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『ソース焼きそばの謎（塩崎省吾著・ハヤカワ新書）』

という「ソース焼きそばが，いつ頃，何処で生まれ，どのように広まっていったか」

を膨大な資料から炙り出すなかなか興味深い本を最近読み終えました。

結論は同書を読んでいただくとして，

重ね焼きタイプの広島風お好み焼きでは使用する麺を

中華焼きそば麺　または　うどん麺

の２種類から選べるようになっているお店が主流のようですが，

私はこれまでいつも特に理由なく「中華焼きそば麺」ばかり食べてきました。

先日訪れた広島でも第１日目の夕食では自動記述法のように

「電光石火，焼きそば麺で」とうっかり注文してしまいます。

２種類の麺の違いは

麺の太さに起因する歯応えの違いがまず挙げられます。

仮にうどん麺が焼きそば麺の３倍の直径があり１食あたりの重量が同じなら

3aｘ3a x π x L = a x a x π x L' となるので

長さは 9L = L'

つまり焼きそば麺の長さ（L'）はうどん麺（L）の９倍の長さがあることになります。

また表面積の比較では

うどん：焼きそば = 6aπ x L : 2aπ x L'（=9L）= 1 : 3

つまり，焼きそば麺はうどん麺（焼きそば麺の３倍太いとする）の３倍表面積

があるので揚げ焼き調理によって焼きそば麺の方が３倍歯応えがある

…という計算になります。

かん水の有無も微妙に関係してきそうですが太さの違いが食感（歯応え）の違い

そして表面積が大きい焼きそば麺の方が余計に油を吸うためリッチな味わいになる

と云えそうです。



２日目の昼食では「うどん麺，うどん麺」とぶつぶつ唱えながら

今度は無事に「人にやさしく，うどん麺で」と注文！

前日注文したものにも，２日目に注文したものにも

刻み大葉が最初からトッピングされていて大変爽やかな味わいを醸し出していました。

お好み焼きもなかなか奥が深い食べ物ですね！いや本当に。