2021年08月25日
・昨日はすごい所から連絡がきて、すごい事が起きて、自分も割とすごい事出来たんだけど、万一の事があるといけないので書けないのがもどかしい。プロファイリングが完璧すぎて今後が楽しみは反面心配だし、自分の仕事に集中できないのが辛い。
・仕事は鳥害がシャインでも結構あって、ほんと冬場にあいつら絶滅させとかんといかんなって。暑さもかなり酷くて辛かったけど空調服の改良でなんとか。今年も一番暑い時期が梅雨のぶりかえしで冷えた間に過ぎてしまった感はある。もう朝晩はすっかり秋で窓あけて扇風機だけで十二分に冷えてくれる。
・用事があったので来年のワイナリーに素材を届けたり、映画見たり。このご時世なのでまた貸し切りだろうなと思ったら、映画館に5人ぐらい人がいてびっくりした。安いレイトショーだったからかな。作品は「幸福の答え合わせ(原題はHope Gap)」というイギリスの作品。離婚夫婦の話でほとんど会話劇で、役者の長台詞を長回しで見せられる。かなりしんどい作品だったがイギリス人好きそうって感じ。
田村正和を高齢にしたような旦那と、ヒラリークリントンに泉ピン子を混ぜたようなきっつい奥さんが離婚して、少し頭が弱そうな息子がおろおろしている。この映画館は映画コラムニストが経営しているのでHPで作品に軽く注釈を入れているし、配給元のあらすじも出ているのだが、その中だと離婚は夫婦どっちも有責でどちらかと言うと奥さんの肩を持つような切り口だったので、そういう感じかな?と思ってみていた。旦那は離婚理由に別の恋人が出来たからとか言ってたし。
しかし見て見ると、奥さんがきついを通り越して自己偏愛パーソナリティー障害者かつ躁病というかカンがきついオバサンで旦那や息子に無意味にあたって、旦那は介護がきつくなって出ていった感じ。それでも「君を幸せには出来ない」「二人は最初から違う電車にのっていた」とかすごい優しい旦那だった。ああ、女性が旦那に「優しい」を求めるのはコレかぁ、そして世間だとこれでもまだ奥さん捨てられてかわいそうって感じなのかぁ、と感じた。ドロッドロの人間関係と穏やかな自然の対比というイギリス映画特有の表現が良かった。特にイギリス映画の中の自然と言うと(いや、ヨーロッパ映画全般がそうだが)森や小さい山や農村風景が出てくるのだが、この作品は名前の通りシーフォードという海岸の街の白亜の断崖とタイドプールがちょっと広がる海岸風景が主だ。森が「領主様の森」「金持ちの別荘地」みたいな感じだとすると、海岸は「大衆のバカンスの娯楽」「森がなくて住宅地の横が海岸」みたいなあっけらかんとした感じがある。イギリスって海岸もいい所多くて印象的ではあるんだよね。
ネタバレになるけど、この作品は離婚して反省したりイベントがあって再婚したりするみたいなありきたりな終わり方ではない。むしろ、終わった事は終わったまんまで、それぞれが幸せを探して終わりという感じである。Hope Gapは地理的名称だが、そのまんま幸せの落差みたいな意味だと思うし、最後にある人物が「以前は3人の不幸な人間がいたが、今は一人だけ」というのが監督のメッセージだと思う。これを奥さんの立場側で見て共感してる人が多いんだとしたら、やっぱり結婚そのものが旦那のサンドバッグ化でしかないんだなと感じた。
・農業用の無人作業機が発売されてちょっと話題になってる。スマート農業の革命になるのかとか言われているが私はかなり懐疑的に見ている。技術としては見る物も多いが、多分現場だとトラブル続きですぐ納屋の肥やしになるだろうなって。最大の問題は値段で、300万ぐらいだと言うが、どうみても50万ぐらいの機械だ。制御系がすっごい優れていれば別だが、ガンダムの学習コンピューターをボールに積んでもガンダムにはならない訳で、ボディーに対して適正技術を考えると多分そんな事はない。
機械として見るとおもしろいのはステアリングを捨ててスキッドステアにした事、それをクローラーではなく(将来的にオプションでつけるみたいだが)タイヤでやってる事。これ、すっげー昔のSSでもあったんだよ、スキッドステアの6輪とかな。技術力が低くても生産出来るし、今も軍用車両の装甲車に採用例はある。ただ、タイヤの特長である曲がる能力を捨ててるためスムースな旋回が難しくタイヤの摩耗や地面へのダメージが避けられないため廃れた。まあ機械制御なら人がやるほどじゃないし軽量ならそこまで問題ないかもだけど、農業機械一般に言える事だが路面が悪いので計算した運動は得られない事が多い。伝達はチェーンだが、どの程度防塵性が確保されているかだな、効率は高いがあれは割とメンテ必須で難しい。
フレームは2分割で腹下にモーター、ハブリダクションというか足上げるパーツが動力伝達になってる。うーん、一輪耕耘機のアレが4つある感じか。支持剛性に若干の不安もあるが、まあやりたい事は分かる。モーターは左右に一個ずつでこれで制御だな、ブレーキもこいつがやる事になるので負荷大きいぞ。積載は150キロで、防除だとこれにスプレーポンプ等がつくので薬液は100リットルとかなりしょぼい。うちの使い方だとかなり使える方法もあるが、それは後述の理由で多分無理。速度は4キロでまあ作業機としては普通か。稼働時間は不明。
一番のウリっぽい防除機として見るとツッコミ所満載というか、海外で良く見る独立ファンSSなんだが、これかなりドリフトしてんな。デモ用になんかやってるのかな?毎分5リットルのポンプで100リットルだと20分で終わるのに、最大作業能力を5ヘクタール毎時とか表記してるのも笑う。補充どうなってんだ。最大の問題はファンの拡散角度が狭すぎてスポットで飛んでってるだけな事。これはポンプ駆動をあきらめてファンによる送風で飛び散らせているためだろう。その角度をカメラで高精度に制御するなら速度落とせば使えるが、そういう機材には見えない。というか消毒器ってカメラセンサーはつぶされるので使えないんですよ、AIで見分けるのも多分無理だし。デモだとラジコンとして使っていて、ラジコンに300万?ってなる訳ですよ。ラジコンだと作業者が外から見てないといけないから農薬を浴びる危険性はかなりあって、なんでラジコンにしたのか分からなくなる。
いやね、小型の作業用ATVにアタッチメントで色々つければいいじゃんってのは私はアリだとは思います。むしろ、こういう簡易タイプの農業作業車を日本の農機具メーカーが作ってこなかった事には少しいらだちもある(あ、でもこれに一番近いのは高齢者用の農作業カートです。70万ぐらいだったかな?)。あれに色々積めばこんなもんでしょ感はある。でもね、ほんと圃場がフラットでグリップが良くて傾斜もなくてってのがありえない。
信用出来ない要素は「2020年最新」とか言ってる点とか、前に出たSSの防除面積表示とか。電池も心配だし(この手のは電池が壊れて終わるケースが非常に多い)多分モーターに細かい負荷をかけて壊れるだろうなぁ、制御もスマホラジコンがそこまで意味があるのかどうか。んでも、うちの圃場でも作業台車の電動化とかは興味があって少し進めている部分はあるので、いい刺激は受けた。ほんと、ステアリングとかどこか一つを自動化出来ればかなり楽になる物は多い。
Posted at 2021/08/26 07:21:24 | |
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