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イイね!
2020年08月28日

「都市工学」なんだそうですよ・・・

「都市工学」なんだそうですよ・・・ 今でこそ人気の高い、7代目R31。

「そのとき、精悍」の2ドア GTSは、カッコよかったですね。

でも今回は、前期型のお話。

ここでは「R31」ではなく、あえて「7th」と呼ぶ事にします。

なんだか「R31」の呼称、後期のイメージが強いもので。



デビュー当時は、かなり厳しい評価をされていました。

発表時の担当主管は、伊藤修令さん。

ですが伊藤さんが担当されたのは、型式認定くらいなんだそうです。


基本的な車両開発は、スカイラインの生みの親と言われる、櫻井眞一郎さん。

病に伏せる前まで、その指揮を取られていました。

その櫻井さんですら、7thの開発チームメンバーに対しては、こう話していたそうです。

「今は堪えてくれ。クルマが売れない事には、次には続かないのだから」

路線変更した7th、櫻井さんにとっても、実は本意ではなかったのかもしれません。


7thが誕生した、1985年の日本。

世の中はバブルの頂上に向けて、一気に駆け上がり始めた頃です。

それを反映してか、クルマ界はハイソカーブームの到来。

街中には白いこのクルマが、我が世の春を謳歌していました。






まぁ、とにかく売れましたねぇ、マークII。

それまで2Lのパーソナルカークラスは、日産が掌握していたのです。

ですが、このマークIIの登場で形勢は一転。

もう日産もタジタジです。

そうなると走りのスカイラインとて、ウカウカはしていられません。

そして遂に反撃の狼煙となるか、7th スカイラインがデビューします。

クルマのコンセプトは、走りから高級パーソナルカーへ。

大きく方向を変えてきました。

大きく変わったのは、それだけではありません。






それは宣伝担当部署です。

一般的に日産車のCMは、日産自動車の宣伝担当部署が制作しています。

そりゃそうでしょうね。

でも実はスカイライン、そうではなかったのです。

「愛のスカイライン」「ケンとメリーのスカイライン」と言った大ヒットの数々。

これら一連のシリーズを作を手がけていたのは、日産プリンス自販の宣伝課だったのです。


スカイラインが築き上げた、ブランドイメージ。

GT-Rがレースで連勝する、高性能車のイメージ。

それと二人で旅するグランドツーリングカーという、ソフトなイメージ。

この二本柱でした。

ですが実際のところは、若干ハードなイメージが強く。

「硬派」な面が強く出ている反面、「男クサい」と言った洗練さに欠ける印象も持たれていました。

7thでは、そこに大ナタが入ります。

イメージの転換を図ろうと、宣伝担当を日産プリンス自販から日産自動車へ変更。

CMも大手広告代理店で、制作されることとなったのです。

それが、このCMです。






当時、開発メンバーとして従事し、後のR33, R34の開発主管になられた、渡邉衡三さんによれば・・・



「やわらかい高性能」「都市工学」

なにが言いたいのか、さっぱりわからない。




・・・でしょうね。

私も、これがどうスカイラインと結びつくのか、想像が出来ませんでした。


この大きな路線変更は、市場には受け入れられず。

結果として、販売は低迷する事となってしまったのです。







7th開発に従事する事なく、突如開発主管に任命された、伊藤修令さん。

「このままでは、スカイラインが死んでしまう」と、一念発起。

名誉挽回とばかりに、2年目のマイナーチェンジを待たずに投入されたのが、このモデルです。







2ドアスポーツクーペ GTSです。

不評だったRB20DETをセラミックタービンに変更し、ターボの応答性を向上。

合わせてパワーアップも果たしています。

GTSの誕生で、走りのスカイラインへと回帰させたのでした。







CMでも走りを全面にアピール。

制作も日産プリンス自販「チーム スカイライン」へと回帰しました。

世の中ハイソカーブームに湧きますが、スカイラインは己の信じた道を歩み始める事にしたのです。

そして、その熱い想いは、この次に登場する、名車R32へと継承されるのでした。



R32でGT-Rを復活させたところに、伊藤さんの凄さを感じます。

ですが、あれだけ酷評されたR31を原点回帰させた上に、GTS-Rなるエボリューションモデルまで誕生させてしまったところにも、伊藤さんの情熱を感じずにはいられません。
ブログ一覧 | スカイライン | 日記
Posted at 2020/08/28 10:20:29

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この記事へのコメント

2020年8月28日 12:26
こんにちは
確かGTSのフロントスポイラーって時速80kmくらいで出るんじゃなかったでしょうか。国道なんかで出てたらスピード違反?(固定出来た)って思いました。02ターボなみの逆文字にすればカッコいいのにと思ったのは自分だけかなぁ。
コメントへの返答
2020年8月28日 12:49
こんにちは。
コメントありがとうございます。

何キロから出るんでしたっけ?
調べてみたら、80km/hからでした。
あと、サイドブレーキを引いている時にスイッチで出せたと思います。
確か、洗車モードで。

外部から速度がわかるのって、懐かしのトラック速度表示灯みたいですね。
2020年8月28日 12:34
こんにちわ!
ちょうど同じ頃、オイラは都市計画を学んでました。これ、きわめて単純に云えば、「人が幸せに生活するためにはどうすればイイのか?」
そーゆー事になります。
なので、そんな思いで開発したんだと言いたかったんじゃないかと思ってます。
確かに路線変更でガッカリ感もありましたね。
その迷走ぶりもスカイライン(笑)
生温く見守って…(爆)
コメントへの返答
2020年8月28日 12:54
こんにちは。
コメントありがとうございます。

「やわらかい高性能」なんとなくわかります。
あんまり速さを全面に出さなくしているって事なんでしょう。

でも「都市工学」って?
スカイラインに乗ると、街全体でメリットが出るのかな?
公共インフラでもないのですが。
う~ん、やっぱり繋がりません。

スカイラインは、不人気車程、後年大化けしたりします。
このR31の様に。

いつかR33の時代が来るのか?
ちょっと期待しています。
2020年8月28日 12:58
こんにちは。
会社が求める売れる商品と、作り手が求める理想の製品は、必ずしも一致しないものですね。
特にスカイラインという稀有なキャラクターであれば尚更のこと。
開発責任者は一代のモデルの開発でも病気になってしまう人もいると聞いたことがあります。そんな中で櫻井さんはじめ、スカイラインのリーダー達の重圧は想像を絶すると思います。
スカイラインというキャラクターでは徒花的な存在の7th。乗ったことも無いのですが、その微妙な立ち位置が私の琴線を今でも刺激します。

コメントへの返答
2020年8月28日 13:03
こんにちは。
コメントありがとうございます。

実はスカイラインも、結構揺れていたりします。
このR31とかR33とか。
自分達が良かれと思って作ったクルマも、売れない事には後に続きませんからねぇ。
ある程度は、マーケットに寄せる事も必要なんでしょう。

実は櫻井さん、私の好きなケンメリへの評価が、辛口です。

「愛スカ」ことC10は、作品と呼んでいます。
対して「ケンメリ」ことC110は、商品と呼んでいるんです。
私としては、ちょっと複雑な心境です・・・。
2020年8月28日 15:55
こんにちは。

RS、鉄仮面RSターボと続いて、次こそはGTR復活か!などと思っていたところでハイソな4ドアセダンの登場には驚いた記憶があります。

たしか後期型は岩城晃一さんがCMに出でましたね。
コメントへの返答
2020年8月28日 17:08
こんにちは。
コメントありがとうございます。

私もDOHC 24Vなんて、S20と同じエンジンの復活だ と喜んでいたのですが。
外観がハイソカーでも速けりゃいいじゃん、と思いましたが、そんなに速くもないと。

グループAレース仕様車も発表会で展示されていましたが、なんか虚しかったですね。

岩城さん、予定では後期GTSのCMにはずっと出演する予定だったそうです。
ですが、途中でやらかしちゃった様で、MC時には出演されていませんでした。
2020年8月28日 17:17
こんにちは~

これですこれ!
チンスポイラーが出てくるのがカッコイイ
でも、なんで固定にしなかったのでしょう
コメントへの返答
2020年8月28日 17:23
こんにちは。
コメントありがとうございます。

964の可変リアスポイラーより一足早く、採用されていましたね。

確か固定式にすると、駐車場の輪留めに当たるかも?ということで、低速時は格納する仕様になっていたと思います。

ただ停車時には洗車モードで出すことが出来ましたよ。

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