Smartの社外エキマニを転用してみる(構想編)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
あれこれ妄想していましたが、難易度の高い全新作しなくても、既存品流用でとりあえず作ってみようということにしました。
気まぐれです。
流用と言っても、10万円もする有名どころの製品には手が出せません。
せいぜい3万円止まり。
アイと同シリーズエンジンを搭載する、451系スマートのエキマニに目をつけました。
ポン付けはできませんが、少なくともシリンダヘッド側は、style_plusさんが、Smart Brabus純正エキマニとTD025タービンを組み合わせて搭載なさった実績があります。
https://minkara.carview.co.jp/userid/314941/car/838356/13018545/parts.aspx
https://minkara.carview.co.jp/userid/314941/car/838356/8267074/note.aspx
こいつとアイ用の純正エキマニをニコイチするなら、安上がりぢゃない?という単純な考えです。
まぁ、加工すればそれなりに出費は膨らむわけですが、自分でやった感は味わえますからね。
とは言え、現実味があることは押さえておきたいので、情報収集から
3B20
製造期間 2005年12月 - 2013年4月
構成 直列3気筒 DOHC 12バルブ MIVEC
排気量 659cc
ボア(mm)×ストローク(mm)65.4×65.4
圧縮比
8.8(ターボ)
10.8(自然吸気)
出力・トルク
47kW(64ps)/6,000rpm・94N・m(9.6kg・m)/3,000rpm(ターボ)
38kW(52ps)/7,000rpm・57N・m(5.8kg・m)/4,000rpm(自然吸気)
主な搭載車種
i専用
3B21
製造期間 2007年 - 2013年
構成 直列3気筒 DOHC 12バルブ MIVEC
排気量 999cc
ボア(mm)×ストローク(mm)72.0×81.8
圧縮比
10.0(ターボ)
11.4(自然吸気)
出力・トルク
75kW(102ps)/6,000rpm 147N・m(15.0kg・m)/2,500~3,600rpm(ターボ)
52kW(71ps)/5,800rpm・92N・m(9.4kgf・m)/4,500rpm(自然吸気)
主な搭載車種
スマート・フォーツークーペ
スマート・フォーツー(2代目)
2007~2014年に生産されたSmartの451系には、アイと兄弟になる三菱製エンジン3B21が搭載されています。
ボア・ストロークを見る限り、共通点がなさそうですが、エキマニについては写真では区別がつきません。
明確に違うのは、アイに対して
・タービン側の首が短い。
・タービン側のフランジは互換性がない。
これぐらいです。
その他 ヘッドのポート径など、分からない重要な数値もありますが、まずは装着できることはクリアできたので進めます。
2
451用の社外エキマニを漁ってみます。
送料入れると5万ですか。
高品質とはなんぞや。。
3
大陸に目を向けます。
大陸の人たちは、他の商品のコピペとか、イイカゲンな写真を掲載することも多いですが、それでも貴重な情報です。
エキマニに関して言えば、製造しているのは3~4社。
あと、彼らの良いところ?は、よく見せようとする演出は多々あるものの、製品そのものに手を加えることはないので、ある程度の品質が見て取れます。
[パイプ取り回し]
細かい製作方法を無視すれば、この3種があります。(さっき見た製品もここに)
シリンダヘッドの排気ポートから、タービンまでの距離が短いため、取り回しは厳しいですね。
写真下はみな違うように見えます。
おそらく手持ち材料の在庫とか廃材とか利用して作ってるのでしょう。
これらを「同じ」と呼んじゃう、アバウトさが必要です。
(1)パット見は左右対象で、製造含めたバランスは良さそうに見える。
No.2シリンダを中心に、No.1がやや近く、No.3が遠い。
ただし、No.1、3を避けて下に張り出したNo.2が一番長くなっている。 長さ:2>3>1
(2)(1)に対し、タービン下から見て反時計回りに若干ヒネリが入っている。
単なる印象。 長さ:3>1>2かな?
(3)(2)に対し、タービン下から見て反時計回りに更にヒネっている。
これだけヒネるのは等長化を目指していると信じたい。 長さ:3>1≒2
長さにこだわって選ぶなら、(2)(3)か。
4
[タービン側フランジ結合部]
基本的には、3本を集約する三ツ又パーツがあり、加えて
・ストレートパイプ部があるタイプ。
・三ツ又パーツが丸パイプと同径のもの。
・三ツ又パーツが太く、丸パイプが中に入るもの。
が存在。
5
タービン側から覗いた写真
左は三ツ又パーツが丸パイプより太い場合。
内側に丸パイプが顔を出す。
右は三ツ又を絞った形状。
6
[加工の違い]
フランジの断面には2種見られる。
上は機械加工、たぶんエンドミル。
下はレーザー切断。
「NC加工で高精度」を謳う商品もあるが、そもそもそんな精度は要らない。
レーザーでも、0.1ていどの精度は出るので、おそらく設備を持っていないだけのこと。
溶接は手作業でしょうから、担当者の技量で質が変わるもの。
共付けは溶接部が凹んで薄くなるので避けたいところ。
強度を考えれば、棒足しで盛り上がってた方がいい。
7
[精度]
精度については写真では知りようもないですが、この2つには大きな違いがあります。
右は穴あけ加工する際の、基準となる面が有ります。
基準無しでうまく加工できることもあるでしょうが、こんなふうになる可能性はたかいでしょう。
8
[その他]
通販やオークションサイトでよく見る、「商品安いけど、送料ガッツリ頂きま~す」のパターンがけっこう多い。
中には送料25,000円とか、むちゃくちゃな業者もいる。
5,000~10,000円が妥当なところかな。
9
奇しくも同時期にSmartの純正エキマニとTD025の搭載を進めていたstyle_plusさんが、写真と採寸結果を提供くださいました。
正確な検討はムリですが、どのあたりが工作のネックになるか、大雑把な目安を持つことができるので助かります。
傾けてみたり、スペーサ咬ませてみたり、加工が楽になる方法はないものかと探ります。
10
エキマニについては、ここ数回 整備手帳に書いていますが、材質について知っておく必要があります。
重複しますが、この手の製品で謳われる「ステンレス製」は、大半がSUS304のことを言っています。
SUS304は、400~500℃までは使用できても、それ以上の温度では腐食が進み強度が落ち、特に溶接部がネックになります。
最終的に割れるわけですが、それが5千キロ走ってからか、10万キロ走ってのことかは、分かりません。
触媒活性化に必要な700℃の環境下で使うので、そもそも不適切なのです。
今回入手した製品始め、多くがSUS304で、それも溶接を多用していることは頭の片隅に置いておかなくてはいけません。
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あれこれ悩んだ末、各気筒長さをあるていど揃えようとしているだろう、いちばんヒネリの入ったタイプから、02を選びました。
写真判断となりますが、
・等長を意識した取り回しになっている。
・タービン側フランジに加工基準が設けられ、精度に配慮が見られる。
・溶接は溶接棒を足している。
・どうせ切った貼ったするので、送料含めて2.5万前後の安いやつ。
12
それと大事な、純正エキマニ。
これで冶具を作り、最終的にタービン側の「首」だけいただきます。
冶具を作る前に、もうちょっと詳細な計測もしておきたいので、注文した451のエキマニが届いたら、作業に取り掛かります。
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