2020年09月15日
・今日はワインブドウのリースリングの収穫でした。朝からお手伝いの作業所の人にも来て頂きドキドキしながら収穫です。なんでドキドキしてるかと言うと、収量が不安だったからです。ワイナリーの人からも「何キロ取れるの!」ってしつこく聞かれたんですが(それは当然なのです、キロ数によって発酵容器の準備とか使える機材が変わるので)、こればっかりは取ってみないと分かりません。甘めで100kg、辛目で80kgと答えていましたが、生食ブドウ以上に成長差が激しいので全然読めなかったのが本当。だんだん下方修正して考えていました。収穫は思っていた以上にはやくて40分ぐらいで終了、でも痛んだ粒を外すのを私一人でやったので、昼過ぎまで掛かりました。普通は収穫時にこれもやってもらうので、次からはそういう作業もやってもらおう・・・結果ですが、収量は概算で70kgぐらいでした。3kgほどゴミになりました。昨年は病害果はバンプだったので、そのつもりでしたが、今年は白腐病が最大の問題でした。白腐病は一応そういう病害はあるのですが、実際はそれは結果として出てくる症状で、原因は果皮が破れて果汁が漏れる事でおきる腐敗ですので、農薬で抑える類の物ではありません。バンプも嫌ですが、白腐病はそれと同じぐらい嫌な病気で、私がナイアガラとか米国種を栽培したくないのの半分はコレです。たべて「チュルン」と飲み込めるブドウは、多汁質なので、汁が漏れるとすぐこうなりますし、それが付着したら全部腐る恐怖があります。そして臭い。発酵してますんで酸っぱい匂いがしますし、脱粒してくれないので除去がこれまたすごい面倒。
欧州種はこれはあまり出ないと思ってたんですが、ワイン用は汁が多いから出ますねぇ。むしろ以前は何故でなかったのかと思うほど。理由ですが、一つは押し合いへし合いで割れるという事があります。生食と違い摘粒しないので密着で割れるのが多いとは聞いていました。が、割と単独の粒でも割れて腐ってたり、肩房のゆるいところでも出てる。で、原因その2はバンプです。白腐病じゃないの?って話ですが、果皮が破れると一瞬でこっちが強くなるので、バンプで皮がとろけると一瞬で白腐が強く出てる感じ。あるいは他の病気や害虫でも皮から液が出るとすぐこうなる。他には若干ですが裂果が見られました。押し合いではなく、恐らく水分による破裂タイプの奴ですね。熟すとこれは宿命かなぁ、おいしいブドウだと弱いのはこうなるもんだし。
対策は今回のワインの出来でも決めるんですが、収穫時期ですね。酸が抜ける前からバンプは出てましたが、白腐はほぼ無かったし、今回は正直ちょっと酸抜けし過ぎてる気がするので、もっとシャープな酸がある時に収穫する事。あとは房を伸ばして密着させない事で、これは別のアイデアがあるのでやってみる予定。
そのブドウを持って遠くのワイナリーまで移動、そこも仕込み最盛期でナイアガラを絞ってました。ナイアガラは香りだけは最強ですね、香水のようなもんでかるくハイになれます。今回は機械で絞れる分量なので、ここからは全部お任せです。糖度は18はありましたから、そこそこいいワインになるはず。先日うちの原料で作った巨峰は半分はセニエ、半分はもろみ発酵をしてました。もろみの方はもうアルコール度数上がってきて、うちのどぶろくのようなもっさい感じになってます。これはダメなのよねぇ・・・まあ、ここはそういう作り方なので、私の好みの話ですが、今が発酵の止め時でした。セニエした方は低温発酵途中ですが、味はいいけど茫洋としてる印象。ワイン用と生食ブドウは色々正反対で、絞った時にいい香りがするブドウはいいワインにはならない(ヴァニュロンの持論)ですし、生で食べておいしいブドウはいいワインになりづらい。逆に酸っぱくて香りもしない方がワインにすると化けるのです。だからシャインマスカットなんかもワインにしたら全く面白みがないんですよねぇ、あれお酒にするならホワイトリカーにつけ込む方が美味しいです。
・そこから帰宅、疲れていたので久々に山岡屋に入ってラーメン食べました。なんか私そっくりのデブが3人カウンターで黙々と食べてるの怖い。並盛りで遅い昼飯だったのですが、やっぱり胃にもたれて体力も落ちてるのでそのままダウンしてお休み。おきて最低限出荷したが、最近シートベルトがクビにスレるだけで痛い。
・明日、稲刈りしてはさ木立てて、お手伝いさんにかけてもらう。
Posted at 2020/09/15 20:23:52 | |
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