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2015年11月28日

たった1度のチャンピオン

たった1度のチャンピオン 前回のロータスからの繋がりです。


1980年代のWRC。

ここを舞台に「ロータス」の名を冠した車が、活躍していました。

その名も タルボ・サンビーム・ロータス



時はグループBへの移行を翌年に控えた1981年。

アウディ・クワトロの登場によって、WRCは新時代へと動き始めました。

それは、4WD+ターボ。

対するタルボは、全長3810mmのFR。

だいたいスターレット(KP61)と同じくらいの大きさです。

そこに搭載するのは、ロータスエスプリ用の2.2L NA4気筒。

ノーマルで150ps、チューンして240psを叩き出すハイパワーでした。


しかし、相手はアウディ・クワトロ。

310ps ターボ+4WD VS 240ps NA+ FR

どう見ても勝ち目がありません。

しかし、タルボにはまだウェポンがありました。

それは・・・ドライバー

ギ・フレクランとヘンリ・トイボネンです。

私の注目はこちら。



ヘンリ・トイボネン

WRCキャリア11年で、勝利数は3つ。

決して記録を残すドライバーではありません。

実際、1981年もフレクラン1勝、トイボネンは未勝利。

しかし、彼のドライビングスタイルは尋常ではありません。

例えば、こんなエピソードが・・・


・ランチアデルタS4を乗りこなせる唯一の男。
 (他のドライバーは半分くらいしか引き出せていなかったらしい)

・彼の亡くなった1986年のツールドコルス。
 直前の58kmに及ぶSSで、2位を46秒も離すトップタイム。

などなど・・・


そんな彼ですから1981年は、7戦参戦でリタイヤ4回・・・

でも、激しい走りを見れば、今も語り継がれる伝説のドライバーたる所以が理解出来ます。

コーナーの大小問わずのドリフト!

非力なマシンの限界を遥かに超えた挙動でした。

そんな攻めたドライビングの影響か、ドライバーズタイトルは、アリ・バタネン(フォード)が獲っています。

ですが、コンストラクターズは見事タルボが獲得!

参戦2年目にしてタルボは初タイトルが得られました。

さぁ、来年も連覇目指して頑張るぞ!・・・と普通はなるのですが・・・

迎えた現実は、1981年限りでまさかのワークス活動休止。

これは、タルボの親会社PSA(プジョーシトロエン)の意向によるものです。

その理由とは、これ。



プジョー205・ターボ16

プジョーはWRCに参戦すべく、新プロジェクトを立ち上げました。

同グループから2チームの参戦は必要なし、との判断でタルボは活動休止となってしまったのです。

その後、タルボはプジョーのモータースポーツ部門と統合されて、「プジョー・タルボ・スポール」となり、205の開発に尽力します。

そして、1984年参戦、1985年にコンストラクターズタイトルが獲得出来ました。



タルボは、1981年コンストラクターズチャンピオンという大輪を咲かせて、枯れずに散ってしまいました。

そして、トイボネンもドライバーズチャンピオンという大輪を咲かせる前に、1986年コルシカ島で散っています。


タルボ・サンビーム・ロータス・・・

私の中では、悲運の名車という印象があります。
ブログ一覧 | モータースポーツ | 日記
Posted at 2015/11/28 13:08:12

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この記事へのコメント

2015年11月28日 13:25
こんにちは、

相変わらず目のつけどころこが渋いですね!

タルボが勝ったと言うより、
アウディが何故負けたのかが、
当時の感想でした。

この頃のトイボネンのイメージは
速いがやたらクラッシュの多いドライバー。

この翌年からWRCは狂気の時代に入りましたね。。。
そこが魅力的なんですが(汗)
コメントへの返答
2015年11月28日 14:45
コメントありがとうございます。

仰る通り、ここでの勝利はいくつかの偶然が重なった結果だと思います。

もし、アウディの熟成が早まっていたなら・・・
もし、タルボが1982年にサンビーム・エボリューション(仮)となっても、パフォーマンスが上げられたのか・・・

それらを考えると、タルボ勝利の可能性は1981年しかなかった、ここで落とせば二度と勝てなかった、と思えます。

話は変わって、トヨタ7ですが・・・
反応頂いたのは、avot-kunさんと実際の友人久ぼんさんくらいで。
1960年代だと、さすがに古過ぎなんですかねぇ。

すみません・・・
ちょっと独り言でした。
2015年11月28日 13:30
【タルボ】・・・知りませんでした^_^;
また一つ勉強になりました(*^_^*)
コメントへの返答
2015年11月29日 1:28
コメントありがとうございます。

ご存知なくても当然かと思います。
日本では販売されていませんでしたので。
実は、私も実車を見たことがありません。

わたくし、こういう「勝ち目はないけど、挑まなければならない勝負」って好きなんです。

例えば、峠下り最速のとうふ屋さんとか。
スーパーカー相手に1600ccで戦う狼とか。

日本人特有の判官びいきなんでしょうかねぇ。
2015年11月28日 18:30
こんばんわ!

これまた渋い選択ですね。
どうやらこの流れから察するに

http://www.gem.hi-ho.ne.jp/oono/index.html
とか、
http://rally5.com/8475.html
とか、
http://rally5.com/12856.html

は、絶対に見てはいけません。
壊れる可能性大です。(*゚ー゚)ニヤニヤ
コメントへの返答
2015年11月28日 19:42
コメントありがとうございます。

まんまとトラップに引っ掛かってしまいました・・・

思えばF1未勝利のドライバーって、少なくないですよね。

その中でも一番印象に残るのが、ミカ・サロ。

負傷休養中のシューマッハの代役でフェラーリに乗り、自身初優勝か?と言う時にチームオーダー発令。

指示通りトップを譲り、結果2位。

いい人なんだけどなぁ、それだけだと厳しいのがレースの世界なんですね。
2015年12月4日 10:18
初めましてm(__)m
サンビームの画像に釣られてやって参りましたm(__)m

学生時代から続けた前職が模型屋(雇われ)だったのですが、学生だった頃その店に1/43スケールミニカーで結構な数のサンビームが余剰在庫になってました(^_^;)
殆どが画像の仕様でしたね(^_^;)
当時は有名マシンしか知りませんでしたから、「何だ?この車・・・ファミリア?いや・・・ロータスだと?」という感じでした(^_^;)

トイボネンさん、乗られてたんですね!!
この時代のラリーマシンは特に好きです
恐竜の様なグループBに移行する前の、魅力的な車の一台ですよね!!

失礼致しましたm(__)m
コメントへの返答
2015年12月4日 12:43
コメントありがとうございます。
以前イイね!をつけて頂いていますよね?
その節はありがとうございました。

WRCチャンピオンマシンにしては、かなり地味ですよね。
車名のタルボ・サンビームも、元々は別会社だったものが合併、再編して、こういう名前になっているので、わかりにくいです。

でも1年だけ大化けした年が、この1981年。

当初、トイボネンのおかげで優勝したかと思いきや、まさかの未勝利。

今に思えば、この年しかチャンスがなかった様なもの。
この崖っぷち感が、1991年ルマンのマツダみたいで好きですね。

プロフィール

「@中島乗り さん 片山さんって、渡米前から有名人だったんですね。」
何シテル?   08/21 21:22
クルマ、バイク、自転車と、自分でコントロール出来る乗り物が好きです。 それも日本製が好きです。 (自分で買えそうもないものには、興味が持てなくて) ...

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