バンプストッパー逆張りロング化検討②’(やり直し)〜 餅つき大会終焉
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
ショックアブのシリンダー上にハネナイトと耐震エラストマーを仕込んで以降、シャープ&ソフトな乗り心地になり、年甲斐もなくときめいていました。
ところがそのうち左ターンの時だけ右側後方のロールが深くなり、これはズレたに違いないと思い面ファスナーのカバーを開けたところ、エラストマーとブチルテープがダマになって変形してます。ハネナイトは歪みもなく無事。
バンプストッパー先端が柔軟なエラストマーやブチルテープに対して、面でなく複数の点からの荷重で叩き、まるで先端でお餅をついたかのように丸くなってます。
こんな軟らか素材に対しては、スペーサーなどそれなりの硬質材料でまずは荷重を受け止めねばならなかった様です。
以前フロントサスタワーのスタッドボルトのナット下に硬質エラストマーを入れて制振しましたが、右側だけターボチャージャーか排気系の熱で軟化・変形して緩み、結局M2052に変えた事を思い出しました。
また似たような事をしでかしました。
2
その丸まったエラストマーを外して拡げると、流石に震度7の耐震性能、黒いブチルテープまみれになりながら餅つき大会でも破断されず元の形状を取り戻しています。
小生の当たらせ方が悪かったのですが、これはこれで凄い耐久性、逞しいのでますます頼りにしたくなります。
3
さてさてリカバーしないといけません。
取り敢えずリヤの最下層の5mmハネナイト35(硬度32)の上に、ものは試しと重荷重にも耐えそうな10mm厚のハネナイト60(硬度55)を追加してみましたが、硬いし粘弾性が低いので余計にゴツゴツ感が出ました。
加えて時折ゴトゴト音が聞こえ始めました。恐らくリヤスプリングです。
軟らかい改善品のバンプラバーも入ってるのに⋯
初期型なのでバネレートが高く(逆にショックの減衰はやや低い?)、またバンプストッパーがほぼゼロタッチしている証拠でしょうか。 10mm程度のバッファを追加したらスプリング長に対してショック長が相対的にやや長い状態になり、かつ硬めのバネレートも相まって、伸縮時にスプリングの底付き現象を発生させたのではないかと思われます。
絶妙な厚みまたは弾性が求められるようです。
加えてブチルテープの方は圧力での変形や断裂が目立ちます。エラストマーは整えると形状も戻りますが、ブチルは戻らずに崩れるので、荷重抜重を繰り返す部分には不適でした。今回を期に廃止します。
4
さて今度はどうするか⋯
取り敢えずリヤだけです。
いくつか素材を試しましたがやはりエラストマーの粘弾性は大事なポイントかなぁと。
よって追加した10mm厚のハネナイトを取り止め(ボトムの5mm厚のハネナイトは残し)、エラストマーに戻しますが、餅つき予防のためバンプラバー直下にやや硬質のゴムワッシャーを入れる事にしました。
5
ゴムワッシャーと言っても裏シェブロンで使った3mm厚のゴムプレートからの切り出しです。ゴムの上に円状レザーパンチを置き、更にその上に木材を渡し、上から両手で体重をかけてくり抜き。
またショックのピストン軸周囲に入れてもバンプストッパーからの荷重により切れ目が左右に拡がらないようにします。
切れ目近くの表面をハンディルーター+円筒ヤスリで削って粗くしてから、自転車パンク修理用のパッチゴム(接着材不要)を組み込み時に貼ります。
6
更にその下に来るエラストマーとの接着にはブチル両面テープを止め、100均のカミワザテープ(超強力アクリルフォーム両面テープ)を用いました。ブチルよりベトベトせず、かつ薄い様です。
これで割と硬質なゴムとエラストマーが密着性を保ちつつ、平面状を維持したまま歪みにくいのではと推測。
エラストマーの切れ目にも、組み込み時に自転車パンク修理用のパッチゴムを貼って、分離を予防。
更にその下は以前入れたままの5mm厚のハネナイトを据え置き。
7
下から新材料を一つずつ軸に入れて、切れ目をパッチゴムで接合してから、上の層に同じ作業。最上部はパッチゴム2段貼り。
餅つきの杵と臼の間に、ゴム板が入りました。
8
面ファスナーでバンプストッパーのカバーをまた繋げ、タイヤを付けて下げ、カミワザテープの用例通り約24時間荷重をかけた状態で放置。接着効果を高めます。
9
この様な変更してから気候が暑くなり始め、1週間以上が経過しましたが、ゴトゴト音はなくなり、直進でもコーナーでも加減速でもシャープかつソフトな心地が維持されてます。
ハンドリングも弱アンダーというよりニュートラル化に向かい、切り足しが減りました。
またスプリングに対して縮み側に悪影響を与えたら、コーナーでのリヤグリップを低下させるかもという懸念もありましたが、しっかり粘ってくれます。
悪化路面を走っても頭の位置を上下させずにヒタ足でジョギングしてる感覚。
3mmのゴム板追加では乗り味は硬くならず、以前③でアップした状態の走りから変わらないと感じます。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2853619/car/3468379/8210750/note.aspx
敢えて言えばGLBの様な重くてもサラッと、遠くでコツっとしてるみたいな足の感触ではなく、エラストマーを介しているせいか多少ペタっとしたゴム感が。
個人的好みではフロントスプリングの伸び側だけにほんの僅かな減衰を効かせると丁度良い塩梅かも知れませんが、これは折角いい具合になったと思える前輪のコーナー内輪グリップを逆に低下させる懸念もありそうですので、これで様子見です。
このままでも雑味や濁りがやはり無いのでつい運転に没入し、年甲斐なく速く走っても、年なりに遅く走ってもときめきます。フロー理論の様な恍惚感にまた近付いた?
裏シェブロンでもサススプリングの制振でもスピーカーグリルでもそうでしたが、素人の些細な手当てでこんなに変わるものなんですね。
あれこれと成功も失敗も経験しましたが、多少の小技で良くなる余地と箇所があちこち残ってると思われます。
これでまたズレたら次回はTaksla Softあたりを入れてみようかな。
10
上記は全て素人の自己責任での事例ですので、ご了解頂けると嬉しいです。
自車ではリヤバンプストッパーが品番末尾A1の改良型に変わっており、従来より5mm短く、かつ軟らかく、加えて次第に軟化してリヤのロールが大きくなって、コーナリングのシャープさが緩慢になっていたのではないかと勝手に推測しています。
今回はバンプストッパー =(底付き予防としてでなく)2次減衰機能としての実質的な有効化、または自分にとっての最適化を試す機会になりました。
やっぱロードスターが隠れてそう。
蘇りました。
レスポンスが良くトルクコントロールしやすいガソリン仕様のFRモデルにも、この足の状態で乗ってみたいものです。
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