春はもうすぐくる。と思うか、バネがもうすぐ来ると思うか。
そんな妙なタイトルと当ててみるまっぴーです。
先に断っておきます。
書くのに一時間半近くかかりました。
すなわち、すごく長いです。
読んでも意味がないかも知れませんし、そもそも、間違っているかもしれません(笑)
あと、携帯orスマホで開いた方、おすすめしません。
PCのある環境で読んだほうがいいと思います。
さらに、画像が一つも出てきません。
出てくるのは、数式と文字だけです。
それでも、足回りのことの何かヒントがあるかもしれないとか、間違いを探して指摘してやろうヒヒヒ。って方は、どうぞお読みください。
手に入れた車高調を、いじり倒してたんですが、ひとりでやることに限界を感じ始めた頃、イニBさんから、ツインスプリングの事を吹き込まれて、イニB号に実際に乗せてもらって、凄さを実感し、さらに、それがどういうものか。ということを調べてると、うえしま院長☆の所へたどり着いたワケです。
あー、もういい、あとはわかる。と、言われてしまいそうな流れですね。ハハハ(笑)
いつも、どうしたらいいんだ。って求め続けていると、何かの光明を見つけたりします。
さて…。
イニBさんに教えてもらった、ひとつの車高調に、2つのバネをつける事で、どういう動きになるのか。ということを、自分なりに調べてまとめてみようと思います。
間違っていたら、気にせず指摘をお願いします。
その指摘が、さらに先の知識につながっていくと思うのです。
まず、基本的なバネが一個の車高調におけるバネの動きを考えてみます。
そのために、サンプルの教材を用意します。
うちのヴィヴィオです。
データは下記の通り。
スバルヴィヴィオビストロSS
総重量730kg
前軸重470kg タイヤ1本に掛かる重さ:235kg
後軸重260kg タイヤ1本に掛かる重さ:130kg
フロント:マクファーソン・ストラット式(L型ロアアームストラット式)
リア:デュアルリンク・ストラット式
レバー比 1:1
(正式には、ホイールのオフセットやスペーサーなどでも、レバー比が変わるが、今は考慮しない)
フロントのバネ:8kgf/mm、自由長200mm、ID63
リアのバネ:5kgf/mm、自由長200mm、ID63
この情報で分かることは…。
FFのヴィヴィオは、フロントヘビーな乗り物だという事。
前後比で言えば、1.807…:1です。
そこから・・・。
今の、うちのヴィヴィオに入れているバネレートでどれだけバネが縮むか計算してみます。
バネの沈み込み量の計算
フロント 235kg÷8kgf/mm=29.375mm
リア 130kg÷5kgf/mm=26mm
要するに、ショックを組んで、地面にポン。と置いた1G状態で、これしか沈んでないことになります。
今度は、SSの純正バネのバネレートで沈み込み量を計算してみると…。
フロント 235kg÷2kgf/mm=117.5mm
リア 130kg÷2kgf/mm=65mm
伸び側だけ考えれば、フロントに至っては、10cm上げでも、まだタイヤは路面から離れないバネと言う理屈になる。
…理屈。と書いたのは、ショックアブソーバーの伸び側にどれだけストロークがあるかわからないからだ。
あと、ECVTSSは、フロントもリアもRX-Rと同等のバネかと思っていたが、RX-Rより柔らかいバネが使われているようだ。
※RX-R フロント2.4kgf/mm リア2.2kgf/mm
純正が柔らかく、そして、いろんな路面に追従して行くのは、この伸び側の余裕があるからだと思う。
誰が乗っても、どんな路面を走っても対応できなければならない。それが純正の足回り。
ここからは、ツインスプリングの説明を始めます。
まず、ツインスプリングを採用するメリットについて。
バネレートの違う2つのバネを使う事で、乗り味をうまく変化させる事が出来る。
ストローク初期段階の動きから、片方のバネが限界になったあとのレートでの動き。などなど…。
その辺をイニBさんは、絶妙にまとめていたと思う。
バネを2つ使った時の合成レートの計算
バネを2つ使っていても、1つとみなしたバネレートを計算することが出来る(下記の公式)
バネAのレート=A
バネBのレート=B
合成レート=Cとして
C=(A×B)÷(A+B)
この公式がなぜこうなるか?の証明をしてもいいが・・・。
文字式の計算をきちんと出来るなら、、、
荷重Xを文字式に加え、X÷C=X÷A+X÷Bをやってみてください。
あ、仮に数字を入れて計算しても、同じ数字が出ますので。。。
この公式を使い、実際に様々な組み合わせを考えることが出来ました。
私のヴィヴィオに付いている車高調は、ネジ式、倒立タイプ(ストラット式の車高調によくあるタイプ)なので、目一杯伸ばして、どれだけの長さのバネがつかえるか?の寸法がまず必要。(バネを受ける上下の皿の間の長さ)
次に、ショックが持っている基本的なストローク量=有効ストローク量
=目一杯伸ばした時の値-MAXに縮んだ値。
ではなくて、目一杯伸ばした時の値-タイヤがインナーフェンダーに当たるギリギリの所までの値。
MAX縮む前に、タイヤがフェンダーに当たるのです…。なので、その位置を計測し、計算します。
まだ、実際に計測できていないので…。
PSコンパクトをバラした人の最大ストローク寸法70mmと、うちのショックの最大自由長250mmを仮の数字として、計算してみます。
使用するバネは、スイフト、ハイパコ、MAQSを使用するとする。(事前にバネの情報を明確に開示しているので、計算しやすい為)
今回は、ID63/62をリリースしている
MAQSのバネを元に計算。
それでも、使える長さからしても125mmを2つ使うしか選択肢がない(笑)
ショック買うなら、ID60、若しくはID65の物がいいな…。直巻バネを切ることは、基本的にできないし(バネの垂直度が狂うため)
あと・・・、リアのセッティングも考えないとならないが、まず、駆動輪のフロントの計算をしてみます。
セッティング1
コンセプト:街乗りの楽さと高速走行時の安定感。
メインスプリング:14kgf/mm サブスプリング:10kgf/mm 合成レート:5.833…kgf/mm
1G時の沈み込み量:40.285…mm
残りストローク量:29.715…mm
残りストローク量を使い切るまでに掛かる最大G:1.737…G
バネの性能における最大ストローク量:123.3mm…OK
セッティング2
コンセプト:サーキット走行用
メインスプリング:18kgf/mm サブスプリング:12kgf/mm 合成レート:7.2kgf/mm
1G時の沈み込み量:32.638…mm
残りストローク量:37.361…mm
残りストロークを使い切るまでに掛かる最大G:2.144…G
バネの性能における最大ストローク量:111.1mm…OK
この辺から、同時計算になっていくのですが、要は1Gの時に沈み込む量で、車高を決めることになるので、プリロードゼロの足を作るなら、バネの自由長が短くなるか、1Gでたくさん沈みこませるためにバネレートが低くなっていきます。
この辺が、すごく微妙なライン!
プリロードゼロにこだわる理由は、極シンプルな事。
それは、プリロードかけた分だけ、バネの初期の動きが渋くなるから。
ざっくりその理由を説明すると…。
仮に8kgf/mmのバネに10mmのプリロードをかけたとします。
そうすると、そのバネは、既に10mm縮んだ分の荷重がかかっているのと同じことになります。
すなわち、既に80kg分の重りを載せてるのと同じことになり、本来その80kg分動くはずだったものが動かなくなります。
まぁ、1Gで235kg乗っかるヴィヴィオなので、10mmプリロードかけた所で、どうってことないように思いますが…。
今度は、バネを縮ませることを考えてください。
この80kgは、反発力して働きます。
通常の1G=235kgで、29.375mm
プリロード10mmの1G=235-80=155kg 19.375mmしか下がらない。
これは、どういうことか?と言えば…。
このせいでリバンプストロークを犠牲にしてることになる。
…まぁ、あれです。ネジ式でプリロード掛けると、基本的には、ショックの伸び限界まで車高があがるので、あんまり関係ないのですがね…。
むしろ、ネジ式だと、バネが遊ばないように低レートのヘルパーとかスペーサーとか入れたりするぐらいなので。
閑話休題。
これが、全長調整式の車高調だと、ナックルと繋がるブラケット部分の位置を変更することで車高を変更するので、車高を動かしても、バネの動きは変わらない。
ネジ式は、下げれば下げるほど、基本的にストロークがなくなってしまう。
これは、伸び方向を目一杯使おうとして、柔らかいバネを組んでも、同じ。
ストローク量が決まっているが故に、1Gで縮んだ汾、全体のストローク量を使ってしまい、減速時などで、さらにフロントに荷重がかかったとき、底付きを起こす可能性が高まる。
だからといって、バネレートを高めると、車高が下がらない、1Gで縮む量が減り、伸び側(リバンプストローク)がなくなってしまう。
さらに、プリロードゼロにこだわりたいので、そうなれば、尚更!
という事を、ずーっとぐるぐると考えまくってたら…。
とりあえず、全長調整式の車高調を買って、その考えた理論を元に組んだほうがいいんじゃないか?と言う結論に至ってくる。
まさに、前のブログにイニBさんに言われた通り、
まず買ったほうが早い。となるわけです(笑)
しかし、どうしてもこだわりたいところが出てくる。
それは、そのショックが持つストローク量と、ショック全体の長さ。
そもそも、よく動く足を作りたいと考えているのに、ストローク量のないショックを買ってしまっては、なんの意味もないですし、ケースが短すぎて、伸びが取れないとか、本末転倒もいいところ。
かと言って、ちらほら足回りを出してるメーカーのHPを見てみても、案外出てないものなんですよね。
不思議です。問い合わせたら、教えてくれるのかな…?
あれこれ投げてみようかな…?
あとは、バネの選択を増やしたいので、使用できるバネの内寸(ID~って書いてある数字)もはっきりしてるとありがたい。
バネ選べないと、車高調買った意味もなくなってしまう!
まずは、買う車庫調の寸法を知ることから始まるな!(笑)
休みになると雨で作業できないとか、仕事が忙しくて、作業時間が取れないとかで、今の車高調の寸法が取れてなくて、どういう物理現象が起こっているのか?を知れてないので、今の性能も調べてみようろ思います。
久々の長文、ここまで読んでくださった方には、感謝します。
ありがとうございました。