
今年も行って参りました、鈴鹿まで。
出発は、2:00 a.m
東京で友人と合流してからの、鈴鹿入りです。
510km、8時間の行脚でした。
行ったのは、土曜日。
今年
も雨です。
昨年は、1日名古屋に滞在して、御幸のひつじくん探しに精を出して、1日ずらしましたが・・・
今年は、費用と時間に余裕がなく、土曜日1日だけのスケジュール。
雨天でも観覧決行です。
しかし、2年連続で雨とは・・・
日頃の悪行三昧が、出てしまったのでしょうかね・・・。
今回の注目車両その1は、マツダ787B。
ですが、この日は雨の為走行中止。
その心は・・・
レインタイヤがないから。
へっ? そんな理由なの?
その代わりじゃないですが、見てきましたのが往年のCカードライバーによるトークショー。
そこで聞いた寺田陽次郎さんによる、マツダ787Bエキゾーストノート秘話。
日本の自動車メーカーで、唯一の優勝しているのが、1991年のマツダ787B。
4ローターの高周波サウンドは、天使の絶叫とさえ言われています。
どんな音なの?
以下の動画は、鈴鹿50周年イベントでのものです。
これ、私も見に行きました。
前を走るのは、日産R92CP。
V8ツインターボです。
丁度、これとの比較になって、ロータリーサウンドが際立っています。
違いがよく分かりますよね。
この音のおかげで、787Bは深夜で見えなくても、ピット前通過が分かったそうです。
最近、この音は「天使の絶叫」と言われていますが。
「絶叫」ねぇ・・・
正直、ピンときません。
「絶叫」だと、「悲鳴」に近いのかな、と思います。
これだと、「悲哀」みたいで「歓喜」の意味が含まれないのかと。
私は、これ「エンジンがないている」って思うのです。
「泣く」でも「鳴く」でもなく。
「cry」でも「scream」でもない。
マツダとしての参戦から、17年・・・
翌年からのレギュレーション変更で、ロータリーでの参戦が出来る最後の年。
それまでの苦労、努力を背負いこみ、次がないと言う背水の思い。
そういった思いを滲ませた結果が、あの音なのではないかと。
で、寺田さんの話に戻りますが。
787Bのあの音は、チューニングをした結果の音なんだそうです。
音色って、レーシングカーには不要な要素なのですが。
有終の美を飾るであろう787Bには、そんな配慮がされていたのだそうです。
今回の注目車両その2は、ロータス88です。
この車、実戦での走行記録がありません。
画期的なメカニズム「ツインシャーシ」がレギュレーション違反と判定されてしまったからです。
ツインシャーシとは?
この車は、大きく分けて3つの部品で構成されてます。
上から順に・・・
・カウル
・プライマリシャーシ
・セカンダリシャーシ
・・・です。
この車の狙いは、ウィングカーによるダウンフォースの安定化です。
ロータス78で先鞭をつけたウィングカーですが、その特性はもの凄く神経質でした。
わずかな車高の変化で、ダウンフォースが激しく変わってしまうのです。
その為当時の車は、極力車高変化しない様にと、サスペンションはガチガチにセットされていたのでした。
そうすると、そのツケが回ってくるのは、ドライバー。
ほぼノーサスと言えるF1マシンでは、とても体が持ちません。
そこで、従来のF1並のサス硬さで、車高を安定させるには?
今なら電子制御のアクティブサスですが、当時はそんなものもなく・・・
考え出されたのが、サイドウィング部とシャーシの分離です。
通常のF1におけるシャーシが、セカンダリシャーシです。
ダウンフォースを発生するサイドウィングは、プライマリシャーシについています。
プライマリシャーシは、ショックを介してタイヤ(ハブ)に繋がっています。
強力なダウンフォースは、プライマリシャーシで発生します。
その力は、ドライバーの乗るセカンダリシャーシを通らずに、直接タイヤに伝わるのです。
ダウンフォースは、タイヤにだけ作用せればいいんですよね。
ウィングから解放されたセカンダリシャーシは、通常F1と同じセットアップでよくなります。
要するにプライマリシャーシって、可動式のサイドウィングなんでしょ?
はい、その通りです。
じゃあ、なんで「プライマリシャーシ」って呼ぶの?
それは、「空力付加物は、強固に固定されていなければならない」と言うレギュレーションがある為なんです。
つまり、空力付加物のサイドウィングは、可動してはいけないのです。
ということで・・・
可動式サイドウィングは、「プライマリシャーシ」と呼ばれ、シャーシの一部ということにしていたのですね。
でも結局は「あれ、可動式サイドウィングだろ!」ってことになり、出走は出来なくなってしまいました。
それにしても、コーリン チャップマン。
やっぱりこの人、天才です。
今回もこの方には、大変お世話になりました。
サーキットの豚さん、ありがとうございました。
トレードマークのポルコロッソ、今回は特大サイズではなかったでした。
最後には、パレードランにも同乗させて頂きました。
大むかし、ビートのミーティングで鈴鹿を走ったのですが、その時は東コース。
裏のストレートを走るのは、今回が初めてです。
貴重な体験をさせて頂き、重ね重ねありがとうございました。
他にも、みん友さんのSK3014さんとも、まさかの再会。
このイベントに来られていたとは、びっくりです。
そんなこんなで、充実した1日でした。
来年こそは、晴れてくれないものかなぁ。