私のCLアコードは Type S というグレードです。
通常の Type S であればメッシュタイプの
スポーツグリルなのですが、私のは他のグレードと同じメッキグリルとなってしまっています。おまけにHマークもクリアパーツで覆われています。理由は、
HiDS(Honda intelligent Driversupport System)が装備されているから。
HiDS とは現在の Honda SENSING の前身で、車線検知(CCDカメラ)と前方車両検知(ミリ波レーダー)を組み合わせで運転をサポートしてくれるシステムです。そのレーダーがグリル内のHマーク部分にあり、メッキグリルと一体化されているため、スポーツグリルは装着不可となっているのです。
Hマーク部分だけで装備が収まっているわけではないかもしれませんが、なんでスポーツグリル仕様も製作しなかったのでしょうかね? コスト削減か、またはクリアパーツが付いたHマークだとスポーツグリルに合わないと考えたか…
いずれにしても、おそらくは一番高価なメーカーオプションだったはずなので、値段に見合うようちゃんと Type S 用のも作っておいてほしかったです。
そんなわけで、私のCLアコードはHマークがクリアパーツに覆われています。
おそらくはヘッドライト同様のポリカーボネート素材のため、経年劣化により黄ばんできてしまっています。また飛び石によるものなのか、紫外線による劣化なのか、無数にクラックも入ってしまっています。大きいクラックは飛び石によるものでしょう。
5年前に劣化したヘッドライトを交換した時にこの部分の交換も考えたのですが、たしかグリルとアッセンブリーだったうえパーツ代も高く断念した記憶があります。
それから、市販のヘッドライトコーティング剤などを使って劣化のたびに研磨→コーティングを続けてきたのですが、どれも効果は半年くらいですぐに黄ばんできてしまいました。
ウレタンクリアによる塗装も考えたのですが、元々ポリカーボネート用ではなく失敗するとクラックが入ることや、経年劣化で剥がれてくることもあるみたいなので躊躇していました。特に私の場合はすでにクラックが入っているので及び腰になってしまいます。
そんな中、今年になってヘッドライト専用クリア塗料スプレーである「
ブライトマンCP」なるものが発売されるとインターネットの記事で見つけました。
ポリカ―ボネート用とのことなので、これに賭けてみようかなと思い販売を待ち続け、当初よりも販売が延期されたようですが、先月無事に購入することができました。
送料込みで6,600円と高めではありましたが、効果は数年単位とのことなので、それが本当ならば妥当かなぁ…と。
ウレタンクリアと同様に2液硬化型です。スプレー缶の下にあるピンを押し込み缶を逆さまにして10分以上放置し、その後30回ほどシェイク。
乾燥時間は表面乾燥で15分、完全硬化は72時間とのこと。
ちなみに使用期限は混合してから8時間なので、完全硬化後にやり直すような場合はもう一本購入するはめになります。
別紙で施工説明書もついているので、これに沿って施工していきます。
まずは、研磨作業に使う道具を揃えます。
耐水ペーパーは300番台から使うと記載されていましたが、ちょっと粗すぎるんじゃないかと思って、400→800→1500としました。
マスキングテープは、細いのと太いのを用意。紙やすりブロックは他のもので代用できますが、専用のものがあるに越したことはないので。
研磨用にマスキングします。
写真ではわかりづらいですが、先に細いマスキングテープでメッキ部分を覆ってから、その上に太いマスキングテープを貼っています。
細いのを使ったのは、細いほうが曲線部分をうまくマスキングできるから。
ちゃんとクリアパーツの端っこも研磨できるよう、マスキングはメッキ部分の際に合わせます(なるべくクリアパーツから離す)。
400→800→1500と磨いた後、コンパウンドで仕上げた状態です。
400番で磨いたら、最初研ぎ汁が黄色かったですがすぐに白くなってくれました。
説明書には1500番の後にコンパウンドまで使うとは記載されていませんでしたが、磨き残しがないか確認するため使いました。やはり1回目は800番の研磨傷?が残っていたのでもう一度1500番で磨きなおし、再度コンパウンドで磨いて確認しました。
研磨が済んだので、塗装用に再度マスキングをします。
当然細いほうから貼っていきますが、今度はクリアパーツ以外には塗料がかからないように、クリアパーツの際に沿って貼っていきます。
細いほうで覆ったら、その上から太いのでマスキングします。
車体を広範囲にマスキングするのは面倒だったので、車用の養生カバーを買ってきました。ホームセンターで650円くらいでした。ちょっと高いですが、安心を買ったと思って…
ただ、車体への取り付けは1人だと結構大変でした。軽すぎてうまく車体の上で広げられず落ちてしまいます。風が少しでもある場合は2人でやらないとできないかもしれません。
養生カバーで覆った状態です。
グリルのHマークのところにある赤いマークは、カバーの位置を確認するためのもの。赤いマークが車体のセンターにきているのを確認し、養生カバーがずれないよう念のためカバーの端をマスキングテープで固定しました。
そして、Hマークのマスキング部分に沿ってカバーを切り抜き、塗装する部分を露出させます。切り抜いたカバーの端の部分もマスキングテープで覆って隙間を完全になくします。
いよいよ塗装です。塗装の前にジッポオイルで脱脂しました。
説明書によると、5~10分間隔で、3~5回吹き付けるとなっていましたので、まず5分間隔で薄く5回スプレーし、30分おいて今度はやや厚めにスプレー。その後10分間あけて再度やや厚めにスプレーしたので合計7回スプレーしました。
ちょっと塗り過ぎかもしれませんが、硬化後に表面を磨いて調整しなくてはいけないので厚めに塗っておこうと思って…
塗り方を変えたりしたので、予想どおり塗装面はゆず肌になってしまいました。ただ、風があまり吹かなかったのと、説明書のとおり周りに水を撒いておいたおかげで埃がほとんど付かなかったのは幸いでした。
マスキングテープは剥がすタイミングが大事らしく、完全硬化後では影響が出そうだったので、塗装1時間後にゆっくり剥がしました。どのくらいが正解なのかは正直わかりませんでしたが、一応問題ありませんでした。
ちなみに、ヘッドライト用の塗料なので当然使いきれず余りました。硬化前に使い切って廃棄するよう記載されているので、忘れないうちに実行しましょう! どうせ8時間しか使えませんし…
完全硬化は72時間ですが、休みがなかったので後続の作業は一週間後になりました。
硬化後はゆず肌が若干なだらかになりましたが、やはり研磨調整は必要ですね。
説明書によると、硬化後の研磨調整は3000番の耐水ペーパーで磨くと記載されていましたが… 3000番なんて見たことがないです。ホームセンターを回ってみても、やはり売っているのは2000番まで。
どうせコンパウンドで磨くのだから、2000番でもいいかなとも思いましたが、削り過ぎたら修正が効かないので根気よく探すことにしました。小心者なんで…
最後の望みをかけて東急ハンズに行ってみたら売ってました! しかし何故かドイツ製で355円… 普通のより4倍くらい高かった (>_<)
3000番でゆず肌を均し、コンパウンドで磨いたらきれいに仕上がりました。
3000番で磨く作業はゆっくり慎重に行ったので、塗料はしっかりと残っていると思います。
かなりクリアになったので、光に当てると内部の細かいクラックまで見えるようになってしまいました。透明度は上がりましたが、磨いたのは表面だけなので内部の変色した部分はそのままです。まあ、新品と比べなければ分からないくらいの出来なので、及第点には十分達しています。
ふれこみどおり、数年間この状態が続くことを願っています。
一応、HiDS のレーダー部分なので、ちゃんとHiDS が作動するか確認が必要となります。
前方車両検知は時速45kmあれば作動するのですが、減速はするものの停止までは制御できない仕様のため、高速道路で使用することが前提です。この時代の運転支援システムはこの程度が限界です。
さっそく高速道路で試してみたところ、無事に前走車を捉えることに成功。インターチェンジからの割り込みに対してもちゃんと反応し自動で減速し、前走車がいなくなったら設定速度までの加速も大丈夫でした!
よしよし、まだまだこの車に乗れるぞ (^^)b