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矢口史靖監督最新作は、SFサバイバルものの家族愛のコメディ。
好きな監督なので期待はしてたけど、予告編のあたりから一抹の不安があった。

ざっくりいうと、電気消滅の日本でなんとか生き延びようと田舎へ向かう家族の物語。

電気消滅という突拍子もない設定に対するツッコミは置いておくとしても、サバイバルムービーとしては無理が多すぎて集中できなかった。
ニッチな世界で起きるドタバタとか、人々の心模様を描くのが魅力的な監督だと思うので、こういう大きな規模の虚構だとそれに合わせた話の振り方になっちゃう。
脚本も監督が書いているけど、ストーリー次第で登場人物の魅力がもっと伝えられたんじゃないか、って感じ。
実際にこういう無政府状態になったら日本人のもっと汚い部分が見えてくるし、リアリティ求めたら違う方向性の映画になっちゃうだろうから、家族の物語という意味ではいいんだけどね。
好きな監督だから、偉そうに書くとこんな感想。
73点。映画としてはちゃんとまとまっている、けどもうちょっと。