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2021年03月11日

全合成と100%合成 どう違うの? オイルの話

全合成と100%合成 どう違うの? オイルの話 現在所有しているクルマは、3台。

N-ONE、アクティは4スト、スバル360は2ストです。

今年は、コロナ禍の影響やガソリンコスト削減の観点から、クルマの利用を控える様に努めています。

それでもN-ONE、アクティは、年2回、合計4回のオイル交換が必要なんです。






今まで使っていたのは、エルフ アレ。

だいたい¥4,000/4Lくらいでした。

このオイル、性能的に不満はないのですが、もうちょっと安価だったらいいかなぁ。

そこでオイルコスト削減すべく、検討をしてみました。

代替にあたり、条件は以下の通りです。



・オイルの硬さは、N-ONE、アクティ共通の0W-20
・素性は、鉱物油、合成油かは不問
   オイルの硬さは体感出来ました。
   ですがベース油の違いまでは、体感出来なかったからです。



コスト優先であれば、きっと鉱物油ベースの部分合成油なんでしょうね。

調査の結果、今回はこれになりました。






カストロール GTX ウルトラグリーン


¥3,000/4L程で買えました。

エルフに比べて、1,000円程のコストダウンです。

オイルはどう変わったのか、エルフと比べてみます。






素性はどちらも部分合成油でした。

つまり鉱物油ベースですね。

続いて、API(アメリカ石油協会)規格。

カストロールは「SN」、エルフは「SNレベル」でした。

エルフは性能上SN同等なんでしょうけど、未認証なんでしょうね。

API規格の認証は、かなりの費用を要すると聞きます。

これを取得すれば、きっと製品価格に反映されてしまうでしょう。

だとしたら、外部機関の保証はなしでコスト優先というのも、アリですね。

ちなみに現在のAPI規格の最高グレードは、今年発効された「SP」です。

カストロールは、API以外にもILSAC(国際潤滑標準化認証委員会)GF-5もクリアしています。

エルフにあった目視でも分かる様な添加剤は見当たりませんが、スペック的には同等と言えそうです。






ある日、近所のホームセンターで、なんとなくオイルを見ていました。

そこにあったのは、そのお店のPB品。

0W-20で¥2000程でした。

さすがはPB製品、コスト勝負になると強いですね。

多分鉱物油ベースなので、性能的には同じだろうと缶を見てみると・・・全合成

全合成? 初めて見ました。

全部が合成油って事なので、100%化学合成油と同じなの?

それって、「バナナで釘が打てちゃう」オイル界最強のモービル1と同等?

そんな高性能オイルが、なぜこんなに安いの?

この全合成オイル、調べてみました。






この話のポイントは、ベースオイルの種類です。

エンジンオイルは、ベースオイル+添加剤で作られています。

このベースオイル、APIにて5つのグレード分けがあるんです。




・グループⅠ
 溶材精製された鉱物油
 原油に近いので、分子の大きさがマチマチ

・グループⅡ
 水素化処理精製をされた鉱物油
 グループⅠよりは、分子が均質化されています

・グループⅢ
 高度水素化精製された鉱物油
 VHVIとも呼ばれます
 グループⅡよりも更に分子を均質化
 中には化学合成油に匹敵するものもあるそうです

・グループⅣ
 PAO(ポリアルファオリフィン)と呼ばれる化学合成油
 いわゆる100%化学合成油と呼ばれているもの
 
・グループⅤ
 グループⅠ~Ⅳに該当しないもの 
 エンジンオイルの場合は、エステル系が属します。



また、その配合で分類名が決まります。



・鉱物油
ベースオイルが、グループⅠ~Ⅲのもの

・部分合成油
鉱物油にグループⅣ、Ⅴのオイルを混ぜたもの

・化学合成油
グループⅣベースのもの



こんな具合になります。






それがアメリカで、ちょっとした事件が起こります。

USカストロールから発売されたオイル、「シンテック」。

このオイル、ベースオイルはグループⅢです。

つまり、高度に精製されている鉱物油ですね。

ですが「性能的にはグループⅣと大差ないから、これも合成油って事で良いよね」と言う事で、化学合成油として発売しました。


「いや、いくら性能的に同等と言っても、鉱物油由来のものだから、それは合成油じゃないでしょう」

異を唱えたのは、元祖「100%化学合成」でおなじみ、モービルです。

一体、グループⅢのベースオイルは、合成油? 鉱物油?

この論証の決着は、審議会に委ねられました。

その判定は・・・・合成油!

この時以来、グループⅢは合成油と名乗ってOKとなりました。



それまで、グループⅢにグループⅣを添加したオイルは、部分合成油と言う扱いです。

ですが現在は、グループⅢは合成油同等という判断になりました。

そのグループⅢに、元々の合成油グループⅣを添加した場合、どちらも合成油なので「全合成油」と呼ばれる様になったのです。

まぁ、なんともややこしい。

以前は、合成油と100%化学合成油は、違うものとしていました。

ですが最近は、どちらも合成油として括られているみたいです。

敗訴したモービルでも、今ではグループⅢを合成油と呼んでいます。



なるほど、ホームセンターの安価な「全合成油」は、そういう素性のものなんですね。

このオイルの分類ですが、あまり明確な定義はないそうです。

「全合成油」と名乗ってしまえば、もう「全合成油」なんですね。

オイル缶にベースオイルは表記されていないので、「全合成」と「100%合成」の判別は難しそうです。

多分私は、違いがわからないと思います。
ブログ一覧 | メカニズム | 日記
Posted at 2021/03/12 12:04:44

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この記事へのコメント

2021年3月12日 12:14
お疲れ様です(^o^ゞ

アクティに0ー20を入れると、カーボンを吐き出しやすくなると言う話があり、まだ、5ー30や他の粘土が良いと聞きますよ~(汗)

コメントへの返答
2021年3月12日 18:16
こんばんは。
コメントありがとうございます。

そうなんですか。
私、燃費を優先して、0W-20を入れています。
他の番手を使っていないので比較は出来ませんが、今のところ支障はない感じです。

あっ、支障がひとつありました。
オイル量を見るオイルスティックにあまりオイルが付きません。
その為、ぱっと見でどこまで入っているのかが、分かりにくいです。

多分オイルが柔らかすぎて、スティックに付着しない様です。
2021年3月12日 17:01
こんにちは、いろいろと詳しい検証をありがとうございます。

私もDIYでゴルフ(ついでにN-one)のオイル交換で「Castrol EDGE 5W-40」を選んだ時に「全合成油」という表記が気になりました。
結局よく分からなかったし、分からなくて当然なんですね。
それ以上に拘るなら、ちょっと高いけど「Mobil1」を選びたいと思います。
コメントへの返答
2021年3月12日 18:21
こんばんは。
コメントありがとうございます。

エッジは全合成油なので、シリーズⅢベースだそうです。
それ以前のシントロンは、シリーズⅣベースだったとか。

本家のモービル1も、今では両方あります。
しかも両方とも「全合成油」表記なので、外観からはわからないのだとか。

正直なところ、私は違いがわかりません。
2021年3月13日 12:46
こんにちは😃
また興味津々ネタを書いてらっしゃるので混ざらせてください(笑)

エンジンオイルの規格やグレードが様々あり過ぎて年々分からなくなりますよね。

ご存知だと思いますが、有名な「カストロールとモービルの裁判」これが合成油の定義を大きく変えてしまったんだと思います。
https://www.mikadooil.com/blog/2018/12/26/164/

オイルの要件が複雑になってきたその他の要因としては(恐らくですが)自動車の性能や技術が時代と共に向上し、それに伴いオイル事情も変化せざるを得ない状況になってるのかなと思います。

◆エンジンオイルに含有される添加物の変化
エンジンオイルそのものに洗浄能力が備わるオイルは昔の車に入れるとパッキンを溶解してしまうなんて話も聞きます。
→現代車のパッキン材質の進歩。

◆直噴エンジンの普及
上記とほぼ同様ですが、直噴エンジンはカーボンが出やすく、エンジン内部に発生したカーボンはエンジンオイルの潤滑により掃除の役目をしてくれるようです。
→カーボン除去添加剤の混合

◆ロングライフオイルの推奨
これはヨーロッパでの環境問題が理由でオイル交換の頻度を減らす事で廃油の排出を少なくする目的ですが、日本に入ってきてる輸入車はその弊害も。
→ヨーロッパ車のオイル交換サイクルは30,000kmが標準?
(ロングライフオイル限定)

◆日本国内での輸入車オイル管理のの弊害
「欧州車のオイル消費問題」
https://b8a4avtof30320dmspo.blogspot.com/2017/02/1820tfsi.html?m=1
特にアウディが酷いと言われてますが自分は中古のBMWで酷い車体に出くわしました(ToT)
今でも嫌な思い出です。

だんだんと話が逸れてしまいました(笑)
あくまでも個人的な意見ですが、エンジンオイルはザックリ3通り、旧車と直噴エンジン車と高燃費車は使い分けした方が良いと思います。
尚、グレード(SMとかSNとか)その車の開発された年代の物を使えば間違い無いかなと思ってます。
グレードに関して
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-construction/subcategory-engine/faq062

ちなみに、スバル360は50年も前に製造された車なので、自分は農機具用の♯80とか使ったりもします。
気分的にはカストロール 75w-90 を入れてあげたいですが、もう少し安定して走れる様になってからかな〜

長々すみません。
オイルに関する話はYouTubeでもそうですが皆さん自論があってなかなか結論というか話がまとまらないみたいです。
m(_ _)m
コメントへの返答
2021年3月14日 2:51
こんばんは。
コメントありがとうございます。

全合成オイル、まぁなんともややこしい表現です。
それに規格も結構曖昧です。
今回調べて驚いたのは、グループⅤの規格。
これ「エステル系」なのかと思っていたら、そうではなく。
「グループⅣまでに該当しないもの」なので、グループⅠにも満たない鉱物油もグループⅤです。

あと、この全合成という表現ですが、EUでは認められていません。
なのでカストロールでは、EU仕様には従来通りグループⅣ(PAO)ベースのオイルをドイツで生産しているのだとか。

旧いクルマのは鉱物油、聞いた事があります。
以前カタナに乗っていた時、化学合成油を使ったら滲みが出た事がありました。
分子が小さくなったので、旧いパッキンを透過してしまうのだそうです。

スバル360も、あんまり化学合成油とは相性が良くないのかもしれません。
ミッションオイルは、マルチグレードの部分合成油にしましたが、滲みが出るかどうか。
その前に走れる様にするのが先なんですが。
2021年3月13日 13:30
全合成油…初めて知りました。
なんとも、奥深い。

で…
吾輩、4サイクルエンジン車には、鉱物油の…カストロール エンジンオイル GTX 10W-30を使ってます。
近所のドンキーで980円(税抜)の格安オイル!
旧車は、基本的に鉱物油ですが、足車にも。
で、面白い動画、見つけましたぁ。
安いオイルでも、規定の距離で交換していれば…でしょうか。

まぁ、吾輩、使用するオイルの違いによる走行時の性能は…あまり気にしませんので。

https://youtu.be/ecLvr_8e1N0
コメントへの返答
2021年3月14日 2:58
こんばんは。
コメントありがとうございます。

私も最近知りました、全合成油。
ネットで見ると、従来の100%化学合成油と同じ、と書いてあるサイトもありました。
それにしては安過ぎだよなぁ、そう思って調べてみた次第です。

オイル980円って、4Lですよね?
旧来の10W-30だと、このくらいの低価格も可能なんですね。
うちは軽トラでも0W-30。
このサラサラオイルだと、1,000円以下では難しいですね。

オイルは成分も大事ですが、交換時期の方がより大事だと聞きました。
鉱物油の2倍する化学合成油は、2倍の距離を走れるのか?というと、そうではないみたいですから。

私のセンサーも、硬さの違いは分かりましたが、素性の違いまでは感知出来ません。

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何シテル?   08/21 21:22
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