2014年12月05日
・コタツの断熱強化に挑戦してみました。まず現在下に敷いているアルミの2㎜のシートは掛け布団と内掛けの間に入れます。そして敷布の下に4㎜のシートを二つ折りにして入れて見ました。下側は4倍もの断熱層を稼げました。んで、どうなったかですが、他のこの手の製品でもよくある事なんですが、比較が難しい。コタツとかってサーモスタットが内蔵されているので、同じ熱源で温度がこのぐらい違いましたって比較がしづらいんですね。さらに言えばあの結果だって掛け布団をすごく薄くすれば「温度がこんなに早く上がった」とか言えちゃいますし。まして人間の感覚なんてアテにはならないのですが、はっきり変化したと思う点はあります。コタツの中が涼しくなりました。え、それって失敗してるんじゃない?と思う方、それは違う。
コタツってサーモで出力をコントロールして同じ温度にしているので、放熱が大きくても赤外線を多く出せば同じになりますよね。しかし、強い赤外線で焙られているので足が熱くもなります。直接的な加熱が多い。しかし、アルミ箔で断熱をしっかりすると、ずっと最低の温度で運転しているので、全然焙られた感じがしません。汗も出ないけど、しっかり暖かいという不思議な感じです。これまでが日当たりがいい場所で直射日光あびている状態だとすると、今のは日陰で涼んでいるような感じがする、そういう違いです。また場所による温度差が減ったような気がします。こたつあるあるですが、周辺は寒かったりする物ですが、全体に均一になった感じですね。足置いてなかった場所に足を移動しても、その部分も強く焙られてはないので余熱も低いですし。
保温要素は電源を切ったときに一番感じられるのですが、それは長くなりました。気温にもよりますが、コタツって付けておくと熱いが止めると寒いというラインがあります。ヒーターの最小出力の問題や焙られて汗が出る問題などの要素も関係しますが、そこらへん含めて現状だと電源切っても快適な時間が長いです。というか、切ったことを忘れたりします。久々にケチなエコが上手く行って良かったです。まあ、床が元からスタイロ系とかならあんまり差はないかもですが。
・ワインの呼称資格試験って・・・高いのねぇ。一般会員だと試験に2万以上、合格したら登録にまた2万って感じだ。まあ事業体としてはそのぐらいやりたい気持ちも分かるし、国際的な上部組織があってのソレだからなぁ。とは言えソムリエ(サービス)・ワインアドバイザー(流通小売り)に比べメリットがないワインエキスパート(他一般)が一緒というのは厳しい気もする。逆に言うとワインエキスパートはそのぐらい余裕がある一般人向けという位置づけなのかも知れないし、これは他の呼称資格試験の受験資格に満たない人がさっさと取っておくというプレ資格的な要素もあるのかも知れない。
・土壌について、粘土質土壌というのは大きく分けるとケイ酸とアルミニウムの結びつきが1;1のカオリン型と2:1のモンモリロ型になるのだそうだ。他にも金属塩がナトリウムであったりカルシウムであったりもするそうだが、本質は「ケイ酸がシート状になって金属塩との間に養水分をため込む」という事にある。んで、カオリン型はシートが一層なのでそのため込む力は粘土土壌の中でも低く、日本の土壌でもっとも一般的な粘土はこのカオリンだそうだ。一方モンモリロ型はそれがサンドイッチなので容量が大きい。何故粘土の話を唐突にはじめたかと言うと、ワインの世界では粘土質向きの品種、砂礫地向きの品種というのがあって、赤だとメルローは粘土向き、カベソーは砂礫向きと言われている。良くメルローは粘土に植えろと言われるし、ここの地区はメルローは他の品種に比べると目立って塩尻に劣るので、本当に粘土の違いだけなのだろうかと思った訳。
メルローの大御所と言えばボルドーの右岸、特にポムロールである(棒読み)。ここの土壌はスメクタイトと呼ばれる粘土鉱物が多いためメルロー向きであると説明される。メルローは「渇水に弱い」「かと言って過剰水分だとぼやける」ので、適度な保水性がありつつ過剰な水は土壌がためこみ根を圧迫して吸収を妨げる事で高品質なブドウが出来ると言う。このスメクタイトというのはモンモリロ型粘土鉱物の一種であるし、ぶっちゃけヨーロッパの肥沃値の粘土はこのモンモリロ型が多い。土壌のベースが異なれば施肥から潅水まで別の基準を考えなければならない訳で、カオリン型にあった栽培を研究しなければならないと思う所。ぶっちゃけ、ヨーロッパの畑が一見すると粗放で砂礫が多いにも関わらず生産性や品質が高い原因があると思うんですよ。粘土って言ってみれば現在工業的に試験されている超吸収ジェルみたいな物ですので、砂漠の緑化と似たような所がある。でも、地元と塩尻で距離で20kmほどの所で粘土質の違いがあるのか???と思ったら、違いました。というより塩尻がかなり地質的には変わっているのです。
塩尻という名前について長野県民の多くは「塩の道の終着点」であるからという説は知っていると思います。また上杉謙信の義塩伝説で武田信玄に塩を送ったという事も知られています(そういう祭りがまだあります)。敵に塩を送るの由来ですね。しかし、調べると実は地名の由来はもっともっと古いのではないか?という話がありまして、塩のついた地名は「粘土質や赤ローム層がある所に多い地名で、乾燥すると塩っぽい物が析出する赤ローム層の端っこだったから」という説、「シオというのは窪地の意味で、そこに粘土などが流入して底土になって青粘土になっているから」という説があるそうです。一応塩尻市の公的な見解は「赤ロームの端」という説だそうで。
んで、現在のローム層の定義はかならずしも火山灰の降積物だけでもないそうですが、とりあえず火山灰と大雑把に言うと、もう一つの粘土アロフェンについて触れる必要があります。これは結晶性ではない粘土の事で、火山灰に多く含まれるとあります。非結晶性だからか、吸着力は低いのですが、吸着量は割と多いという特性があり、特にアンモニアとカリの吸着が苦手とあります(CECが選択的って事かな)。
またシオ=窪地説で出てくる「青粘土」って何かと言うとモンモリロナイトの事だそうです。いやね、青粘土にも種類があるのではないかとは思いますよ、還元的な環境にあった土壌はシルトでも青みを帯びたりしますし。ただ、扇状地など川の上流は粘土は流出するので粘土が少なく、特にモンモリロ型は日本だと少ない。一方塩尻は日本では例外的にモンモリロ型の粘土が多いのではないか?と言える訳です。これが塩尻の暖かいメルローを作っているのかも。
・さて、メルローと言えば先日安曇野ワイナリーの国産ワインコンクールのメルローどこ産よ?って話をしました。自社農園って話は出てましたが、ソムリエには「新植した所のはまだ若い」って言われてましたね。んで、過去のビンテージで情報が出ました、高山村でした。その後、ワイナリー周辺のメルローも成長してブレンドしているかも知れませんが、安曇野ワイナリーが原料として安曇野産ではない物を使っていたのは事実のようです。別に悪い事ではなく、長野県全体で見ればプラスですし、県外に自社農園を持って融通するメーカーもあります。メルローの高品質ワインを作ってみたかったから高山の高品質原料を買う、そういうスタイルもカルフォルニアなどであります(フランスだって原料のみ供給の生産組合とかあるんだけど、プレミアム度合いが低い事が多いので、それを引き合いには出せないようなイメージ)。問題は「高山村の土壌ってメルローに向いてるの?」という事です。高山村は志賀高原の方の渓谷や山腹でワインを作っているので土壌条件としては割と山辺に近い。あと、栽培期間の温度も塩尻ほど高くないのも似ている。味としてもほんと山辺と塩尻の中間って感じでした(最高級で比較すると)。でも、安定栽培が出来ているなら、恐らく土壌条件はもう少し粘土質なのかな?とも予想します。うーん、これは是非行って確かめてみなければ。
Posted at 2014/12/05 22:05:30 | |
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2014年12月04日
・ひょんな事からハンマーナイフモアのタイヤタイプが手に入った。何度かここで書いたクローラータイプのハンマナイフモアは使い勝手が非常に悪かったのですが、歩行タイプが他にないので使ってました。しかし持ち主の地主が経済的に困窮して勝手に売ってしまったので、まあ借りる約束どうなったのと思わないでもないけれど、使いづらいしいいかと思ってました。繰り返しますが、皆さん買うなら乗用ロータリーの腹下のがいいですよ、効率が違います。しかし、ハンマータイプは腹下タイプは収まらないのでありません。乗用だとガーデントラクターの前にくっつけるタイプか、普通のトラクターに引っ張らせるタイプ(フレールモア)しかありません。ナイフ部が重すぎて、フロントモアにしたら軽トラに乗るサイズにはならないのです。キャタにすると旋回性が悪く滑って曲がりません。だったら、あまり多くを求めずにタイヤタイプが欲しかった訳です。
まあ、でも、大抵の圃場だとロータリーカッターの方がいいとは思います。ハンマータイプは粉砕するので「うるさい」「重い」「燃費悪い」の三重苦です。軽い雑草だったら速度もロータリーの方が速く、最悪なのはツタ系は絡まる。しかし、地面に倒れた硬い茎なんかも砕いてくれ、機械がロックはしない(刃はフリーで遠心力で広がる)ので、荒れ地や不整地での使い勝手はいいのです。幸い全ての機能が生きてました、なんかこんなの廃棄する人もいるんだなぁ、と言った気分です。
・えー、それでタイトルの言葉を思い出したのですが、これの原典は新約聖書のマタイ伝です。神に祈り続ければ正しい信仰が得られるという文脈で使われています。しかし、あまりにキャッチーなセリフなので、よく強欲は報われる、みたいな俗語にもなっています(私のもこっち)。ま、そこらへんはどうでもいいのですが、調べるとまあなんと多くのサイトが独自解釈というか蘊蓄垂れている事か(笑)。奇をてらったような説や、信仰心が足りない私には分からないような飛躍、ビジネスパーソン向けに狭い解釈を施したようなのとか様々。でも、それぞれに良い点があるのもまた一面です。多くのご意見をまとめると「物質的には聖書では人は与えられている事になっているので、これはあくまで精神的な信仰の話である。正しい信仰の得難さを示している」みたいな解釈が一番しっくりきましたが、それって辞書の要約そのままですね。つまり人口に膾炙した標語や熟語、名言の類は辞書さんが一番分かりやすくオーソドックスであると。この言葉がマタイ伝にのみ出ているのはちょっと面白い。新約聖書は複数の使徒のキリストさん偉人伝みたいな所があるので、重要な場面は複数の人が書いている。んでも、この言葉は他の人は書いてないので、マタイのみが「これは重要」と思ったという事になる。んで、マタイの私の中の位置づけは「元税務官で律法やユダヤ教側だった人間が、イエスの導きで改宗した」ので、やけに緻密でユダヤ教などに批判的かなーって所。自然発生的な単独の宗教で見れば天啓がどっかから降ってくるというのは当たり前なのだが、ユダヤ教が成立している中では信仰や宗教は神が与えるというよりユダヤ教のお偉いさん、ラビとかが与える物だったのではないだろうか。
・逆に求めたら出てきたけど・・・ってのが農機のモーター。なんとびっくり、価格は3万円超えてましたとさ。私は行っても5000円ぐらいだろうと高をくくってたんですが、ナニコレ。ちゃんと構造を見てないので想像ですが、このモーターはバルブ制御のアクチュエーターでアナログ的な反応はしないON/OFFだけの物なので、ステッピングモーターか何かのように特定の位置で固定されているのではないかとも思う。でも、電子部品やってる人ならストッパースイッチくっつけてタダのモーターで同様の事もやってのけられるかも知れない。ともかく回りっぱなしではないから、それなりに特殊で複雑かも知れない。また、部品が製造メーカーから卸経由で別の販売メーカーに行っているので、それぞれで中間コストは掛かっている。しかし、逆に言えば保管コストはかかってないし、ぱっと見た感じだとワイパーのモーター程度なんだが。あと、現在これがどの農機に使われているかみたいなパーツの逆引きは出来ないみたいだった(別に必要ない情報だけど)。うう、丁寧に対応して下さったのは嬉しかったけど、ここからは私の判断じゃうごけないなー。
・古いSSのフィルターのリプレイスについて、やっと寸法拾ってきたので考察。まずタンクのドレンのサイズは外径42㎜あたり、鉄製なので恐らく内径40あたりだろう。そこから出ているパイプは普通の鉄パイプの継ぎ手で繋いであって、外径が33㎜だったから恐らく内径25の定寸物だと思われる。フィルターは理想的には大きいほどいいが、ま、最低限25㎜であれば直で繋げるだろう。問題は鉄パイプからどうやってサイズを下げるか。VPの40だと内径40だが外径48なので継ぎ手をかますとなるとかなり鉄パイプとの間に隙間があく。VP40自体を削って内径を2、3㎜広げて入れるのはスマートだが、切削がめんどい。細い塩ビなら加熱して軟化させて突っ込めば多少の隙間はなんとかなるが、VPの太いのでそれをやると温度ムラが酷くて部分的に凹んだりするだけになるから難しい。逆に数㎜の隙間であればパテか何かで埋める事は可能だ。他には柔軟性があるホースの使用が考えられるが負圧がかかる箇所なのでサクションホースになり、結局定寸のしかない(ほぼ塩ビパイプと同じ規格)。もっとも、配管の取り回しは純正はガッチリ鉄パイプだけで組んであるのでどこか柔軟部分がないと改造が難しいように感じる。間にホースをかますのは必要になるかも知れない。
・直売所でカラシ稲荷を買ったのだが、そこに「かわますの手作り カラシ稲荷」と書いてあった。カワマス・・・・カワマス・・・・川鱒?何、ニジマスかイワナが稲荷握ってるの?それとも大将の名前がカワマスさんなの?お店の名前は若増とか書いてあるから全然違うしな(頭の中にカワマスがあってなかなか分からなかった)・・・と思ってたら、ちゃんと「わかますの手作り カラシ稲荷」になっていた。人間の誤読がここまでガッチリしていたのは久々。ただ、寿司屋系列だと若○○って名前はよくあるけど、一般にはワ行からはじまる単語はそんなに多くないような気がする。
・単管ちょっと見つけた。ここらへんだと雨よけの基部に単管使って、アーチ部分はトイがパイプホルダー兼ねているのが多い。それはともかく、アーチ下のパイプって確か棚柱と同じだから2.2~2.4mに一本だ。幅は多分3間か4間だと思う。って事は、柱が50本だと単棟なら48/2×2.2=50m級になるのかな?これが2連だと(50-3)/3×2.2=35m級になるが、長さあたりの面積が2倍になるから単棟なら70mぐらいの計算になる。それじゃ3連棟だとどうなのか。(50-4)/4×2.2=25mになり、面積は3倍だから75m級と微増はした。3間だとすれば幅が15mらへんだから、まだ長方形。ついでなので4連だと(50-5)/5×2.2=20で面積4倍だから80になり、正方形になもなる。
・山羊用フスマも大量に手に入れたので一安心、しかし山羊はまたこれ食べているような食べてないような変な感じだ。正直、穀類をウシ科に多給するのは避けたいのだが、じゃあ稲ワラ食べてるかと言うとダメなので仕方なく与えている。
・農家の会合は組合側が日和った手順を出してトラブルもなく終わった。ワイナリーの元トップがいたので、ワイン会へのサンプル提出協力をお願いしたら快く引き受けて下さった。ほんと営業を分かっている人がいるとありがたいわ。
Posted at 2014/12/04 22:06:15 | |
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2014年12月03日
・リンゴ収穫で使っている「古いセルシオ」事、共立のKCG360SH,壊れている箇所を見せてもらったらモーターに品番がついていた。パーツがメーカー欠品で新しいモデルに買い換えしなければならなかったそうだが、モーターは別に内製ではなかったので検索してメーカーに問い合わせると「まだそのモーター作ってますよ、どこそこの中間問屋さんに定期的に卸してて、そこから有名な国内の農機具メーカーさんに供給してます」ってな話で、問屋さんと社内部品コードまで教えてもらえた。果たして問屋さんが個人に卸すか、あるいは現在使っているメーカーを紹介してもらえるか分からないのだが、たどっていくと結構なんとかなる事がちょっと嬉しかったり。やっぱり国内で製造やってるといいよな、修理する人間がパーツ探す労を惜しむかどうかは別として。今回修理するかどうかは知らないけど、とりあえず懸案部品のサプライをチェックしとけば、現在使えている方がダメになった時の参考にはなるし。
ただ、新しい奴のカッチリ感はねぇ、正直羨ましいというか、ここはしっかり作ったなぁと感心している所。先日農協でユラユラするのはアームの取り付け軸やピストン固定部のガタなどが考えられると聞いてKCG320SHのアームを見たのだが、以前書いた通り現行モデルはアーム軸が車体の外に出ているのね。重心面や構造的にいいと書いたが、軸の構造としても理想的だった。「古いセルシオ」は軸が短いのでガタが出るとアームで大きく拡大されてしまう。一方「新しい軽自動車」は軸が長いので、同じガタが出てもブレは少なくなる構造だし、そもそもの支持剛性が高い。
もう一つの「電源OFFでもゴンドラ左右は電動モーターで出来る」機能は微妙。確かに一箇所で止めると多くの場所にエンジンかけずに移動出来る(降下は動力いらないので、上がる事だけ出来ない)のはいいのだが、この電動の動きが遅くてエンジン回転数に無関係なので、セルシオの感覚でいるとやりづらい。そんでも、進歩には違いない。
追記:そんな事書いてたら問屋から連絡がきて、一番近くの部品商(ヤンマーだった)の連絡先まで書いてよこしてくれた。ちょっと日本人の暖かさに寒さを忘れたよ。ほんとありがとう!(株)ユーシン様!こりゃ直さないにしてもパーツはかっとかないかんな。
・ワイン会で今度使ってもらうべく、そっちも連絡してる。考えて見ればすごいよなー、20年ぐらい歴史があるワイン会でいつのまにかそれまでなかった地場ワインがリストの半分ぐらいを占拠して、しかも全部おいしいんだもん。乗り遅れてなるものかッ!このビッグウェーブにッ!というのは本来あそこの営業が言うべき言葉だと思うんだけど・・・ちょっとそこらへんの苦言はまとめて推敲中。
・中間管理機構の意向調査の会合が明日だ。発破かけるつもりで主催者の所にも顔出したんだけど、その前の会合ですんなり行かなかった事で少しおかんむりというか、反対意見派を最初から上手く掴めてないような感触だった。本当に全員が理解していれば、そもそも先日の会合で決まっていたはずで、あの時出た意見に対しての答えを準備してない予感。こっちの正義を言うだけで相手が納得してくれるとは思ってはいけないと思うんだ。
反対派の論点は主に二つ。まず耕作の意向(つまる所後継者がいるか、貸すかという希望調査)というプライベートな問題に首を突っ込みたくないという物。出来れば農協にやって欲しいという事を個人情報保護を建前にして言ってくる。
解決案その1:実は個人情報保護法の適応になってるのは事業主体である農協とか国とかデーター量が5000人を超える企業とかである。だから、農協がそのデーターを扱う時には個人情報保護法の遵守をしっかり言わなければならないが、組合員や個人が対象にはならない。個人が情報収集をした場合に問題になるのは「プライバシーの権利」の方なので、どうしても人権問題がと言う方はそっちで憲法論議しようぜ!って話になる。
解決策その2:もちろん、提出する側が嫌だって話も出来る。聞かれたくないって事もある。それらは農協職員が直接聞き取りを受けるという事で良いとなった。
もっと単純には「面倒な事はしたくない」って人もいる、困ったもんだが。ただ10件ぐらいを一人で回ると一件15分でも3時間近く掛かる事は掛かるので、それ相応の対価を払うべきという所で落ち着かせたらどうかと思う。実際、今後も多くの手間は掛かるので、その作業者の負担に対価を部会として支払うのは仕方ない事だろう。そうしたら上で、「この支払いは希望する人だけこの場で受け付けて後でお支払いする、俺はもらわないけどね」ぐらいやれば、敢えて手を上げる人もおらんて。
根本的にこういう農地バンク台帳を作る事に反対という人もいるだろう。別に耕作を強要はしないはずなので、現時点の意向調査では関係ないと思うが、将来的なバンクの活用方法に関しての方針の違いは出てくる。団塊世代のオッサンとかは農地は金にしか見えてないから転用面が最大の関心事項だろうし、高齢者は農地に愛着があるから下手な所に貸したくないという話にもなるだろう。ただ、現時点ではマッチングの受けてが絶対的に不足していて今日明日にバンクが払底するような事もないし、意向調査を盾に借りられる事もない。
Posted at 2014/12/03 21:36:46 | |
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2014年12月02日
・ファンでフォローしている方のブログで、無加工写真ってのは本質的には無いのに喧伝してるのは定義を欠いているというエントリーがあったので、昔のプリント屋のバイト小僧のお話でも。まず、街のプリント屋(DPE屋)が出来るのはカラーネガ写真だけです。ポジやモノクロは東京現像とかの大きい工場に出します。なので補正は正直知らないのですが、以前ちょっと聞いた話では配送の関係で工場は割と夜中動かしていてスタッフもバイトっぽかったような。プロのカメラマンが記念撮影のような大事な写真をポジで撮る場合、フィルムの乳剤ナンバーを揃えて試験的にホワイトボードみたいなのを撮って、仕上がりをカラースケールボードの薄いような奴で見比べてカメラのフィルターの色の番手を調整してました。私はそういうのの受付はしてないですし、結局大抵の記念撮影はネガで撮ってプリント頼まれるので、通常はそんな事しないと思われます。逆に言うとポジの場合は工場に補正をお願いしないで素のプリントが出てくるという認識があります。
・ネガの場合は各ラボの現像機で現像するので、多少はばらついているはずですが、コンタミ(薬液の異常、希に海水に浸かったフィルムなんかを入れるとなるらしい)を起こさない限りあんまり気にしません。というのはプリントの段階で補正は「入れる物」だからです。カラーのネガってもう見たことない人が多いでしょうが、あれって決してネガポジ反転だけではないですよね。ベースの茶色っぽい色が存在してます。んで、ラボにあるプリンターはまずネガのベースの色を抜いたら白はこんな感じにすれば出るんじゃないかな?という光源のバランスを自動的に調整してくれます。正確にどうやって算出しているのか知らないのですが、まずフィルムを現像して一本24コマなり36コマの長い状態のまま機械に読ませるのです。その生データーを元に機械が「こんな位の色じゃないっすかねー?」って感じで補正したのを仕上がり予想として画面に表示します。恐らく大手の安いプリンターはこの自動調整機能のまま印刷してよこしていると思います。
・しかし、写真撮影時に大抵の人は状況を100%揃えた、プロ並の撮影技術では撮ってません。露出もばらつくし、レンズだって色の偏りとかハレーションとかあります。機械君の判断も逆光の記念撮影でも夕焼けの風景写真でも同じように捉えてしまいます。なので人間が「ここの露光は人だから周囲が若干白飛びしても明るくするか」とか「曇天で色味が青いけど気持ち悪いから、若干シアン抜くか」みたいなマニュアル調整を加えます。私はペーペーだったので正直自分の補正に自信はなかったのですが、メーカー系列のコンテストで入賞しているバイトの先輩なんかは一味違った補正だったと思います。しかし、プロからすると「俺は陰影を深くしたくて露光低くしてるのに、なんで白く明るくするんだ!」ってな事になるので、ポジが好まれる訳です。
・もう一つ、極個人的な感覚ですが、ネガってラチュード(感度)の幅が広いので、ブラックをブラックに飛ばせないのが嫌いでした。当時で「写るんです」みたいなISO800のピンホールカメラで上下8段ぐらいは露光幅がありました。考えて見れば恐ろしい話です。一方ネガは1/3段でも変化し、写るのは2段か甘くて3段って感じです。さらに色が鮮やかでした。この話すると、お店によってはフィルムを透過光で見ているからじゃない?とも言われたんですが(ポジはスライドフィルムと同じなので投影もできるし直でも見える)、今考えると印画紙とラチュードの問題だったと思います。ネガはラチュードが広いという事は、印画紙に明確に出ない影みたいな物が闇の中にも隠れている訳です。そしてカラーネガの印画紙は再度ネガポジ変換を行っているので、その影はうっすらとした靄のような痕跡になります。なので、どうもプリントの味が薄いというか純度が足りないような不満がありました。ベースの色の分もあったのかも知れません。
・モノクロはもっと手作業で加工するのが当たり前な分野で、暗室でフィルムの小さい埃を取ったり露出を紙なんか切り取って部分的に替える、複数のフィルムを組み合わせて合成写真を作るなんてのが出来ました。突き詰めるとファインプリントのようなアートの分野に入っていくのですが、当時は合成写真は一般的ではなかったのでインパクトは大きかったですねぇ。学芸祭でもあんまり発表する人はいませんでしたが。というのは、暗室作業はかなり手間なのです。各々の適正露光を2Lあたりで計って試し焼きをし、そんでもって合成をして、再び何段か比較しなければならない。それで適当なプリント時間が出来たらやっと本番用の4つ切りで焼くわけです。暗室は空調もなく夏は暑く、一枚焼くのに5分ぐらい掛かるので上をやると順調にやっても2時間ぐらいかかるでしょう。一応赤いライトは感光しないので作業時に手元真っ暗ではありませんが、テストプリントを比較するには明るくしなければならず、目の順応にも時間がかかります。お金が潤沢にあれば一度に数枚現像してベスト探せますが、貧乏学生は大まかに探ってヤマカンです。
・畑では粉雪がぱらつきだした。風が強いと寒くて顔面が寒い。感覚というのは冷たくなると一般には鈍くなるのだが、皮膚の痛覚だけはものすごく鋭敏になる。剪定なんかでも顔面を枝でぶつと飛び上がるほど痛い。量がまだ3日はありそうな感じ。リンゴを割ると素の果肉より蜜の方が多いんじゃないのか?ってのもある。蜜はあれそのものは甘くなくて、甘くなる物の前駆物質のソルビトールといい、甘さは糖の5,6割だそうだ。糖を蓄えきれなくなった果肉に蓄積するので、あれが入っていると完熟の証拠にはなるのだが、貯蔵性は良く無くなる。んでも、「もう入らないって」って所にさらにドカドカと甘み材料を押し込んでいる訳で、味自体はすごい濃くなる。
Posted at 2014/12/02 23:29:53 | |
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