2018年01月22日
・今日は昼から少し雪がぱらついており寒く、夕方からは本格的に降り積もり、二度ほど除雪した。ただ、とても軽い粉雪で作業は楽。雪押しで動くので、手でかくというより歩いて押してた。でも駐車場と通路とやるとそれなりに労働だ。
・自転車のBBの分解、とりあえず露出側を整備、シールがもの凄い硬くて重い。耐久性重視なら接触シールだと思ってはいたが、こんな硬いのは初めてだ。特注なのかな?メーカーも知らないし。外したら中からはもう一つシールっぽいのが出てきた。でも隙間だらけで、一体なんなんだと思ったらリテーナーだった。リテーナーが外側から被せてあるタイプというのも斬新だな。グリスは褐変し錆が回っているようで、その内側のは透明度があったが、じゃあゴリゴリ言うほどボロボロかと言うとそうでもなかった。グリスぬぐってクリーナーを吹いたらトルクが1/5ぐらいで軽々と回るようになった。チキソグリース詰めなおしてもさほど変わらず、単に汚れが噛み込んでいただけらしい。ちょっとだけ思うのは、ベアリングってグリスの循環構造みたいなのをリテーナーでもなんでも持たせられないのかね?って事。
BBの重さの原因はこっち側のベアリングで良かったが、反対側もばらせないかやってみたけれど、結論としてベアリングを痛めそうなので無理だった。ちょうどネジ部分のパーツだけひっかかるパイプがあったので(ミライースの補強材だ)、やろうと思えば1ポンドハンマーとかでガンガンやれば外せる事は外せるだろうが、ベアリングがかならず痛む。それでは本末転倒だし、現状は全く問題ない。また、これはうちのUN51の話であり、他のカートリッジBBが同じという事でもない。きっと分解出来るのもあるだろう。UN51はセンターのシャフトが寸胴なタイプであり、素材も鉄系のごっつい物である。ベアリング保持性能は高いが加熱しても寸法変化が少ないし、圧入トルクもかけられているだろう。あるいは接着剤使っているかも知れない。高い奴は軽量化のためこのスペーサーをアルミにして、なおかつ絞って細くしてあったりする。ただ軽量化はともかくBBの剛性面ではUN51が正解だと私は思う。あと、シールドタイプはおそらくカップ&コーンよりベアリング径が上げられないんじゃないかな。今はもう角軸クランクは実用車やレガシー規格になっているだろうから、どうでもいい話だし、人力でそこが言う程抵抗にはなってないってのも感じるが。
フレームは一つだけ外れてくれないパーツに難儀している。それはワイヤーホルダー(ケーブルホルダー?アウター受け?)である。普通の自転車はここはフレームに溶接された物を使っているのだが、ロードだからかここにもアジャスターが付いたシマノのアジャスターがついている。ボルト止めなので、ボルトを外せば外れるt思ったのだが、これがびくともしない。小さいパーツなので力も加えられないし、下手したらこれ横から差し込むとか特殊な留め方しているといけないので構造を知りたいのだが、情報がない。また今のシマノはインラインケーブルアジャスターというのもあるし、上位機種はそもそも電動化しているしで、困ったもんだ。
よく調べるとアウターストッパーという名前らしい。この場所はWレバーのステーにもなるので、ちょうどワイヤーが通過しやすいしステーもつけやすい。まあ外せない物は仕方ないのでマスキングで対応。さて、ここから紐で小屋の屋根からつり下げて、後ろに塗料ストッパーに養生プラダン置いて、やっと出番が来たアストロのHVLPエアガンを使ってプラサフを吹いてみた。使ったプラサフはJUST1液アクリルの奴で、お店が希釈して送ってくれているのでそのままなんだが、長期保存の間にかなり主剤の沈殿が見られて、それかき混ぜるだけで10分以上かける事に。割り箸じゃ駄目で、結局スプーンを1個これ用(入れる時も使うし)におろした。またラッカーは先日のプラモ塗装で頭痛がする事が分かっているので、防除のマスクを使って塗装した。これでほぼ無臭だったのだが、外したほんと酷い臭いで、マスク無しで塗装は絶対やめた方がいいね。てか吸入缶もそろそろ交換しないといけないな。
設定だが、エア圧はHVLPだから下げた方がいいかと1.5kgぐらいにしたら、さすがにプラサフだとべたついた感じになったので2kgぐらにした所、非常に綺麗なパタンで塗れた。HVLPの特徴だが、一見すると吹いているのが分かりづらいスポット的な飛び方をする。周囲に飛散している粒子がないので、ブースも透明なままだし、他への被害もほんと少ない。メガネにも手にも何にもついてこない。スポット的なので、近すぎると垂れそうだが、自転車のフレームのような入り組んだ物の隙間でも遠くから狙えるのでとても良かった。大面積だとムラとかどうなるか気にはなるが、そもそもコレは125ccの1㎜だからボンネット一枚塗るような作業に向いている訳ではない。向いている訳ではないが、例えばスプレー缶なんかとは比べものにならないぐらい均一に塗れるので、プロがやるんじゃなきゃいいんじゃなかろうか。
JUSTのプラサフの隠蔽力はまずまずで、コントラストが高い黄色と紫の段差も消す事は出来た。ただ、エアガンで4,5回は回ったので、缶とかだと難しいだろうな。特に黄色はいやらしい色で、遮蔽力は皆無なくせに、下地にあるとかなり塗っても透けて見えやすい。紫は色自体の問題ではないが濃色なのでグレーで隠すにはやっぱり結構塗る事になった。都合50ccぐらい使ったかな?フォークは簡単に塗れた。ここから20度で一時間休ませてから上塗りのウレタンである。この温度だともっと休ませてもいいかも知れないが、作業場が使えないのが嫌だ。SUホワイトは希釈40%~60%で硬化剤は10:1の指定だ。こっちの乾燥もまあ1時間ちょいかな。
ホワイトの塗装は希釈割合40%でやったが、それでも温度が低いので固まらず垂れたっぽい。特にエアブロー状態になると厚盛りになった塗膜が風圧で動いちゃうのがいけないっぽい。もっと遠くから時間をおいて塗装するのがベストだろうか。ホワイトの遮蔽力もほぼ予想の範疇で、何度か塗り重ねる必要はあるが、だんだん下地の灰色は消えてくる。ツヤはさすがウレタンと言った所だが、書いたようにタレるので、あまり厚く塗れなかった。こっちは希釈後トータルで80ccぐらいかな?100ccあれば充分塗装出来るかと思う。ネオコットはクロモリとしては比較的太くて複雑なチューブなので、本当にクラシカルなのは分からないが、円筒は塗りづらい。照明が結構あるにも関わらず、やっぱり不安が残った。理想を言うならフレームもバーべーキューのようにグルグル水平に回せるようにして、厚塗りしても照明の影になっても吹けるようになってるのがいいと思う(自動車はそうやってる所もある)。
スプレーガンは後片付けが面倒な物だが、模型用で大分慣れてきたのでシンナーを大量に無駄にはせず出来たと思いたい。っても模型比で言えばかなり使うが。特に内部にフィルターが存在するので、それを取らないとうがいで延々と汚れが湧いてくるし、洗浄用再生ラッカーを使っているので元から多少曇った液体ではある。
あとはどんなデカールにするか(使わない手もあるが)。オリジナルに近いのはブリジストンの文字なので、特に難しいこともなく手に入れる事は出来る。ただ、今はブリジストンはスポーツバイクはアンカーブランドでやってるので、一番近いのはアンカー、どっちも豊富に手に入る。フレームが細いので痛チャリは不向きだし、極端なのをやる勇気もないが、そもそもモチーフにしたいものもないよな。
・カワサキの飛燕でもまず作ろうか・・・と思って部品出して色々見ていて気に生るのはエンジン、ほんとこんな形なんだろうか?と思うほど不細工な形状である。このモールドはなんなんだ?とか思いつつも、調べる作業は楽しい。その中で色々な発見もある。まず一番の発見はモールドで排気口のすぐ横にあるヒゲみたいな線の正体がスパークプラグであったこと。「ええ、こんな排気の横でええのん?」と思う訳だが、ハ40はセンタープラグではなくサイドプラグに近い感じ(燃焼室がどうなのかは分からん、時代的にピストン側にあった可能性が高い)なので、シリンダーの横からプラグを突っ込んでいるみたいだ。そして数が片側12もあるのはツインプラグであったため。これらは全部DB601を踏襲している。
さて、一番参考になるのではないかと期待したカワサキのレストアプロジェクトの中身だが、エンジンは知覧にあった頃のまんまっぽくてカバー類もそのまんまだった。もう一つは所沢の奴かな。こっちは逆さにしてヘッド側が見られる。OHCの1バルブで、吸気排気を一つのカムで回していたっぽい。しかしターンフローではなくて、吸気側はバンク内側から取るクロスフローかな。当然だが、模型にはバンク内側なんて再現されていないし、配管入るとどうやら真四角になりそうだが、所沢のを見ると3気筒ずつ集合配管されて吸気していたっぽく見える。
さて、アリイのプラモですっごい気になっていたのは、エンジン横にあっるかっこ悪いカタツムリだった。これ、なんなんだろう、本当にこんなの付いているんかな?とか失礼な事思ってカワサキの展示写真を見るがついていない。というか、通路の反対側、立ち入り禁止側にある物なので、そこがどうなっているのかちゃんと写っている写真が少ない。さんざ悩んだが「そうだ、DB601の写真ならあるべ!」と思って検索、沢山の写真の中にそれはあった。まあ想像通りスーパーチャージャーですな。飛行機は気化燃料を送る関係で、加圧の意図だけじゃなくスーパーチャージャー(遠心タービン)で空気を送っているし、星型は特にクランクのぺらじゃない側同軸でそれがある。しかし、わざわざコンパクトにした液冷で倒立させているのにクランク同軸ではしまらんので、左側に直角にスーチャーをつけたというわけ。また、もっと驚くべきはDB601はこの時代に機械式燃料噴射装置(メカニカルインジェクション)を採用しているので、燃料供給はスーチャー経由ではない。またスーチャーは二段であるが、1段目と二段目の間が流体継ぎ手で無段階変則が可能という超技術である。日本は栄にしろ誉にしろ1段2速だからな。
さて、アリイさんのエンジン形状でもう一つ気になるのはプロペラ側の不細工なメカボックスだが、これも嘘ではなく歪ではあるが存在する。なんでここにメカボがあるかと言うと、減速して軸出力をバンク側に持ってきているのだ。だからバンク内の機関砲を通すモーターカノンが可能にはなる訳だが、エンジンからすると吸気管が入るスペースにさらにモーターカノンというのは欲張りすぎな気はする。また一見ターボに見えるエンジン上部の丸いのはデスビだかコイルだか、点火系らしい。
ディテールアッププランとしてはエキゾースト開口だが、貫通させるほど本物は深くないので注意。プラグやコードはモールドの通り、他は水冷の気安さで味気ないツルンとした姿が割りと正しい。また、本当はエンジンと機体には齟齬があって、排気口自体に排気管が直でついているので、機体の外に見えてるアレがそのままエンジンについてないと本当はおかしい(アリイでは胴体にエンジン挟んでから排気管を貼り付ける方式)。
Posted at 2018/01/23 01:47:53 | |
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