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くまとっどのブログ一覧

2021年07月27日 イイね!

昭和のバイクとハイオクガソリン

昭和のバイクとハイオクガソリン先日アップしました、バイクによる2年間ハイオク使用の結果。

プラス10%と、2ストディオでは効果絶大でした。

う~ん、でもこの結果、一般的な見解とは合っていません。

これ、本当にハイオク効果だったのでしょうか?

今一度、検証したいと思います。






そもそもハイオクって、何が違うのでしょう?

ハイオクとレギュラーの違い、それはオクタン価です。

このオクタン価、ノッキングと関係があります。

この値が高い程、ノッキングしにくくなるのです。

では、ノッキングってなんでしょう?

これはエンジンから発生する「カリカリ」といった異音、振動の事です。

主な原因は、点火プラグ以外の熱源で発火する異常燃焼によるものです。

厳密には異常燃焼が起因のものは、ノッキングに含まないのだとか。

でも実際には、このケースが多いです。

例えばマニュアル車において、高いギヤで低速から加速しようとした場合。

アクセルを踏んでいくと「カリカリ」と音が出る事があります。

これはエンジン回転数が一定でアクセルだけ開けたので、吸入混合気量が増えてシリンダー内の圧力が上昇。

それによってシリンダー内が高温になり異常燃焼が発生し、異音が出るそうです。






ノッキングはエンジンの圧縮比と関係があります。

高い圧縮比だと高圧高温になるので、発生しやすくなるのです。

では今回の昭和バイク、圧縮比ってどのくらいなんでしょう?



ディオ(50cc 2st))  7.3

YSR(80cc 2st)    7.4

ジェンマ(125cc 4st) 8.5



2stは4stよりも圧縮比が低い傾向にあります。

圧縮比は、ピストン下死点の最大容積とピストン上死点での最小容積の比率です。

4stの場合、バルブで吸排気を制御しているので、ピストンの下死点から圧縮が始まります。
(厳密には吸排気バルブが開いているオーバーラップがあるので、ちょっと上からですが)

つまり最大容積は、ほぼストローク分全てです。

これが2stになると、掃気/排気ポートが閉じてから圧縮開始となります。

つまり最大容積は、4stのものより少ないのです。

この圧縮比の低さが、2stにハイオクは適さないと言われる所以なんです。

参考までに、他のバイクではどうでしょう?



ライブディオ(50cc 2st) 7.1

現行タクト(50cc 4st)  12.0



初代ディオよりハイパワーなライブディオは、なぜか圧縮比が低いですね。

それに比べて、驚いたのは現代のスクーター、タクト。

タクトは、今や4st水冷で触媒付きです。

パワーは4.5psしかありませんが、これだけ厳しい状況下で効率を上げるには、高圧縮化は必須なんですね。






さて、ハイオクガソリン。

違いはオクタン価だけで、それ以外は基本的に変わりません。

洗浄効果は、ハイオクに分があると言われていますが。

それ以外は、燃焼エネルギーも含めて変わらないんです。

確かに昭和の原付、ハイオク入れても速くなった体感はありません。

オクタン価が上がっても、それに見合う様な調整機能も付いていませんし。

でもなんか変わったかな? と言うのが1つありました。

それは、始動性。



以前、始動性の悪さを話題にしました、ジェンマ。

先日、フューエルコックがエンジン始動に関係なく、常時オンになっていたのが発覚。

もしかして始動性が悪い原因は、ガソリンが多く流れていてカブリ気味なんじゃないだろうか?

その後コックをエンジン負圧連動に変えましたが、あまり改善はされませんでした。



それと最近公道復帰した、ライブディオ。

最初は急場凌ぎで、草刈り機用の混合燃料を使用。

そのままスタンドでハイオクを給油し、現在に至っています。

ライブディオはセルが不動なので、キックで始動しています。

当初は5回もすれば掛かったのですが、最近は20回くらいキックしないと掛かりません。

この2つの案件、どうやらハイオクと関係がある様なのです。






オクタン価が高いのがハイオクの特徴。

高温高圧になっても、自己着火しにくくなっています。

言い方を変えれば、平常時では着火しにくいという特性があるそうです。

エンジン始動時は冷間なので、混合気が着火しにくい環境です。

そこにハイオクを使うと、着火しにくい特性が出て始動性が悪くなるのだとか。

ひょっとしてジェンマの燃費悪化は、着火しにくいハイオクが原因なのかも?

そんな気もしてきました。

では良くなったディオは、なぜ?

これはさっぱり分かりません。



昭和のバイクとハイオクガソリン。

「変わらない」が大半で「良くなる」という情報は少ないです。

となるとこれは、1度レギュラーに戻してどうなるか? 確認をせねばなりません。






実は先日、まん延防止処置下ではありましたが、いすゞプラザへ行ってきました。

藤沢までは、片道145km。

往路はハイオク、復路はレギュラーでの走行です。

往路、復路とルートは変えていますが、距離の差は復路が+1.3kmと、ほぼ同等。

所要時間は、渋滞の激しかった復路が+28分です。

その結果は、以下の通りです。


往路  41.61km/L
復路  43.67km/L

レギュラーの方が、5%良くなっています。

渋滞が酷く、環境的には悪かったにもかかわらず、です。

やっぱり低圧縮比の2stバイクには、レギュラーの方が合っているのでしょうか?

2年前、ハイオク変更時に燃費が上がったのは、なぜだったのか?

もうちょっと他のバイクでも、検証をしてみます。
Posted at 2021/07/27 11:01:55 | コメント(5) | トラックバック(0) | エコから杯 | 日記
2021年07月14日 イイね!

ハイオクって、実はお得だったりする?

ハイオクって、実はお得だったりする?燃費向上を競う「エコから」に参加しています。

そこで以前話題になった話です。


レギュラーよりもハイオクの方が、燃費が良くなる?


レギュラーよりも概ね10円くらい単価が高い、ハイオク。

「プレミアム」なんて呼ばれてもいるので、貧民の私には関係ないと思っていました。

幸い今は、ER34の様なハイオク指定車にも乗っていないので、尚更縁遠くなっています。

そんなセレブ御用達のガソリン、ハイオク。

実はハイオクを使った方が燃費が良くなる、そんな話を聞きました。

もし単価の差以上に燃費が向上したら、例え初期投資は大きくてもメリットはあります。

会費払って会員カード作ったら、それ以上のポイント還元があったみたいな感じですね。



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では実際のところ、どうなんだろう?

ハイオクに切り替えたからって、すぐに効果は分からないみたいです。

クルマがハイオクに順応するのに、時間が掛かるのだとか。

それに、もし燃費が良くなっても、それが燃料の差なのか? たまたま使用環境が良かったのか?

初めのうちは、なにが効いているのか、よく分かりません。

ある程度距離を走ってみて、そういうバラツキ要素を小さくしてみないとね。

かといって、いきなりクルマで試すのもなぁ・・・

タンク容量が小さい軽自動車ですが、それでも満タンで30L程。

1回の給油で300円増えるのは、貧民には厳しいです(そういうレベルで生きています)

そんな事情もあり、まずはバイクでやってみました。

バイクだったら、もっともタンク容量の大きいYSRでも、満タンで7L少々。

70円くらいであれば、なんとか許容出来そうです。



という事で、まずはバイクで運用してみました。

期間は2019年8月頃からなので、間もなく2年になります。

ディオ(50cc 2st)、YSR(80cc 2st)、ジェンマ(125cc 4st)での結果は、以下の通り。



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全くバラバラで、訳がわかりません。

それまでバイクは、休日の旧車イベント見学等、郊外路を50kmくらい走る感じで使ってました。

それがハイオクに切り替えたあたりから、通勤、街乗りにシフト。

渋滞路かゴーストップを繰り返す街中メインになりました。

その影響が顕著に出ているのが、ジェンマ。

どうもあの3速ATが変速する領域を使うと、激しく悪化します。


YSRも4%程と微増。

こちらも通勤メインの使用モードに、変わっています。

ですがMTだからか、その悪影響は少なかったみたいです。

微増という事は、これこそハイオク効果なのかもしれません。


なぜかディオは大幅改善。

ジェンマ、YSRと似た様な使用環境ですが、10%も燃費が上がっています。

圧縮比の低い2stで、しかも無段変速ベルトドライブ。

元々、ノッキング発生ギリギリになる様な、低回転で使う事はありません。

なので、耐ノック性を問われる様な事はないはずなんですが。

でも、なぜか大幅アップ。

なんかハイオク効果以上のチカラが、働いているのかもしれません。

3車それぞれの結論を見ても・・・結論が出せません。

たぶんジェンマの結果は使用環境が影響しすぎて、除外しても良いのかも?

となると、ディオ、YSRの結果から、改善はあってもマイナスにはならないのかな? と思います。


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問題は、その改善率。

せっかく燃費が良くなっても、それが単価上昇分に見合わなければ意味がありません。

そこでクルマの場合、どこまで燃費が上がれば合格なのか、検証します。


レギュラーとハイオクの価格差は、10円とします。

ハイオクに切り替えると燃料費が単価で10円上がるので、その分購入出来る量は少なくなります。

これをN-ONE、アクティに当てはめて計算してみます。



各車1回あたりの走行距離、給油量の平均は、以下の通りです。


N-ONE  691.7km / 32.32L

アクティ 525.5km / 33.02L


レギュラーガソリンを155円とした場合、1回の給油費用は・・・


N-ONE  5010円

アクティ 5118円


これが165円のハイオクになった場合、購入出来るガソリン量は・・・


N-ONE  30.36L

アクティ 31.02L


このガソリン量で走り切れば、レギュラーとハイオクは同じコストとなります。

このガソリン量から算出した燃費以上の記録が出れば、ハイオクの方がお得です。


N-ONE  22.78km/L

アクティ 16.94km/L


これをレギュラーの燃費と比較してみます。

すると、6.4%以上燃費が改善されれば、ハイオクの方がお得になります。

あれ? 結局、単価の差分改善すれば良い、って事なんですね。



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バイクの結果を見ると、6.4%は難しいのかなぁ。

でも1回くらいはやってみて、様子を見る価値はあると思います。

なにぶん、現状どちらもハイオクを入れた事が一度もないので。


このハイオク実験、「エコから」事務局のけだまおやじさんが、1年かけてデータ取りをされています。


データはこちら


そこでも燃費向上は認められたのですが、燃料費アップ分を回収するまでには至らない、という結論です。

ギリギリで滑り込みアウト! な感じもしますが、やって見ないと分かりません。

次回の給油時からハイオクトライしてみたいと思います。
Posted at 2021/07/14 10:21:30 | コメント(8) | トラックバック(0) | エコから杯 | 日記
2021年07月07日 イイね!

愛車遍歴 No1 <史上最弱>

愛車遍歴 No1 &lt;史上最弱&gt;1986年~1987年まで乗っていました。

晴れて免許を取得し、公道デビューを果たした、私。

その第一歩を共に歩む事になったのは、父の元愛車、スカイライン ジャパン 1800 Ti-Lです。

駐車場で少し動かした事しかなかった、スカT。

今度は実際に公道を走らせる事が出来ます。

それまで運転した事のあるクルマは、「0番目の愛車」たる教習車だったこのクルマ。





マツダ カペラ


3代目、最後のFRモデルで、異形ヘッドライトの後期型でした。

路上教習の頃には、4代目FFモデルとちょうど入れ替えの時期。

でもFFはあまり乗る機会もなくて、専らお世話になっていたのは、こっちのFRの方でした。

この3代目カペラ、スカTと比べると、FR, 1800cc、ボディサイズと似た様な部分が多いんです。

なので、3代目カペラと比較しながら、スカTを見ていきます。






動力性能は、スカTの方が遅いです(キッパリ)。

LPG仕様だったカペラと比べて、どう贔屓目にみても遅いです。

それはやはり、51年規制のNAPSだったからでしょうね。

この後に出たDR30ターボが「史上最強のスカイライン」ならば、うちのスカTは間違いなく「史上最弱のスカイライン」だったでしょう。

エンジンはL18S。

1800cc OHCのキャブ仕様で、105ps。

これがインジェクションだったら、まだ救い様もあったでしょうね。

遅さの要因は、パワー感もさることながら、そのレスポンスの鈍さ。

アクセルとタコメータが、全然合っていません。

無理に引っ張ってみたところで、ただ苦しそうなだけで、全然速くはありません。

元々は排ガス規制を考慮していない時代に生まれた、L18S。

後付けした触媒やらEGRやらで、走りよりも規制クリアを最優先させていたのでしょう。

サイドブレーキ戻し忘れたかな? そんな感じの加速です。

やはり、そんなL18では厳しかったのでしょう。

デビュー僅か1年で、Z18エンジンに変更されました。

ちなみにジャパンの形式は「C210」。

後期型の「C211」は、GTの異形角目化からだと思っていました。

ですが、さにあらず。

前期型誕生の1年後、53年排ガス規制クリア車から「C211」となったそうです。

GTは丸目4灯のまま、TIはZエンジンになってからです。

当時の日産車、こういう外観変更なしでも排ガス規制対応すると、形式が変更されるケースがあったんです。

この話、実はみん友さんのブログで知りました。

うちのL18エンジン搭載のスカTは、ある意味希少モデルと言えなくもないです。
(希少だけどプレミアムではないです)






スカTで、もうひとつ印象的だったのは、ハンドルの重さ。

使用タイヤは、165SR13。

今だと軽自動車が使う様なサイズです。

パワステが非装着なのは、おそらくカペラと同じ。

でも操舵力が全然違います。

スカTの方が、重いです、それも異常な程に。

それがどのくらいだったのか。

次にワンダーシビック Siを購入したのですが、これはノンパワステ車。

スカTから乗り換えた時、てっきりパワステ付きだと思いました。

1600ccとは言え、185タイヤを履くFFノンパワステ車が、パワステ付きに思えるなんて・・・。

またある時は、免許を取ったばかりの弟が、車庫入れ時にステアリング操作が追い付かず断念。

以降、彼は2度とスカTのステアリングを握る事はありませんでした。

そのくらい、スカTの操舵力は、尋常ではなかったのです。






スカTに乗っていたのは、専門学校時代。

週末くらいしか乗る機会はありません。

でも、あんまりお金がなかったので、基本はバイク。

なので、実はそんなに距離を乗っていません。

片道100km越えって、ほとんどなかったかも。

とにかく遅いので、積極的に乗っていなかった事も、少なからずありました。

第一印象が良くなかった、スカT。

実際に乗り始めても、劇的に印象が良くなったりはしませんでした。

当時からクルマは、いじり系ではなく走らせ系(速くよりも遠く系)。

もしスカTじゃなければ、もっと積極的に出掛けていたかも。

そんな風にさえも、正直思っていましたね。

でも、今のスカイライン好きの原点は、このスカT。

多分、乗っている時は欠点ばかり気になっていたけど、乗り換えてから初めてわかった良さみたいのが、きっとあったんだと思います。

それは今も声高に言っている、キャスターアクション。

この後乗り換えたワンダーシビックは、とにかく希薄なステアフィールが気になっていました。

オーバーアシストを嫌ってノンパワステにしたものの、それでもなんか頼りない接地感。

しっかりとした接地感は、タイヤではなくアライメントで作り出している。

ワンダーシビックに乗り換えて、初めて気付きました。

結局未だに、クルマの評価をここでしているのは、スカTの影響なんでしょう。






右も左も分からず、初めて乗ったスカT。

初心者には遅いという印象しか残らず、それ以外は見えていませんでした。

だから、クルマを乗り継いで段々分かってきた時に、改めてスカイラインを体験したい。

そう思う様になったんですね。

それがかなり無理して買った、ER34へと繋がったんです。

ER34に乗ってから、スカTの良さが改めて分かってきたんだと思います。

1年程乗った所で、迎えた車検。

当時は車齢10年を越えると、毎年車検となります。

また就職先も他車系列会社だったので、日産車は通勤NG。

父の形見と言えなくもないのですが、乗り換える事にしました。





これは桐生のクラシックカーイベントで見つけたカタログです。

ジャパン前期のTI、しかも最初期L型エンジン仕様です。

「私が買わねば、誰が買う」そんな使命感から、購入した次第です。

子供時代、免許取得後と、実はあんまり印象の良くなかった、スカT。

それが後年、もの凄く影響される事になるなんて、全く思いもよりませんでした。

もし今、スカTに今逢ったら、どう思うんだろう?

最初は仲良く出来なかったので、なんか悪い事しななぁ、って思うのかな。
Posted at 2021/07/07 10:29:59 | コメント(3) | トラックバック(0) | 愛車遍歴 | 日記
2021年07月02日 イイね!

外観同じですが、変わっています。

外観同じですが、変わっています。前代未聞のフルモデルチェンジを慣行した、現行N-ONE。

先代オーナーの私からすると、気になる存在です。

エンジンはターボに電制ウェイストゲートバルブ採用と、中身はさすがに進化しています。

ですが外観は、さながら間違い探しの様相。

新旧並べれば違いが分かりますが、単独で見た時はどうなのか?

イマイチ判別出来る自信がありません、旧型オーナーにもかかわらず。

鉄製の外板パネルは同じで、バンパー等の樹脂部分が違うのだそうです。

デザインのベースとなるパネルが同じなんて、珍しいですね。

もっとも、変える必要がなければ変えなくてもいい、そういう考え方はアリだと思います。

変化の為に変化をさせて、かえって酷くなるケースも、ない訳ではありませんので。

と言うか、ホンダは特にその傾向が顕著かと。

後期型より前期型の方がカッコいい、そういうのホンダには結構あります。

新鮮味はありませんが、良いものであれば無理に変えない。

それでも良いでしょう。






こういう見た目が同じでも、中身が違うモデルチェンジ。

以前にも他のホンダ車でありました。





ホンダ バモスです。

正式名称「ホンダ バモスホンダ」ではない、2代目の方。

1999年、アクティのおしゃれ仕様、ストリート(でも4ナンバー)の後継として誕生しました。

当初のラインナップは、アクティバンと同じ、横置きエンジンのNAのみ。

駆動方式は2WDと4WDがありました。

ミッションは、2WDに3ATもありましたが、4WDは5MTのみ。

この構成は、ストリートからの継承です。

この時、軽自動車規格が変更され、現行規格になっています。

衝突要件が、普通車と同じになりました。

その為、ボディの強度対策を行った結果、車重は増加。

でも排気量は660ccと据え置かれたので、走りの余裕は減少する事に。

元々重たいワンボックスのバモスだと、その傾向が顕著です。

それに、4WDにAT未設定というのも、ちょっと時代遅れなのかな。

そこで、マイナーチェンジにて対策が打たれます。

ターボの追加、それと4WD用にAT設定です。

普通ならば既存の横置きNAエンジンをベースに、開発が行われます。

ですが同時期、ホンダにはこのクルマがラインナップされていたんです。






ホンダ Z です。

水中メガネのスペシャリティクーペとは縁もゆかりもない、当時流行りのSUVになった2代目です。

このモデルには、ターボも4WD AT(というか、MT未設定)もありました。

既存エンジンベースで新開発するなら、これを流用した方が良いのでは?

新開発すれば、それに伴う開発費用は車両価格に上乗せになりますし。

Zのエンジンを使えば、量産効果でエンジン系の単価が下がり、車両価格への反映を小さく出来るかも?

結局バモスは、ターボ&4WD ATは、Zからの流用するを選択するのでした。

まぁ同じホンダの軽だから、きっと兄弟車みたいなもので、流用も簡単なのでは?

それが実は、そうではないのです。

バモスは、往年のTNトラックから繋がる、アクティ系の横置きエンジン。

対してZは、こうでした。






縦置きミッドシップレイアウト

ホンダは「UM-4 Underfloor Midship 4wd」なる、新パッケージを新軽規格から採用していたんです。

おそらく4WDありきの設計だったのでしょうね。

プロペラシャフトを出しやすくする為か、エンジンが縦に配置されています。

エンジンはアクティからの継承で、床下に配置。

フロントにエンジンがなくなった事で、キャビンも前方に広げられています。

2代目Zは、そのあたりを上手く生かしたパッケージングになっています。

それにしても、横置きエンジンのバモスに、縦置きエンジンの4WDを搭載するなんて。

普通、こんな事はやりません。

しかも2WDは、横置きエンジンのままで継続生産。

つまりバモスは、縦、横のエンジン搭載位置違いを、混合生産していたんです。

生産現場だって、いくら最近は混合ラインが一般的になったとは言え、エンジン搭載方向違いは、かなり大変だと思います。

設備も大幅変更が必要でしょう。

ですがバモスは、この縦横エンジンの2部構成を、N-VANに変わるまで19年間も続けていました。

外観は同じバモスなのに、駆動方式が変わるとエンジン搭載方法が変わる。

実は非常に珍しい(おかしい?)クルマだったのです。






外観は基本同じですが、1つ識別ポイントがあります。

それは、エンジンオイルの給油口。

バモス NA&2WDは、TN系からの伝統で、左後輪の後ろにリッドがあります。

ですが、ターボ&4WDには、これがありません。

オイルの給油は、荷台のメンテナンスリッドを開けて、そこから給油するんです。

ちょっとしたバモスのトリビアネタです。






ところで、このUM-4。

ホンダがビートに続く軽ミッドシップスポーツを作っていると聞いた時、これがベースかと思っていました。

縦置きミッドになれば、重量配分がより50:50に近づき、リアルスポーツ化します。

しかもこれはターボ付き。

専用MTさえ作れば、S660より早く安く作れたんじゃないかなぁ。

2代目Zでしか使わなかった、このUM-4コンセプト。

やり様によっては、もっと大化けするレイアウトだったんじゃないか?

フロアでモノフォルムの大容量車とか作れば、いいクルマになったかも。

三菱 iとか、エスティマみたいなクルマにして。

なんかもったいなかったな、そんな思いがあります。
Posted at 2021/07/02 10:20:57 | コメント(10) | トラックバック(0) | ホンダ | 日記

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「@中島乗り さん UDの意味、時代と共に変わりますね。私が学生の頃、先生からは「ユニフロー ディーゼル」の略だと教わりました。」
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クルマ、バイク、自転車と、自分でコントロール出来る乗り物が好きです。 それも日本製が好きです。 (自分で買えそうもないものには、興味が持てなくて) ...

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