2021年08月11日
・仕事、おかしい、一日それなりに作業していたはずなのにやりたかった事がなにも進んでない。トマトだけ消毒と施肥はやれたけど収穫がかなり遅い。でも作業してる人の都合や天気考えると強くも言えない。彼らは最善は尽くしてくれているのだ、私の読みが甘かったし防除が悪くてロスが多いのも感じる。あと硫安は強アルカリに混ぜるとアンモニアガスが出るので危険なんだった、Zボルドーだったのでセーフだが普通のボルドーだったらアウトだった。ここらへんも容器とか考え直さないとアンモニアのせいか腐蝕がある。
トマトで感じるのは葉っぱもたない問題で、雑草が健全なのと酷い対象だ。果実部に養分吸われているんだろうけど、そんな窒素やるのもなんだかなぁと言う感じ。あれだけ元肥で入れてあるのに窒素不足もちょっと考えづらいような。病気だとしても弱すぎる。あとは日焼け問題、これも根が悪いのか葉っぱが落ちてしまうからなのか、高温すごいもんな。混植で多少日影になる共生作物って無いだろうか。豆系を一緒に撒いてみるとか?バジルは今年も失敗したけど・・・あとコナジラミ対策にAG剤(ベミデタッチ)とか言うのが効くらしい。しかし有効期間が1週間というのは「殺虫剤に比べれば長く効く(ニコチノイドとかは抜かす)」「そもそも来るのを阻害出来る薬はないので貴重」な反面「一週間ごとに散布するのはかなりきつい」「しかも価格が高くてこれを頻繁に使うのは無理」って所。食品添加剤らしいし、食品にそういう阻害剤があると分かっただけでも収穫か。てか酢で同じ事やってる情報があったんだけど・・・
アヒルのヒナも小さいスペースが手狭で昼だけ鶏小屋にいれといたら逆に似出てこないので鶏と混ぜたがこれでトラブルあってもお前らのせいだからな。水田の鶏はトマト入れたらコンテナ一個が一日で消えるのはすごい。20kgを10羽で食べてると2キロも食べてる事になる。そのせいか、最近随分ふっくらしてきた。稲はやっと出穂、豪快なのが出ていてこれがちゃんと稔るなら収量は多そうだが、肥料分が効きすぎてる気もする。
・もらいものを届けてちょっと老人喫茶で古い話を聞いてきた。知らない事が沢山あるな。その後、懸案だった事業の委託先候補に電話をかけてみた。メールがどうも届かないようなので直接電話したら電話番じゃなくて結構偉い人が直で受けてたらしくて(後で知った)、部門責任者さんとも連絡とれて直接面談しましょうという話になった(近所です)。来年以降の話にはなるだろうが、これ以上ない委託先だし販売ルートもついているので期待出来る。反面、品質面での要求レベルは相当高いのでそこが大変だろう。まあ、それに見合う物を作るのは目標ではあるが。
・昨日は接ぎ木をやっていたら指をカッターで切ってしまった。接ぎ木は普通は柔らかい枝でやるので現場で加工にそんな力を込めることはないのだけれど、この時期に大きく切り戻して基部からやろうとしたら硬かった。カッターでなんとか切り込んでいたら枝を割ってしまってザクッとな。この方法、絶対怪我するなーとは思ってるんだけど、物理的に刃の先に指を置かざるを得ないのでもっと慎重にやるしかないな。血がドクドク出ても絆創膏など持ち歩いている訳はないので、手元にあった接ぎ木テープを巻いて止血したが、ブドウの木の気持ちになって作業する事の大切さを多分かなり間違った意味で実感したよ。これで俺もエリート農家だな!
ちなみに、この時期の接ぎ木は付くはずないじゃんとは思うんだが、それでもやったのは作業進行上の問題とともに「本当にダメと言われている事がダメか分からない」というのがある。これ以上のタブーというかつかない作業方法として「黒木に黒木を継ぐ」という方法がある。私がやってるのは緑枝継ぎという方法で、今年出た緑の枝同士を継ぐ方法で成功率は高い。黒木というのは昨年度以前に出た木質化した枝を継ぐ方法で、市販の苗の生産での接ぎ木では行われるが、圃場に植わっている台木の黒い部分に黒い枝を継ぐ事は出来ないとされている。台木の緑枝に黒木を継ぐ方法は「チップバット継ぎ」として出来るし、これを推奨する農家さんもいるが、台が黒木だとダメ。
それはブドウの発芽では樹液流動が先に来るので黒木に継いでも水分だけ流れて癒合してくれないとされているからだ。苗生産の場合、台木に根がないので樹液流動が起こらないから付くとされている。やると発芽しないでホギが浮いちゃう感じでダメになるか、発芽してもついてないのでいずれ枯れるかのパターンだと思うが(これは苗生産や緑枝でもあるパターンで、ただの生け花状態で成長して癒合しないで死ぬ)、冗談で黒木継ぎを圃場でやったら付いちゃったって人を間近で見たので「本で言われている事が100%真実でもないかもなぁ」と思ったから。もちろん、最適な答えとして出してくれているのにケチつける気はない。
その上で、ブドウ接ぎ木のコツについて。接ぎ木の成功条件は形成層の癒合である。師管や導管の接続は最初期にはそこまで重要じゃないみたいだ。なんなら癒合した後で分化してくっつくから気にしないでいい。でも形成層同士が物理的にくっついてても癒合が進まないから失敗するのだ。水分とかが来ていても癒合してないと枯れる。導管、師管はそれぞれ一方通行だと思われているが、実は樹体内で養分が転流する事から分かるように養分はあちこち移動出来る。だから切り口見てるとまずはゲル状の物質が出てきてそれが培養培地みたいになって、そこで細胞が融合してくれていると見ている。これは食害にあった木でもヤニを出してるので観察出来る。
で、台木への接ぎ木があまり上手く行かないのは、穂木への養分より自前の芽への養分の流れの方が強いので、他の芽があるとそっちが伸びて負けてしまう事。だから大きく切り戻して他の選択肢を無くしてやれば嫌でも集中するけど、先端についでも今回のようにダメになるのだろうと思ってる。実際は結構上手く行くはずなんだけどね。活着すると自前のホルモンで養分引っ張るはず。穂がついたかつかないかの判断は非常に難しく、ダラダラと死んでもない生きてもないという状態が続くと見切りが出来なくてやり直しが遅くなってしまう。一応、葉柄を付けておくとそれが脱落したら接ぎ木成功という目安もあるそうだが、私はイマイチその現象を見てないのでなんとも。
そうそう、黒木継ぎで黒木そのまま使うとダメなはずなのに付いたのは、恐らく木が十分に弱くて水分が急激にはあがらず、その間に癒合が進んだからだろうと見ている。あまり太くない枝でやってるのと密着が良いからだろうか。
・YouTubeにGRヤリスの生産ラインの動画があったので見て見た。もう今の時代、とんでもないもんが公開されてるもんだなと。逆に見られてもいいという判断もあるんだろうけど寛容すぎて心配になる。すごかったのはラインがベルトコンベアでもクレーンでもなくAGVという自動運転の台車ロボだった事で、これでラインが流れていた。タクトタイムは540で、大物の合体には2柱ジャッキ使っているので、完全に完結してる訳でもないしロボじゃなくてもいい気もするが(ボディーだけなので重量はせいぜい400kg程度だし、最後合体したら当然車で動かせる。)
1工程で技能者が1つの台車にのる部材をくっつけていくとか、ドアを最後につける事で作業性を上げてあるとか、保護材をあちこちにつけてたりとか面白い。そして、「従来はそうじゃないのか?」となったのは部品精度、組み付け精度とアライメントの話。ボディーは組まれると三次元測定されて組み付けるパーツの位置調整がなされてラインアウト時点でアライメントが完璧なんだそうだ。つまり、公差ゼロのパーツを公差無しで組んでるとかそんな感じ。恐らく一般の人が思う以上に普通の車は精度が高くないのだと思う。だから組んでみて最後にサイドスリップテスターかなんか通して最終結果で精度を確認している。しかし、高剛性ボディーを高精度部品できっちり組んでいくと最初から設計通りになる。とは言え、出口ではブッシュのよじれ取ってアライメント計測はしていたが。どっちが楽なのかはなんとも言えないけど、ボディーを高剛性にするって事は精度の要求も高くなって、後から辻褄を合わせるのは嫌うんだと思う。なんか試乗してみたくなった。
・明日 消毒 ミライースの部品届くはず
Posted at 2021/08/11 23:23:41 | |
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