗りして平気な顔している」という指摘だ。
バイクで言えば利益がなくても教習車をラインナップし、ライダーズスクールを開き、サーキットを運営し、トータルでバイクという文化を維持して製品を売っていくべき所を、ただバイクを売ったらさようなら、次は買い換えに来てね、というスタイルになってしまっているという訳だ。確かにユーザーがそれらをメーカーに全部丸投げするのも違うし、実際に投資している企業の高い製品より、ただ乗り二番煎じの安いメーカーから買ってしまっているという問題もあるだろう。でも、世界の4大メーカーが日本にあるのに、それらが協調してないのはどうなんかと。大体金持ち相手だけにそうやって商売して若者が買わなくなったバイクに未来はないと思うの。
とは言え、バイクメーカーだけの閉じた経済ではないので、バイクがスマホやソシャゲなど虚業に足をすくわれているのもあるし、新興国での需要だけ伸びて高齢化している日本が魅力のない市場になって後回しになるのも仕方ない。結局「需要と供給」で見て日本は「アジアモデル逆輸入」と「オッサン向けアイテム」が妥当な市場になっただけで、これまでが異常だったのかも知れない。であれば社長もそんな悲観しないで「適正市場規模にチャンネルを統合して効率化する」とか言えばいいんじゃないかな。販売チャンネルだけで市場の将来性を語るからこういう批判意見が出る訳で。
Posted at 2017/03/27 21:08:43 | |
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