車瘋老頭のブログ一覧

こうして車体のカスタムを託す匠には見当が付いた。

次はどのようなカスタムを施すか？ NC1 の現状のどんなところが不満なのか？

それを正確に説明できないと満足のいくカスタムとはならない。

１．先ずは NC（1～3） 乗りの多くが指摘する「タイヤ～フェンダーの隙間の大きいこと」

ND ではこの点が大きく改善されたが NC は隙間の大きさに加えてフェンダー前後裾が

タイヤのＲに沿って内側に収束せずむしろ末広がり気味になっており

車高を下げると間延びした感じがより強くなってしまう！



２．後輪フェンダーの凸曲面立ち上がり部の円弧Ｒが左右張り出し量に比べると

大きすぎる印象があって「盛り上がり感に乏しい（貧乳気味…）」

前輪フェンダーと比較しても，真横から見たフェンダー凸曲面部の幅が

前輪では約 90mm であるのに対して後輪のそれは約 130mm と大きく

張り出し形状の違いが前後で際立っている

…

なるべくボディパネルにメスを入れずにこれらの不満を解消するには

前後フェンダー凸曲面立ち上がり外縁のＲより一回り小さなＲの外縁部を持つ

三日月形クラッディング（クラッデッド）パネルを前後ブリスターフェンダーに貼り付ける

（凸曲面外縁Ｒを一回り小さなクラッディング（クラッデッド）パネル外縁Ｒで誤魔化す）

というアイデアを匠にぶつけてみた。



そして匠が全くのフリーハンドで車体にテープで描いたアウトラインがこちら（↑）

もう出来てるやん！



もちろん車体は平面ではなく立体なので前後左右上下どの方向から見ても違和感なく

納めるために実車にクレイを貼り付けて修正を加えながらマザー型を製作し

それを基に型取りして各輪のクラッディング（クラッデッド）パネルを製作，

塗装して両面テープと外縁部コーキングで車体に取り付けてあります。

また細かいことですが NC の登場した２０００年代はじめはマツダがフォード傘下で

厳しい財務環境にあり，NC では前バンパーと左右前フェンダーとがコストカットのため

スポーツカーにはあるまじき「上下垂直ライン」で無慈悲に接合されているのですが

今回のクラッディング（クラッデッド）パネル施行によりその左右両端部だけでもパネルによって

この無慈悲な垂直ラインがマスクされて心から安堵しました！（笑）



前後クラッディング（クラッデッド）パネルは上記「２」の解決策として

三日月最大幅を，前輪：約 75mm ／ 後輪：約 85mm と幅を近付け統一感を醸成！

また元々のフェンダー端部にあったプレスライン（幅1cm内外の円弧帯）が

クラッディング（クラッデッド）パネルでは消えたため「基本的に凸曲面と直線で構成された」

レトロ感香る NC1 のデザインコンセプトを敷衍（ふえん）することになりました。

個人的に NC1 はタイヤを車体幅一杯まで張り出させる「ツライチ」よりも

「少し引っ込ませた方が似合う」と思っているのですが，

これはレトロ感香るクラシックカーの奥ゆかしい佇まいだったんですね。



やはり NC1 のデザインは唯一無二の優れモノとの感を強くしました。

クラッディング（クラッデッド）パネルは SUV の専売特許といったご時世ですが，

SUV に限らず車の印象を「適度に変える」効果が期待できますね！