おはよう御座います!
本日の浦和は生憎の雨天から雪に変わり、寒い朝を迎えております。
さて、本日11月24日は1894(明治27)年の此の日、宮内省式部職附属音樂學校(現・東京芸術大學)奏樂堂で、日清戦争に於ける傷病兵の為の慈善興業として、日本で初めてオペラが上演された事から、歌劇の愛好家等が提唱・制定した『オペラ記念日』です。
此の上演に於ける演目は、ドイツの文豪ゲーテの劇詩「ファウスト」を題材にし、シャルル・グノーが作曲した全5幕のオペラで「ファウスト(Faust)」第1幕で、オーストリア大使館職員が出演し、ドイツ海軍の軍樂隊長で「君が代」を吹奏楽用に編曲したフランツ・エッケルトが指揮を執ったそうで、昭和天皇ご大葬の際に演奏された「哀しみの極み」は1897(明治30)年、英照皇太后崩御の時に此のフランツ・エッケルトが作曲したものです。
オペラと言っても、実際に生の舞台を鑑賞した事が有る人は然程多くは無いと思いますし、肥って腹の大きなオペラ歌手が大きな声を張り上げて居るだけの様なイメージを持つ人が大半だと思いますけど、斯様なネガティヴな印象で在り高額な料金で在るにも拘わらず、16世紀末にイタリアで生まれ貴族階級と結び付いてヨーロッパで発展したオペラは、400年以上にも亘って世界中の多くの人々を魅了し続けて来た「歌劇」で在り芸術なんです。
初期ロマン派までのオペラの歌唱には、会話を表現しながら普通の朗読に近い抑揚で歌う「レチタティーヴォ(朗唱)」と、ソロ(独唱)で歌う「アリア(詠唱)」や複数の歌手が歌う「アンサンブル(重唱)」あるいは大勢で歌う合唱と言った通常歌唱の何れも伴奏を伴う2つの様式が在り、レチタティーヴォは古典派の時代まではチェンバロのみで伴奏されるレチタティーヴォ・セッコと、管弦楽伴奏に因るレチタティーヴォ・アッコンパニャートが在りまして、前者は会話的な抑揚で語る様に歌い、後者は直後のアリアや重唱の導入として置かれる事が多いのですが、ロマン派時代のオペラではレチタティーヴォ・セッコは殆んど見られなくなりました。
又、歌手や歌手の演ずる役柄は各々の音高(声域)で分類されまして、男性歌手(男声)は声域が低い順にバス→バスバリトン→バリトン→テノール→カウンターテノールに、女性歌手(女声)は声域が低い順にアルト若しくはコントラルト→メゾソプラノ→ソプラノに分類されまして…ってオペラに興味の無い人にはバスクリンやブラックバスか?( ゜o゜)…等と入浴剤や釣りと混同してしまうかも知れませんので割愛しますm(__)m(笑)
と言いつつもう少しオペラの論旨を続けますが(笑)、オペラではオーケストラが演奏して歌いますからカラオケでは無く生オケですけど、オペラ歌手はオーケストラを伴奏にマイクを使わず、客席の隅から隅まで声を届かせなければなりませんから、多くの人がイメージされて居る様に大きな声で歌う事が必要ですが、単なる大きい声では無く、女性歌手なら美しく、男性歌手なら力強く、演目のストーリーに沿った各々の役柄を演じる為、普通の人には出せない発声方法を修得した鍛錬の賜物と言えます。
自分は昔、カラオケ屋さんでオペラ歌手と一緒に歌った事が在るのですが、普通の人達がマイクを使ってスピーカーを通した音量より、マイク無しのオペラ歌手の音量の方がデカイですし(笑)、マイクを使って歌うとスピーカーが割れて破損します( ゜o゜)コレマジ!(笑)
しかもオペラの上演時間は1~2回の休憩を挟んで2時間くらい掛かりますし、主役を歌う歌手は、ずっと舞台に出ずっぱりでセリフ(即ち歌う部分)も非常に多い上、オペラは数在る芸術の中でも音楽・美術・演劇・舞踊など、全てを網羅した「総合芸術」とされて居るだけに、演技力も体力も必要となる訳ですね。
機会が在れば、皆様もオペラ鑑賞をしてみては如何でしょうか?…って自分は御遠慮させて頂きますけどm(__)m(笑)
てな訳で、本日もボチボチと気合い入れて頑張ってみますかね~(^-^)/(笑)
Posted at 2016/11/24 06:58:48 | |
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