(仲間内メモ)安全制御と速さ
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(画像は某フルコンの取説より抜粋)
クルマの整備をみんなでしている時に、
クーラント(冷却水)のことで
興味深いお話を走りの先生が
教えてくれました。
僕達がお世話になっているお店は
競技メインのクルマが多いため、
クーラントも競技専用品だったり
するのですが。。。
コレって現地での整備が地味に
大変だったりします。
理由は原液で使うタイプだけど、
どこにでも売ってないから。
出先のホームセンターとかで
買って少し足すとかできない
わけです。
冷却水の温度上昇がほんの少し
遅いだけで、最終的に上がる
温度は一緒なので、ホームセンター
の安物クーラントでいいのでは?
とみんな考えたわけです。
最終的にホームセンターレベル
までクォリティーを落とすのは、
なんとなくコワいということで、
有名メーカーの水で割るタイプの
モノにしたんですが。
安物クーラントが落選したのには、
次のようなお話があったからです。
昔、走りの先生がAE86のワンメイク
レースでトップ争いをしていた際に、
あの手この手でライバルよりも
少しでも速く走る工夫をされて
いたそうです。
基本的にみんな同じクルマでの
バトルですから、工夫の積み重ねが
勝利をもたらすわけなので、みんな
必死です。
コンピューターもノーマルなので、
水温上昇時にかかる安全制御も
全車両同じモノがついていますが。
コレが作動したら負けたも同然と
なります。
そんな状況下でクーラントの差が
安全制御の介入を遅らせてくれる
とか。
安全制御の介入が遅ければ遅いほど、
ライバルの前を走れるという理屈です。
まあレギュレーション上、どんな
コンピューターを使っても良いなら、
安全制御の作動ポイントそのものを
変更すれば良いわけですが。
ワンメイクレースでほぼノーマルの
車両では、クーラントの差が重要
だったそうです。
そんな昔話で安物クーラントは
却下となりました(苦笑)
(メンテナンスの容易性を無視したら
やはり競技専用が良いのかもしれ
ませんね)
しかし、この各種安全制御。
現代でも過剰に介入するのは、
やはり困ります。
勝ち負けを強く意識するならば、
時には安全制御の介入ポイントを
遅らせたり、無効化するなど
したくなりますが。
やり過ぎると本当に壊れます。
結局のところ、速く、壊れない
クルマを実現するには。
この安全制御の閾値(動作ポイント)
をどう設定するか?
どんな設定ポイントまでクルマが
壊れないか?
安全制御をかける場合は何をするか?
このあたりの経験が豊富な店に
依頼しないと速くて壊れないと
いうのは難しいんだと感じます。
家電製品のようにフルコンのメーカー
や機種にこだわる人は多いですが。
そのあたりはある程度まともなら、
正直なんでも良くて。
結局のところどんな補正を、どんな
時にかけるか?あるいはあえて
かけないか?
このあたりの経験が何よりも重要
なんだと感じます。
そんな経験がない人が触れば、
どんな良いフルコンでもメリットは
出にくいかと。
繊細な2ローターターボは基本的には、
耐久性重視の考え方で正解だと思い
ます。
なので、壊れないセッティングという
ので良いのでしょうが。
ビビらずに過剰な安全制御をギリギリ
まで削っていけば、ピークパワーは
似たような仕様であっても、実際に
走らせたらまるで違う。
そういうセッティングをしてくれる
お店もあるというわけなんです。
ただし、こんなギリギリの設定は、
店側がお客さんをよほど信頼して
いないと、やってはくれないとは
思います。
そんなわけで、耐久性重視の作りを
するお店はみつけられても。
耐久性があってさらにとても速い。
こういうお店にはなかなか巡り会え
ないのかもしれません。
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