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納車9ヶ月あまりで到達。
あまり遠出してないんだけどね。

奥様の愛車として、周りからの評判がいい。
ワタクシも結構気に入っておりますよ。

タイミングがあって、公開初日にみた。
今年のアカデミー賞で編集賞と録音賞を受賞したメル・ギブソン監督作品。

戦場で、武器を持たずに、多くの兵士の命を救った衛生兵オズモンド・ドズ。
実話ベースの映画。
ハクソーリッジ:ノコギリの崖と呼ばれる激戦地が舞台。
予告編観ても、フライヤー読んでもにもどこが舞台かわからなかったんだけど、沖縄戦だった。
あえてそういうプロモーションしたんだと思う。

ハクソー・リッジという戦場がしか描かれていないけど、オキナワは米軍にとっても熾烈な戦場であった。
太平洋戦争で唯一の地上戦が行われた沖縄。
沖縄戦の悲惨さは知られてはいるが、この切ない、凄惨な戦場が日本にあったということを改めて感じさせられた。
沖縄が負った傷は想像以上に大きいはずだ。
誰も幸せにしない戦争の愚かさをよく考え、暗い歴史の上に沖縄に基地があることを知ること。

映画としては、しっかりとしたストーリー展開と、強い信念を持った魅力的な主人公のキャラクター、そして迫力のある戦闘シーン、非常に満足度の高い作品となっている。
91点。観ておくべき秀逸な戦争映画。

マット・デイモンがプロデューサーとして関わっているみたい。
今年のアカデミー賞で主演男優賞をケイシー・アフレックが、作品としても脚本賞を獲っている。

ボストンで便利屋として一人暮らすリーのもとに兄ジョーの死が知らされる。
故郷に戻ったリーが悲しみに暮れる間も無く、甥パトリックの後見人になるよう求めれれる…

故郷での甥たちとの交流を通じ、心の傷を傷を癒していく的な、ストーリー。
ここで心の傷を負っているのは、父を亡くしたパトリックではなくて、悲しい過去によって故郷を離れたリーだということ。
その悲しい過去は劇中で徐々に明らかにされていく。
登場人物はダメな系統の人が多いんだけど、ダメなりに生きている。

リーは何度かボストンに戻るんだけど、薄給の便利屋にはアメリカとイギリスの往復じゃなかなか大変じゃないのとかぼんやり考えてた。
観た後に知ったのはマンチェスターバイザシーという街が、マサチューセッツ州にあるということ。
なんとなくイギリス映画の気もしてたけど、歴然としたアメリカ映画であった。

あまり説明がなく、淡々と、時折回想シーンを織り交ぜながら物語は進む。
気をつけないと眠くなる。
パッとしなくて過去を抱えた四十男を演じたケイシー・アフレックは良かったね。
ダメおじさんと甥っ子がキャッチボールするシーンがあるんだけど、ここが絶妙にいい。
歩く途中でなんとなく拾ったボールを、歩きながら、キャッチボールしようっていうわけでもなく、なんとなくワンバウンドさせながらやりとりするシーン。
二人の関係性とこれからに希望を感じさせる。
85点。東海岸の港町を舞台にしたジワジワくる秀作。

今年のアカデミー賞外国語映画賞を獲ったアスガー・ファルハディ監督作品。
ファルハディ監督のだと「ある過去の行方」は観たことあるな。

舞台はイラン。
住んでいたアパートが崩壊する危険性に見舞われ、引っ越すことになった夫婦。
引っ越した先がスラムの環境のあまり良くないところ、前の住人がふしだらな仕事を生業としている女性だったようだ。
そしてある日、招かれざる客がやってきたことから、事態が急展開していく。

ジャンルとしてはサスペンス。
タイトルのセールスマン、ってのは、市民劇団員である夫婦が劇中で演じている、アーサー・ミラーの戯曲「あるセールスマンの死」からきている。
この戯曲のことは知らないけど、暗く重いテーマで、映画のストーリーともリンクしているみたい。

イスラム道徳価値観の重んじられるイランの文化背景と、戯曲のことを知っていれば、もっともっと深く理解できるんだろうけど。
サスペンス要素は少なめではあったけど先の読めない展開と、夫婦の愛と苛立ちと葛藤を表現した演技は良かったな。
80点。これはこれでオススメ。

水谷豊初監督作品、構想40年！のタップダンス映画。

怪我で踊れなくなった伝説のタップダンサー渡真二郎が、閉館する劇場のラストショウの演出を頼まれる。
若き原石と出会い、その稽古をつける中で、彼の止まっていた時間が動き出す。

主役は一流のタップダンサー清水夏生が演じているので正直演技はうまくないけど、劇中で踊られるタップダンスは圧巻。
タップダンスのショウとして観たい。
ただ、全体としては素人監督の映画って感じになっちゃったな。
72点。タップダンスだけで食べていけるダンサーはごくわずかな厳しい世界。