2017年09月07日
・朝、猫に起こされて雨前に消毒全部終わらせられたでござる。つか、消毒液が毎度余りすぎるのは問題だな。背負いの性能が低くて散布量が上げづらいのと、SSでの付着度合い向上でさほど散布量がいらなくなったのがあるだろうけど、現状Z園で120リットル、A園70、G園200って感じだと思う。それぞれ背負いが1回ぐらいの補助散布15リットルが入って430リットルぐらいか。残りをC園やI,H園で散布するが、H園なんか30リットルもまけない。なのに今年も特に病気はなく栽培出来ているのはいい。ただ傾斜地で背負いで散布出来るのは限界があるだろう。あと、品種不明の皮ごと品種だが、成熟してきて食べた感じロザリオな気がしてきた。というのはシャインとは粒の形、色が違うからだ。一応皮もむけるし、もらったロザリオに似ているし。ただ、この品種は皮ごとの先駆けだったがシャイン登場で一瞬で天下を奪われている、明智光秀みたいなブドウだ。果実品質で見て大きく劣る所はないと思うけれど、栽培上病気に弱い(欧州系の血が強い)と言われていて、栽培サイドからあまり歓迎されなかったと聞く。
考えて見れば購買者側からすると栽培難易度なんか関係なくてコストと味の問題だけなんだが、シャインがすごいのは難易度が低いのに認知度が高く値段も高いという所だ。ロザリオあたりまでは、皮ごと品種は知名度が低く一般購買層に知られてなかったのもあるだろうし、そこまで量産されてこなかった。
今年の圏内農産物の総生産額が3000億円かどうかとか言う話がニュースでやっていたが、日照不足で果樹の生産が遅いのに加え、品種転換が進んでいて植え替えでの生産の一時的落ち込みで減っていると言っていた。でも、品種転換で県が推奨している品種は決まっており、実際は更新だか転換だか分からない事もあるし、純粋に転換であろう物はブドウのシャインとパープルぐらいだと思う。リンゴのスイートもまああるにはあるんだが、栽培方法も変えてるから新植っぽいし。何が言いたいかと言うと、県の分析は落ち込みの理由付けとして弱いというか、純減をなんとか持ち直すと見せかけているだけではないのかな?と思ったりもする。
・消毒はさすがに体力使い切って、そこから雨なので出荷キャンセルで寝た。さすがに良く眠れたが、今の時期はカッパ着てても暑くないだけあって、逆に体が冷えたのか少し頭痛。
・現代農業今月号はたい肥の話だった。ここ数年は自前たい肥は作らず、四賀地区の鶏ふんたい肥と剪定枝の炭という組み合わせだったが、またたい肥作りたいなと思ったり。昨年は腰の怪我があり重量がある散布が難しかったというのもあるが、最大の原因は今のI園のデラでたい肥を沢山やったのに病気が酷くてたい肥にマイナスイメージを持ってしまった事ではないかと思う。実際はデラ自体がもう汚染されまくっていただけで、たい肥は特に関係なかったと思う(実際はたい肥についている菌による抑制効果を期待したが、全くなかったと思う。そのぐらい晩腐菌は強い腐朽作用がある)。また、多肥による遅伸びとかも警戒したが、病気と窒素多肥の相関関係はあまり無かった。ま、比較対象が雨よけだからってのもあるが。
また表土の細根との関係も微妙。ブドウなどは浅根性で表土施肥で根が浮いてくると地表の水分による影響を受けやすくなるという話があり、Z園G園では毎年トラクターをかけて表土を攪拌しているが、浅根性なのは相変わらずだと思う。根っこを地下に張らせたいと思っても、なっかなか上手くは行かない。一応技術体系の中に蛸壺深耕をローテーションで行うというのがあるので、たい肥を準備できたらそろそろローテーション深耕を入れたい気もするが、少なくとも表土攪拌は深耕目的だとあまり効果を感じられない。 また根域に関してはほんと半径2.5mだけ水分をがっつり吸ってるのが分かる。巨峰の古木だともう少し走っている事はあるが、とりあえず全面施肥などはいらない。緑肥を全面栽培とかしたいなら別だけど、緑肥にしても施肥はさほど重要ではなく覆土鎮圧さえ出来てればあとは水って感じかな。
面白いと思ったのはモモの改植での植え穴整備の事例で、籾殻くんたんを穴で焼き、そこにたい肥も混ぜて植えるという話だった。くんたんが肥料になると同時に、熱で殺菌されてモンパなどが出ないのだそうだ。また意外と浅い植え穴であった。私は比較的深い植え穴(1mぐらい)にたい肥を充分入れてから植えているが、実際はそこまで根を張る事はあまりないし、水分保持を狙ってはいるが、特に乾燥に強いって感じもしていない。むしろ植え穴は浅く広くで、その先で深耕を入れた方がいいのかもな。
・明日は収穫がお休みなので、加工園管理、各所誘引、出来ればC園草刈り、水田ヒエや畦畔草刈り。出荷は注文分のパープルだけやるかな。
・二酸化炭素吹き込み方でワインをスパークリングにしてみた。とりあえず部材はネットで出ている差し込みコネクターを使ったが、ガス漏れが確かに無くなっていた。結構ネジのリーチがギリギリなので蓋によってはナットの山が噛みづらいかも知れない。また8㎜のボックスが必要。
ところで二酸化炭素吹き込み方はガス圧を任意で調整出来る。一般的なソーダは3.5kgあたりを指定している物が多い。実際炭酸水の基準は3kg以上らしいので、そこを狙ったのかも知れない(清涼飲料水は0.7kg以上とかJIS基準はいろいろあるが)。またビールサーバーの場合の圧は2.5kgぐらいとされていた。実際はビール本体にも含まれているので分からないが、ま3kg前後が一般的な炭酸濃度ではないかと思う。強炭酸を歌う商品では5kgぐらいのもある。
ではスパークリングワインはどのぐらいかと思ったら、意外と高かった。シャンパーニュ方式は5.5気圧、シャルマー法で4前後、ガスブローで2.8~3.8とか言う話が見つかった。シャンパンファイトで盛大に泡吹いているのは知っていたし、コルクの飛び具合もすごいけど、そんな高圧だったとは。ただ、ガス圧が高くても水溶している分が多いのか、ビールみたいに吹きこぼれたって話はあまり聞かない。そもそもシャンパンをぐいぐい飲む状況を知らないが。また、点加圧が任意のガスブロー法で圧を上げてない理由も考える必要があるだろう。
一つはヒエラルキー的にシャンパーニュが強炭酸なんだからブロー法がそれより高いのはまずいという考え方。ただし、別にソーダー水がそういうヒエラルイーを守ってないので微妙。次、容器の問題。安価なガスブローでは王冠とかスクリューとか使っている事が多く、マッシュルームキャップなんかコスト的にも使えないし消費者も望んでないだろう。ただ、ペットのソーダー水で5kgが可能なら別に不可能でもないかも。そもそもの味の要求というので考えて見ると、ソーダーが強い=酸味が強いという事である。また炭酸ガスが舌の回りについて味を下げる一方で、スッキリと味を流してくれる感じがある。つまりソーダー無しでは味が濃厚な傾向が考えられる。ガスブローでそこまで味が濃い物は原料として使いづらいのかも知れないし、シャンパンみたいに泡が抜けるのを前提にしてないのかも知れない。
さて、シャルドネのシュールリーでやってみた感想だが、泡が思っていたよりずっと細かくなって上品なフワフワになってる。なので泡が強烈な感じはなかったが、思っていたよりずっと素の吹き込みだけでシャンパンみたいになってくれた。ただ、ちょっと軽すぎる感が出るので砂糖足すも、正解かどうかは良く分からず。
Posted at 2017/09/07 22:23:21 | |
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