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2017年09月24日

ダイハツ 勝利への最適解

ダイハツ 勝利への最適解 よく通る、会社の近所にて。

くるま屋さんの中古車展示スペースがあります。

信号待ちで止まり、ふと目をやると・・・

あっ! これは!





ストーリア X4だ!



ストーリア X4(クロスフォー)。

1998年、ラリーでの勝利を期して誕生しました。

参戦のターゲットは、WRC・・・ではなく、全日本ラリー。

国内参戦の為だけに、開発された車です。


ターゲットは、全日本ラリー Aクラス。

1000cc以下のクラスです。

当時の参戦車両は、これでした。





ミラ TR-XX アバンツァート X4


先代から設定された、ラリーベース車のX4。

このL500系では、それまでのSOHC3気筒からDOHC4気筒へ進化しています。

更にはX4専用で、鍛造ピストン、クロスミッションも装着。

全日本チャンピオン奪還を目論んでいました。

・・・が、しかし。

その時、ミラの前に立ちはだかる壁が・・・





アルトワークス R


こちらラリー必勝を期した専用モデルです。

ミラ同様、鍛造ピストンを装着する他に、ハイフロータービン、大容量インジェクター etc。

公称64psですが、何を根拠に?という代物でした(噂ではノーマルで80psオーバー!)

しかもこの時の相手は、モンスター田嶋率いるスズキスポーツ。

正直、相手が悪すぎます。

残念ながら、ミラ X4では目標を果たせませんでした。





しかし、倒れたままで終わる様な、ダイハツではありません。

次なるラリーウェポンの開発で、リベンジを狙います。

勝利へのキーワードは「モア パワー」。

怒涛のエンジンパワーで、叩き潰す戦略です。

全日本ラリー Aクラスの排気量は1000cc以下。

ターボは、係数1.4で換算された排気量となります。

ミラ X4の排気量は、654cc X 1.4 = 915.6cc。

つまり上限いっぱいではありません。

これを上限999ccに収める為には、999cc ÷ 1.4 = 713.5cc

713cc・・・これこそが全日本ラリー制覇の為の最適解なのです。





ベースは、ミラX4用 JB-JLエンジン。

これを713ccになる様にストロークアップ。

更にハイフロータービン(1.3L相当用)を搭載。

工場出荷時は1.2kg/㎠設定のブースト圧が、上限では2.55kg/㎠まで可能とか!!

その代償として、排圧の掛からない低回転では、全くパワーが出せません。

とにかくピークパワー至上主義で開発された、モンスターエンジンの誕生でした。


次は、このエンジンを搭載するボディ。

660ccを超えた為に、ミラには搭載出来ず。

新開発の普通車に搭載し、この車が誕生しました。




ストーリア X4


実質的にはシャレードの後継となるリッターカー、ストーリアがベースです。

標準車が1000ccなのにX4が713ccなのは、そんなレギュレーション対応が理由です。

車体が大型化は、重量増というデメリットを生じさせます。

ですが、拡がったトレッドによって、コーナリング性能は向上。

なにより、ドッカンハイパワーターボの前では、重量増なんて全く問題になりませんでした。

ツボにハマれは、手がつけられない速さを発揮しますが、その領域が非常に狭く。

高回転ハイパワーエンジン故に、非常に高いスキルをドライバーに要求する車でした。

それでも、これがダイハツラリーウェポンのあるべき姿。

ドライビングプレジャーもドライバビリティも必要ありません。

0.1秒でもライバル アルトワークスを凌駕すること。

それがラリーウェポン、ストーリア X4の存在価値なのです。





これだけのモンスターマシンで臨むも、2年間はスズキスポーツの牙城を崩せず。

タイトル奪還出来たのは、3年目の2000年。

それはスズキスポーツ撤退後のことでした。


アルトワークスを倒してのチャンピオン奪還でなかったのは、ちょっと残念でした。

しかし現役参戦中に、現在のところ唯一の国内開催WRCラリー、ラリージャパンに参戦しています。

2005年での勇姿が、これです。





あっ、でも実はこれ、X4ではなく、1300なのです。

X4はJAF公認車両ですが、FIA非公認なので、世界選手権には出場出来ないのです。

FIA公認されているのは、普通の1300だけ。

これも、X4が打倒アルトワークの為だけに作られたかが、よくわかるエピソードですね。
ブログ一覧 | ダイハツ | 日記
Posted at 2017/09/24 14:29:51

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