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コリン・ファース、ニコール・キッドマン、真田広之。
なかなかのキャストだけど、話題にならない角川映画での配給。

映画「戦場にかける橋」で描かれていた泰緬鉄道で、捕虜として鉄道建設に従事させられたエリック・ロマークスの自叙伝が原作。

日本軍占領下のタイで捕虜として、非人道的な扱いを受けたエリック。
心の闇を抱えて生きるエリックと支えようとする妻パトリシア。
かつて自分を拷問した日本人通訳の永瀬が生きていることを知ったエリックは、永瀬と対峙すべくタイに向かう。

日本軍の非道さ、残忍さが描かれていて、Japaneseとしては観るのはやはり辛い。
途中から半日映画のような様相だったけど、いろいろ考える映画だったわ。

人に殺されたくないし、殺したくもない。
それを国によって強制された時代があった。
あの場の日本軍にいたとしたら、きっと何もできなかっただろう。
拷問をするような人間になってしまうかもしれない。
戦争は人間を変えてしまう、だから悲劇なんだ。

映画として残念だったのは、エリックと永瀬が再開してからの心模様の描き方が弱かったこと。
加害者側の永瀬も、被害者側のエリックもそれぞれトラウマを抱えていて、それを乗り越える過程がこの映画のメインテーマとなるべきなんだが、美しい川の流れや、ゆっくりとした列車運行を観ているうちに、なんだかうやむやに解決させちゃった感じで、なんとも。
80点。 ある意味、踏み絵のような映画。

ウディ・アレン監督の最新作。
この監督、コメディからシリアスまで振り幅が大きいけど、どっちも好き。
主人公の女性が魅力的なんだよね。

2013アカデミー賞の主演女優賞受賞作品。
ケイト・ブランシェット！という映画だった。

人生のどん底に堕ちた、ブルーすなわち憂鬱なジャスミン。
再び夢のようなセレブリティ生活に返り咲くことができるだろうか？

ウイットも随所に盛り込まれ、見応えある作品だった。
88点。 だんだん壊れて、徐々に変わっていく様を演じたブランシェットに拍手。

2013カンヌ主演女優賞をとったフランス映画。
監督はイラン人のアスガー・ファルハディ監督。

物語
別れゆく男女にもたらされた、衝撃の告白。
過去に忠実であるべきか。
それとも、未来へ向かって進むのか。
フランス人の妻マリー＝アンヌと別れて4年。
今はテヘランに住むアーマドが正式な離婚手続きをとるためにパリに戻ってくるが、マリー＝アンヌはすでに新しい恋人サミールと彼の息子、娘たちと新たな生活をはじめていた。
しかし、娘のひとりがアーマドに告げた衝撃的な告白から、妻と恋人、その家族が背負う過去と明らかにされなかった事実が次々と浮かび上がる――。

全然人間関係がわからないところから、徐々に全体像を描いていって、全てが繋がった時に衝撃の展開。
過去にとらわれ、なかったことにできればどんなに楽だろう。
過去は過ぎ去った未来、未来はこれから起きる過去。
素晴らしい演出のサスペンスだった。
主演女優のベレニス・ベジョは確かにすごかった。
苛立ちと葛藤を秘めて、過去と未来に揺れている女性を見事に演じていたけど、その苛立ち加減が観ていて辛い。
82点。 こういう女性はムリだな…

ジョニー・デップ主演で大コケしたという本作。

まあ、もうネタバレしちゃってもいいだろう。











人工知能の科学者たちがテロリストグループに襲われ、天才科学者ウィルの死期も近づいていた。
科学者の妻エヴリンによって、ウィルの意識はコンピューターにインストールされた。
それから突如2年が経過し、エヴリンはアメリカの辺鄙な砂漠に研究所みたいなのを作っちゃう。
独自の進化というか、成長というか、人工知能の性能が高まったウィル(の意識というか)。
すでに人間の能力なんてとっくに超越しちゃってて、ナノマシーンとか駆使して、超人間みたいなのを作りあげてしまう。
いよいよエヴリンも付いていけなくなって、同じくその脅威に気づいたFBIと、例のテロリスト達と手を組んで立ち向かう、みたいな話しですね。


AIをテーマにしているのは非常に興味深いし、話のもって行き方によっては面白くなったんだけどな、きっと。
ナノマシーンで治療をしちゃうとか、すぐにではないにせよいずれは実用化されると思うし、そのナノマシーンをウイルスとして使うなんてアイデアはなかなかいいと思った。
ただ、この意見はかなりマニアック、間違いなく一般受けしない。

夫婦の愛を描いているような、近未来SFなのか、勧善懲悪ものなのか、よくわからない。
テーマは非常に大きいけど、研究所のスクリーンに映るデップと、アメリカの砂漠でドンパチやってるみたいな、スケールの小さいくだらない仕上がりになってしまった。

謎だったのがテロリストたち。
研究所が出来上がるまで2年間何してたのさ。
だいたい何人も殺害したはずなのに捕まらず、FBIと手を組んじゃうんだ。
そのあたりが気になっちゃってさ。

65点。 面白くできる可能性のあるテーマを扱うだけの能力が不足していた作品。

英語原題は Edge of Tomorrow。
原作は日本のライトノベルらしい、もちろん読んだことない。

死んだらまた生き返るっていうループものなんだけど、これは面白かったな。
設定が日本からヨーロッパになっていたり、トム・クルーズの年齢に合わせた配役になっていたりしたけど、全く違和感なかったし、無理なかった。
ストーリーに破綻はなかったし、映像もよかった。

ヒロインのエミリー・ブラント、どこかで観たと思ったら「プラダを着た悪魔」に出てたんだ。
85点。　このところ残念な映画ばっかりだったから、なんだかすっきりした。