
前回の続きです。
今回は、市販車ではないもの編です。
トヨタ 7
1969年 川合稔のドライブで、日本Can-Am優勝した車両です。
同年、日本グランプリにも参戦していますが、この時は当時のFIAルールに則りウイングなしです。
ですが、日本Can-AmはFIAルール適用外で、ウイング付きになっています。
福澤幸雄の事故を考えると、これが本来の姿なんでしょうね。
日産 R381
1968年 日本グランプリ優勝車、シボレー(ムーン)V8エンジン搭載車です。
日産製5000cc V12(GRX-1)になったのは、翌1969年のR381-IIから。
希望を言えば、1969年の日本グランプリはR382+GRX-1にして、トヨタ 7と同じ排気量でのガチバトルが見たかったなぁ。
「必勝を期す」と、レース直前に1000ccもエンジン拡大されてしまっては、その時点で勝負あり、ですよね。
バトルを期待していた観客からすると、R382の安定した高速走行を見せられても、なんだかなぁ、だったのでは。
いすゞ ベレットR6
この車が現存していたとは、知りませんでした。
1969年 日本グランプリ参戦車です。
流麗な60年代的スポーツカースタイルで、かっこいいですね。
でもエンジンが117クーペ用1600ccだったので、日産、トヨタ相手では分が悪かった様です。
そちら対策に、こういう車も作っていました。
いすゞ R7
いすゞ製シャシーに、シボレー(ムーン)V8を搭載していました。
レースでは、エンジンの耐久性に難ありで、下位に沈んでしまいました。
だから、あのムーンエンジンはダメなんですよ。
「ガラスのエンジン」って呼ばれているんですから。
前年、日産がどれだけ苦しめられたことか。
もっとも、あのエンジン、ドラッグレース用らしいとの噂が・・・
ポルシェ 910
通称「カレラ 10」です。
エンジンは「ポルシェ901型」とありますので、ナロー911と同じ2000cc 水平対向6気筒。
1968年 日本グランプリでは、生澤徹が2位入賞しています。
この時の優勝者は、前述の日産R381、5500cc V8です。
こんなのを相手にしての2位ですから、凄い善戦ですね。
この頃のスポーツカーレース仕様のポルシェも、60年代テイストのデザインでカッコいいです。
50周年イベントのメインは、1976年 F1 イン ジャパンの再現でした。
主役はこれでしょう。
ロータス 77
記念すべき第1回の覇者は、ロータス 77を操るマリオ アンドレッティでした。
この77、まだ車体横にはラジエータがあるだけで、サイドポンツーンが小さいです。
F1界に革命を起こしたウイングカーになるのは、翌年のロータス 78からでした。
マクラーレン M23
すみません、写真がピンボケです。
大雨の中、チャンピオン争いをするニキ ラウダが、序盤早々にリタイヤ。
2位入賞したジェームス ハントが、1ポイント差で逆転しチャンピオンを決定。
これが自身初で、唯一のタイトルとなりました。
ウルフ WR1
これは1977年のマシンになります。
ハーベイ ポスルスウェイトがデザインしたボディをまとった、空力マシンでした。
ジョディー シェクターのドライブで、デビューレース優勝という快挙を成し遂げています。
この3台、走行音はほとんど同じです。
エンジンは、全車コスワースDFVでした。
そうなんですよね、当時のF1は。
コスワースDFVエンジン、ヒューランドのミッション、ロッキードのブレーキ。
あとこれに、グッドイヤーのタイヤ。
これだけ揃って、あとシャシーの製作が出来れば、F1が作れていたんですね。
今回、最も驚いたのは、この車でした。
マキ F101
どこにあったんだろう? これ。
どうやら、長野県のカーショップで看板になっていたそうです。
日本初のF1コンストラクターは、ホンダです。
マキ エンジニアリングは、日本初のF1プライベーターとして1974年から参戦していました。
参戦9戦中、7戦が予選不通過、1戦が予選を最下位通過するものの、エンジントラブルで出走できず。
唯一ノンタイトル戦に出走し、13位の記録があります。
なので、実はマキF1、F1世界選手権上の決勝リザルトには記録がないんです。
このマシン、かなりコンパクトです。
幅はそこそこですが、全長がかなり短い。
コンパクトにして、軽量化? マスの集中化?
この頃は、まだダウンフォースを意識するところまで至っていない時代。
なので、空気抵抗低減を主眼に、滑らかになる様なデザインが成されていますね。
日産 R92CP
マツダ 787B
トヨタ TS010
主催側の意図に反して、最も人気があったのはこのカテゴリーかもしれません。
今回のマツダ 787Bは、JSPC仕様でした。
富士の長いストレートを疾走する、4ローター。
すごく期待していました。
で、結果なんですが・・・
こんな感じで集団で走行しているので、いろいろな音が混ざってしまいます。
ですが、後半になると、だんだん各車ばらけてきました。
いよいよだなと、787Bに注目です。
そして、目の前を甲高い音を残し、4ローターが通過。
う〜ん、なんだろう・・・
鈴鹿ほど感動しないのは・・・
確かに間違いなく、4ローターの音なんです。
でも定速なので、音が一定の高さなんですね。
鈴鹿がストレートが短いので、加速と減速だけで定速がほぼありません。
あっ、あのエンジンは加速の音が素晴らしい、ってことなんですね。
あと鈴鹿は、グランドスタンドなのか地形なのか、かなり反響しています。
富士にはそれがありません。
新たな発見でしたね。
鈴鹿は、毎年恒例のイベントになっています。
富士も、これを機会に毎年開催してくれると、いいですね。