2021年08月13日
・昨日も疲れて寝て、雨だからと寝てたら10時超えてた。肉体的に疲れてるというか精神的にも疲れてる。トマト収穫が予想外に遅くて、そこは受託作業者さんとも話をして手本でやったら2倍ぐらい速かったりしたのだが、消毒で回ったら大変な問題にがっくりしてしまい、ハチにも刺されて戻ってきたら、受託してやってくれてるだけでもありがたいなぁ!涙でるなぁ!って感じで、やっぱり人間は辛い事があった方が人に優しく出来るんだなと感じた。
・昨日の作業は他にはSSにリンゴ酢を入れて水田に散布した。これ、ずっと昔にやって、その時は米の味がとても良くなった。特に病気対策とかではなくて、恐らく酢によって出来る誘導物質が植物ホルモンになってデンプンの果実流転を助けるのだと思う。時期に関しては出る穂時期なのだが、要は秋落ちさせたいのを人工的にやるような感じ。農薬ではないので防護服もいらないし、SSのホースでほぼ全部出来たので、これは来年以降もやりたい。SSはジェットポンプが壊れていたのがなかなか直せなかったので本腰入れて針金できっちり縛って直した。まあこれでほぼ大丈夫だろうと思うが、ポンプ部だけ外すのは無理なんで結構面倒なのね。あとは消毒、雨の前にやって意味があるかほんと微妙だよ・・・
・改善活動は地味ながら劇的に作業能率を上げている。工具が整理しておいてあると目的の工具がすぐ出てきて作業に取りかかれるし、何が不足しているのかも分かる。ゴミも捨ててスペースが広くなった。ソケットの整理整頓では追加ホルダー買ってもなお刺さりきらないソケットがあったのだが、良く見ていくとものすごい数の重複があったり(3/8の14㎜のコマなんか5個もあった)、逆に滅多に使わないT40のトルクスがあったり、変換コネクターだったりする。そこで重複分は最大2個(両手で使うケースもあるから)にして余剰分は整理した。そして良く使う物はワンタッチホルダーに刺してそれごと持ち出せるようにして、大きいのは使いづらいホルダーへ。当然サイズ順で刺す。最初は入れ間違えて全部移動させるのにイライラしたが、ちゃんと入って見れば「どのサイズがどこにある」のが見えるのは当然として「どのサイズがないのか」「どこに戻すのか」も一発で分かる。見える化が自動的に達成出来る仕組みだったのだ。見える化と言うとどうしてもIT化になりがちだが、改善活動と同じで最初から機械化を探すのではなく要件を煮詰めてからIT化しないといけない。
最近テスラのイーロンマスクが物作り哲学についての動画をアップしたのの翻訳要約を見たのだが、彼はポイントと流れを5つの段階で分析していた。「要件定義を作る」「プロセスを出来るだけ削る」「最適化」「高速化」「自動化」だそうだ。これの順序の失敗例としてリポ電池に使っていたカーボンシートのコーティングの話が出ていたのだが、とても手間がかかるカーボンのシートを自動で作れるようにして、それをさらに高速化してみた。その後で「ところでこのシートって必要なの?」って聞いたら、それぞれの部門で必要性について言っている事が違う。なので、それぞれテストしてみたが、遮音性も耐久性もシートの有無で何の違いもなかったのだそうだ。つまり、プロセスを削る段階で削れば無駄な手間もコストも発生しなかったし、仮にある程度有意差があったとしても、要件定義で許容範囲かどうかが決まっていれば、削るのも簡単に判断出来ただろう。
翻って農業のIT化ってのは、もうIT化そのものが目的になっている。手段として何をやりたいのかではないのだ。それはもうIT企業そのものがビジネスとしてそれをやってるので効率とか現場は二の次な所がある、補助金もあるしね。しかしIT企業でもこのような事例の話を読んだことがある。あるIT企業がとある企業の商品受注システムの製作を受託した。しかし予定だと予算6000万、三ヶ月ぐらいのはずだったのが半年たっても終わらない。PLが見ると、このシステムは社内の人間の管理システムとか発注システムとか全部と宇インテグレートされてて、全社システムを組んでるような物だった。本来なら要件が違うからとはねつけられたのだが、曖昧な要件定義のままハンコを押してあって今更投げ出すことはまかりならないと上層部からも言われてしまった。結局1年半を3倍以上のコストを支払って有能な人材を擂りつぶしてシステムは納品されたらしいが、PLの最大の教訓は「要件定義をしっかり決めないうちにはハンコを絶対押さない」だそうだ。逆に言うとハンコ押さない業者との取引はやってはいけないって事でもある(自戒)。
とは言えスマホとかITは自動化とか高速化のツールであるので、どうしてもその末端部分だけ効率化したくはなるのね。ツール部分は他に実用化されていて慣れているってのもあるし。ただ、末端部分が感性されていても使うべきではないと思ったのが先日の富嶽のシュミュレーション事件。もうコロナ分析マッスィーンと化している富嶽君だが、やっぱりアホが使えば御用学者と同じで政府に阿った結果しか出さない。オリンピック会場でみんな座ったまま移動もせず会場の外も考慮せず「観客入れても感染者は出ない」とか言う結論を出してしまった。どういうシュミュレーションやったか知らないが、きっと会場モデルとか作って膨大な人員それぞれで計算したんだろうなぁ、アホな事だ(そうしないと感染者が出ないって言えないが)。
私は適正技術という言葉が好きで、要は宇宙で文字を書くのにボールペンが無重力で使えないのなら「加圧式ボールペンを作る」ではなく「鉛筆を使う」でいいじゃないの、って事である。今のIT化は適正技術ではない物を使っているから出ている問題が沢山あると思う。予約システムとかもうね・・・LINEとかなんで使うんだよアホか。PAYPAYとかなんで政府が手助けしんだよアホか。つまりIT化を仕掛けてるのは別に便利にしようとなんて思ってないし、短期的な金銭に吊られるとバカを見るのである。
・動画で岡田さんのガンダム完全講座でマクベをべた褒めしていたが、ガンダムってそこまで考えてモブキャラが座ってるかどうかまでやっていたのか!?とびっくりした。ガンダムの設定は割と「後付け」があるのだが、確かにこれは最初から設定されてたんだろうなぁと説得力がある。
そしてもう一つ感心したのは動画でフリップを使う事である。やろうと思えばキャプション入れる事は簡単だろうし、動画の方が資料としては一次資料でいい(権利とかあるだろうけど)。でも、そういうパワポいじりみたいな事よりフリップでいいから連続性がある説明を分かりやすくするという事にリソースを割いているのはさすがだなと思った。
Posted at 2021/08/14 21:25:11 | |
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