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HL-Rの愛車 [マツダ RX-7]

整備手帳

作業日:2020年10月13日

悩ましいアペックスシール選定

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目的 チューニング・カスタム
作業 ショップ作業
難易度

上級

作業時間 12時間以上
1

一説によるとマツダ純正アペックス
シール3ピースが廃盤になったのは。
製造用の機械の修理費用にかなりの
コストがかかるので、3ピース製造
継続を断念したとか。
オフィシャルの情報ではないので、
真偽不明ですが。
まあコストダウンが理由なのは
おそらく間違いなさそうです。

純正3ピースが存在していたころは、
なんだかんだで純正3ピースを丁寧に
組み付けて、うまくセッティング
すれば800馬力弱仕様が作れて
いました。

僕も実際にそのクルマのオーナーさんと
チューナーさんにコンタクトをとって、
現車の助手席体験をさせていただき
ましたが、もう異次元のマシンでした。
(当時はまだG様とは知り合ってなかっ
たので、別のチューナーさんです)

ドラッグ仕様のマシンではありました
が、デモカーだけでなく一般の
お客さんにも提供していた同仕様
エンジンもありまして。
どちらも年オーダーで運用されて
いました。

この経験から、純正3ピースアペックス
シールはちゃんと使いこなせば、
簡単には壊れないと信じるように
なりました。

僕も。。。
ブーストアップ。
ポート加工&ビッグシングル仕様。
などでサーキットを走りまくり
ましたが、走行直後にアペックス
シールの反りがでて一時的に
エンジンが再始動しにくくなる
ことはあっても、その後ノーマル
プラグで反り解消のラッピング
(慣らし)走行をすれば比較的
容易に回復し、最後までエンジン
が不動になることはありません
でした。
それどころか車両を引き継いだ
次のオーナーさんも走りまくって
いました。

圧縮計測結果がどうだからNGという
基準でなくて、再始動できて
そこそこパワフルに走れたらOK、
ラッピングで復活するならOK、
という基準ならば、かなりの
高出力であっても年オーダーで
運用できると思います。
(ただしエンジンチューナ、
セッティングチューナーがまとも
ならば(苦笑))

とにかく3ピースは。
反るけど、ラッピングで直りやすい。
圧縮落ちても実際の稼働時のシール
性はかなり良い。
(各パーツがクサビみたいに働き、
シール溝に面で接触するから、
残念ながら1ピース、2ピースは
線で接触するイメージらしいです)

でも、その後、FD3Sの5型登場の
ころから純正エンジン、修理用の
新品エンジン、リビルドエンジン、
修理用アペックスシールが全て
2ピースアペックスシールに
置き換わっていきます。

で、まわりのショップデモカー、
ショップのお客さん、クルマ仲間など
さまざまな人が最新のFD3Sに
乗り換えていきました。

でも、ポルシェみたいに
最新のFDが最良のFDとはなり
ませんでした。
今までと同じことをやっているのに、
気のせいではなくて、明確に思って
いるよりも早くエンジントラブルが
発生する事例が多発しました。

そんなこともあり、チューニングの
ベースとしては、1から4型の
ノーマルエンジン搭載車最高!!と
なっていきました(苦笑)
もちろん、中古エンジンも1から4型
は知る人ぞ知るお徳なアイテムと
なっていきます。

僕は今でも少々圧縮が低くても、
たとえ整備書の限度値よりも圧縮
が低くても。
高出力を楽しむなら1から4型中古
ノーマルという選択はかなりアリ
と思っています。

それからしばらくの間、基本的には
純正2ピースアペックスしか
ありませんでした。
海外製の特殊な商品はありましたが、
まだまだ信頼性が未知数の商品だった
かと。

そんなこともあり、使用済みエンジン
から回収した3ピースアペックス
シールを洗浄、研磨して再利用する
チューナーさんやプライベーターさん
も出てきました。

さすがに一般のお客さん相手に販売
するエンジンには難しかったでしょ
うが、チューナーさんの自分用
エンジン、常連さん向けの競技用
エンジンなどには純正2ピースよりも
中古再利用3ピースのほうが性能面の
メリットはあったんだと思います。

そんな期間を経て、面白い商品が
登場します。
純正2ピースをベースに作る社外
3ピースアペックスシールです。

ひとつは純正2ピースをレーザーか
何かでカットして作るタイプ。
(カットし切断面を研磨する分だけ
寸法は少し短くなります)

もうひとつは。。。
純正2ピースアペックスシールを
2セット用意して、純正3ピースの
各部品を同一寸法で作るタイプ。
これは加工に使う装置は大量生産
する純正品とは違いますが、形状は
全く同じはずです。

これらにWPC加工のみ、あるいは
WPC加工にDLC加工を重ねた加工。

これにより品質が安定し、潤滑性も
アップするそうです。
それに加えて、これらの表面処理に
よって、素材に紛れ込む微小な穴や
クラックなどを排除できるとも
いわれています。

発売された当時は、みんな純正の
3ピースアペックスシールほどの
信頼性があるのか不安視していま
したが、それから何年もの間、
たくさんのショップの使用実績
から、信頼できると皆が思うよう
になっていきました。

前述のように、僕はもともと
3ピースアペックスシールを使って
きた経験、そして前述の800馬力
近いマシンを見せていただいた
体験から、3ピース信者でしたので、
前のクルマに乗っていた時は、
いつかは社外3ピースを使って、
G様にハイパワーREを組んで
もらいたいと思い続けてきました。
(でも、その後G様RE搭載の車両
を紹介され、G様RE発注の夢は
先のばしとなりました(苦笑))

おそらく500、600あたり前、
うまくやれば700級も達成可能と
確信できるアペックスシールです。

シール性も高く、仮に反っても
ラッピングで比較的容易に圧縮回復
可能なので、ストリートでの運用
にも最適と思える商品だと思います。

ただ、最近まで不勉強だったので、
知りませんでしたが、今はいろんな
社外アペックスシールがあるよう
ですね。

特に海外製品が流行っている様子。

僕が新たに手に入れた車両も
海外のアペックスシールが
組み込んである車両でした。

僕は基本的には前述の社外3ピース
アペックスシールが無難に良いと
信じてはいますが。

不満点も無くはないです。

まず3ピースでパーツが小さいため、
高ブーストやキツい点火時期、超
高回転、衝撃的荷重などの予期せぬ
トラブルが襲った時に、細く繊細な
部分が折れてしまわないか、少し
心配です。

次にパーツが細かく別れているために、
大きなブリッジポートなどで部品が
ポートに落ちてしまうことが懸念
されます。2ピースか1ピースで
ないと実現不可能なポートがある
ということです。

短命覚悟で純正2ピースでそんな
ポートにチャレンジしている方も
おられますが、さすがに自分の
仲間や自分自身がかき集めたお金
を短命覚悟で使うのは。。。
ちょっとできませんよね。

ならば、3ピースで実現可能な
ポート形状で我慢するか?

あるいは、特殊なインマニと
ローターハウジングをそろえて、
ペリポートかクロスポートとして、
パーツの脱落を防ぐか。。。
なのですが、高価なインマニと
ローターハウジングのセットを
準備するコストはかなり大変な
ことです。

そうなるとアペックスシールで
節約しても、コストメリットが
出てきません。
また、インマニとハウジングの
入手コストを考えると、予備の
エンジンを複数セット持つのも
難しいかと。

クロスポートならば究極的パワー
は手に入るはずですが。
運用コストもナカナカ大変と
なるわけです。

そうなるとソコソコのお値段の
アペックスシールにブリッジポート
加工の組み合わせで高出力を狙う
ほうが、経済的効率は良さそうな
気がするのです。

海外製のアペックスシールは。

鉄系で硬いモノ。

鉄系で柔らかいモノ。

セラミック。

などがあります。


セラミックは可能性は物凄く感じ
ますし、実際に組んだ人は数年間
エンジン開けてないとも言って
ましたが。

まずヤスリなどで簡単には削れない
ので、寸法合わせ、クリアランス
調整困難。

基本的には3mmタイプなので、
ローターの溝加工が必要。

慣らしもかなり時間がかかる。

昔は良くバラバラに割れていた。
しかも割れたらエンジン全損。
(今はバラバラには割れない
ようになったらしいですが)
 
1ピースなので、エンジン始動時、
街乗りでの圧縮はぜんぜん出ない。
基本的に5台とか(涙)
よってストリートには全く向かない。

何よりお値段が高価。
40万円オーバー。
しかも前述のようにローター加工が
必要。

これらのコストを考えると、
鉄系の物で頻繁にオーバーホール
するほうが良いかもしれません。
各ハウジングが生きているうちに、
頻繁に開いて、折れずに回収できた
鉄系アペックスシールを研いで
再利用みたいな運用方法ですね。
(競技ならぜんぜんアリかと)

そうなりますと。。。

サイドポートか?
小さめブリッジポートに
3ピースアペックスシール。

大きめブリッジポートに
鉄系柔らかめ2ピースアペックス
シール。

大きめブリッジポートに
鉄系硬め2ピースアペックス
シール。

こんな選択肢が考えられます。

タービンの性能が素晴らしく
良くなった現代では、おそらく
サイドポートであっても600馬力
オーバー(2軸ローラー式シャーシ
ダイナモ、ロス馬力込みの値)は
出せるようになっていますので、
どの選択肢でもかなりの高出力は
狙えるはずです。

しかし、ポートがより大きくでき、
シールが折れにくいというメリットを
重視しますと。

海外製の鉄系アペックスシールが
必要不可欠となるはずです。
(コスト重視の場合ですが)

柔らかめのモノは反りは出る
けど簡単なラッピングで復活
するとの噂です。

硬めのモノは反るとラッピングの
距離はけっこうかかるようです。
しかも良質のモノは超入手困難。
(実績のある中古エンジンから
回収するしかないとか)

でも、硬いヤツは本当に折れなくて、
いつもソコ(溝)の中にいてくれます。
そんな安心感があるし。
かなりのハイパワーエンジンでも
組んでから何年もいや10年以上かな?
開けていないエンジンがあるという
実績は魅力的です。

僕の今のクルマに使われている
アペックスシールもこの硬いタイプ
なのですが、エンジン製作後10年
ほどたっていて、前のオーナーさん
がサーキット走りまくり、なのに
未だにローコンプサイドとしては
充分な圧縮があるという実績を
考えますと確かに信頼できそうです。

柔らかめのモノは仲間内で利用者が
いなかったりしますが、ネット上の
情報をみる限りショップさんも
ユーザーさんもけっこう利用されて
いる印象です。

反るけどラッピングで簡単に復活。
この特性はサーキット走行中心の
車両にはメリットともいえます。
(ナンバー無しの車両では特に
ラッピング距離が減らせるのは
助かりますからね)

ただ、反りがすぐに解消するほど
簡単に削れて、短期間に短くなって
しまわないのか?
そのへんの実績が知りたいなぁと
感じる今日この頃です。

僕がエンジンオーバーホールや
エンジン仕様変更する際は。。。

硬いのを回収して研ぐか?

少しチャレンジして、
柔らかいのを新規購入か?

無難に社外3ピースか?

考えがブレブレになっちゃって
います(苦笑)

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