2018年09月16日
・仕事はH園の消毒とか荷造りでした。背負い噴霧機が詰まってしまって針金が偶然なければお手上げでした。ボルドー液だけじゃないんだろうけど、ドロドロ・・・ちゃんと水で洗ったので、きっと蓄積していたのと反応したのでしょう。H園は崖な上、棚下線が低いので疲れました。あとはニワトリがさすがに臭いので玄関の土間に移動してケージも改良、えさ箱を再び外に移動し、食い荒らせないように囲いを付けました。床の汚れの半分は糞、半分は餌のような感じなので。
・ネットでスバルを早期退職された方の日記を発見、ものすごいお宝マル秘情報(表現が古いな)で大変面白かった。この方が沢村慎太郎氏のインタビューに答えた内容がモーターファンイラストレイティッドという雑誌に連載され、それがさらに単行本化されています(単行本の方の評判はイマイチ、タイトルが軽トラの本なのにサンバーだけになってるだけという話。でも沢村さんこういうの好きそうだから分かる)。また伏せ字になってるけど、有名チューナーというかテクニカルアドバイザーの名前も出てきますね。スバルの腐敗というか汚職の話や、逆に古巣擁護の話も出てくるんで注意して読まないとという気はしますが、昔の自動車メーカーって言い方悪いけどこういう実験現場上がりの車好き(この方の学歴は知りませんが)がいて、そういう人の感性が反映されていたように思います。まぁ、実験部が大きな顔しすぎて失敗って事もありますけど。
もっと色々読んで勉強したいのですが、その中でトヨタ86の発表前後の日記で興味深い話をしていました。曰く、スバルはスポーツカーやドライビングプレジャーを重視したピュアな車を目指したメーカーではないので、86というFRのスポーツカーを作るのはどうなんだ?スバルがスポーツカーメーカーという方向に進んで良いのか?社歴を偽ってないかというような趣旨です。確かにレオーネや初代レガシーぐらいまでのスバルはもっさい実用車メーカーという感じで、スポーツ方向は向いてなかったと思います。スポーツカーと言い出したのはラリーでレガシーやインプが活躍しだしてからで、それらもベースカーは普通のファミリーカーでした。ただ、國政さんの話にも出てきますが、ファミリーカーどころか商用車の方が走りは素直という事があるように、スバルの美点はファミリーカーを真面目に作ってあったという所でしょうか。
一方で私はトヨタ86がピュアスポーツなのか、あるいはAE86がスポーツカーなのか、トヨタにピュアスポーツの歴史がじゃああるのか?そしてこの方が指摘するように差別化の方向としてスポーツ方向になる事も一つのあり方ではないかという部分には考えさせられます。まずAE86が生まれからピュアスポーツ・・・なんて事はまずありません。ただ手頃なサイズと性能と台数でたまたま評価されている訳で、トヨタならその前のTE27とかKP47の方がはるかに真面目に作られていたというような話を聞きます(知らんけど)。それでもまあファミリーカーベースという所で、トヨタで一番スポーツ色が強かったのはMR2・MRS系統じゃないかなと。トヨタ86はその程度にはスポーツ色があり、それをスバルが設計製造するのはそうおかしい事ではないようにも感じます。大体ピュアスポーツ、つまり専用シャーシとある程度専用チューンのエンジン積んだGTでないドライバーズカーって国産だとRX7系、S2000、ロードスターぐらいじゃないのか?って(トミーカイラやミツオカのゼロワンは本当にピュアスポーツですが、量産ってほど作られて無さそうだし)。スカイラインやスープラ、NSXはGTだろうし、シルビアが微妙な所、エボはラリーじゃないのかって。多分この方はFF好きだからシビックとかインテグラが入りそうですが。そう考えると86をスカイラインあたりと比べてしまうのは無論間違いなんでしょうけどね。
技術力が足りずにフルラインナップを諦めて特色を出して・・・というのがスポーツカー重視になるのは分かります。一時期の日産がそんな感じでしたし。逆にホンダは敢えてそれを外してミニバン専業じゃないのかと思えるほどミニバン特化した時もありましたが、批判はされても結果いまだホンダはフルラインアップメーカーに残っているのである意味正しかったなと。今はSUV特化が進んでいる気がしますが、見れば「スポーツ」「ミニバン」「SUV」とトレンドはめまぐるしく変化するので、特定の色に染まる事は経営の永続性からはマイナスでしょう。だから、それに警鐘を鳴らすのもまた分かります。しかしスバルはもう水平対向しかないし、トヨタとかぶる事も出来ない、いい車作る事と経営が上手く行く事はまた別なんだなと。カルディナとレガシー運転すりゃ誰だって分かりますが。
・サンバーの話も良く出ていて、沢村さんがRRオーバーハング重量から来る振り戻しやステアリングの反応の鈍さなどの話をしていました。沢村さん曰く、車検重量で見るとRRにも関わらずサンバーはフロントヘビーになっていて重心は前よりになっているけれど、やっぱりオーバーハング重量は悪さをするはず、みたいな論点です。私もそういう印象がありましたし、実際軽トラだとそれもあるかも知れませんが、良く比較される赤帽やパネルバン、バンではどうでしょうか?最初は確かにリアの重さを感じていたのですが、今は全く気になりません。どうしてもトラックボディーが注目されますが、サンバーは同じシャーシでバンボディーも沢山あったんですから、もう少しそちらも評価していいのではないかと思います。
耐久性に関しては赤帽の取材などで40万キロ基準であるとか、80万キロ走った人がいるとか言う話が出てきますが、それらは一年8万キロ乗って5年とかそういう話でした。それはもちろんすごい事なんですが、逆に言うとサンバーの耐久性は決して経年劣化に対して作られた物ではなく、あくまで距離ベースなんじゃないかなと腐りやすいフレームやシャーシを見て思います。まあ他のメーカーのが腐らないのかと言われりゃ腐ってますけど。そういう所は戦闘機と一緒で耐荷重Gが高くても継戦能力とかどうでもいいような気も。
・昨日気になって調べた部分はスロットルポジションセンサーでした。スロポジが何故いるのか?Dジェトロのサンバーなら負圧だけ拾って、それに対応する燃料を回転数から引っ張り出して吹いてやればいいのではないか?とも思えそうですが、その負圧がアクセル開けて加速しようとしている時のそれなのか、減速モードなのかを計測して噴射量や点火時期も制御するようになると必要になりました。昔はアクセル全閉だけ分かれば燃料カットやアイドリング回転に落とす制御をしていたので、単なるアイドル接点でしたが、今の(っても2000年代初頭は20年前か)は可変抵抗で随時信号を拾っています。ってもアバウトな話も聞くので(調整がおかしくても普通に走るので)、どの程度重要なのか分かりません。
アイドル接点も短絡しなくはなりますが、可変抵抗だとさらに細かい反応不良が起こりえます。さらに全閉時に全閉の抵抗値を出さなくなる(接点摩耗や酸化かな?)って事もあります。部品交換して調整が正しいのですが、長穴で調整出来るので、全閉時に見合った抵抗値を出してやればいい。で、サンバーの場合は0,4KΩだそうです。うちのは計ったら0.55KΩでした。これだと車は「ドライバーは微妙にアクセルを開けている」と判断してしまい、ISCVがアイドル回転数まで下げなかったり、燃料マップのごくごく下を読んだりします。そうするとアイドル燃費が悪くなったり燃料カットがされず燃費が悪くなったりします。が、逆にキャブでアイドル上げているような状態なので、スロットルオンへの繋がりが滑らかになったりアイドル付近でトルクが出ていて運転しやすくなったりもします。今回の整備では予想外な事に、低速でのトルク感というか点火時期ギリギリ感が出てきました。
・農作業も忙しいのに、ちょうど出向いた方向が同じだったので、いくつか車いじりネタの部材も買っちゃいました。フィンの類なので、これでどうなるのか、どう付けようか妄想するのが楽しいです。最近気になるのはタイヤの乱流と、エアダクトです。F1のようにタイヤが露出しているフォーミュラカーはタイヤ周辺の抵抗がとても大きいのですが、先日タイヤスパッツで学んだように物理的な何かがないから対策をしてない訳ではなく、エアーカーテンやデフレクター等で対策はされています。実はF1もウィングの形状を工夫したりダクトで空気を導いて対策をしており、特に負圧領域に流れを供給して負圧を減らしたりしているのだそうです。特に盲点だったのがダクト、上のエアーカーテンも一種のダクトと言えますが、F1ではもっと露骨にフロントから空気を取り込んで負圧領域に供給、それがデフューザーあたりとの境界にもなってたりもすると。
考えて見れば空気抵抗を減らすアイデアでダクトはアリです。昔NASAが開発したとかなんとか言うXジャイロというおもちゃがありました。寸胴で切った円筒を水平に投げると、これが面白いほど飛ぶのです。ジャイロの名前の通り、横回転をプラスすることで円筒がジャイロ効果で安定し、空気を前から入れて後ろにそのまま流しているんですね。つまりダクトを飛ばしているとも言える。また、空気抵抗は今はもう正圧ではなく負圧のドラッグと渦が研究トレンドみたいでした。Xジャイロは180mぐらいも飛ぶそうです。考えて見るとアメフトのボールも奇妙な格好の割に良く飛びますが、あれってジャイロ効果で安定させて空気抵抗が小さい翼断面で飛ばしているんですよねぇ、迎角をちょっと付けるように授業で習ったような(その割に飛ばなかった)。
・自分を撃墜した戦闘機、ヨウツベみていたらとんでもなく大量にその手の動画があった。え?こんなに?って感じだが、随伴機からの映像が多いので開発途中の失敗かも知れない。オンボードカメラもあるし、かなり致命的な事故もあるのでなかなか判断が難しい。さて、動画タイトルが航空機の兵装分離事故となっていて、ミサイル以外の衝突事故も多い。特に爆弾と思われる物が浮き上がって尾翼や主翼、胴体に当たるのが多いが、ミサイルがボロボロ落ちて増槽を吹き飛ばすとかもある。
改めて考えるとミサイルであれば自らの推進力で自機よりも加速して飛び出すので、視程ミサイルであればレールランチャーから飛び出せばまず衝突はしない。また視程外ミサイルもイジェクションラックで遠くに飛ばす事で衝突や気流の干渉を防いでいる。一方爆弾の場合、推進力はないしイジェクションラックで飛ばすにも重すぎる。また巨大で空力的にも洗練されておらず、最近の奴は誘導出来るようにある程度浮くようにもなっているので、そこらへんは結構深刻だと思われる。もっとも、動画はあまりに浮きすぎるように思われるし、訓練弾とかなのかも知れない。
まあ戦闘機はそもそも爆撃が第一任務ではないので、機動制限付けて投下後すぐに離脱するとか投下速度に制限を付ければなんとかなるかも知れない。問題は戦闘爆撃機みたいなマルチロール機でどっちの性能も極限まで要求される場合だ。J-WingのバックナンバーでF/A18Eのハードポイントについて「投下した時にすぐに分離するよう開いているので、顕著な空気抵抗になってしまっている」と書いてあったが、なるほど分離しないとこういう事故になるのねと。
Posted at 2018/09/17 05:37:06 | |
トラックバック(0) | 日記