クロノスの喜劇

徳大寺御大がおっしゃったとされる
クロノスの悲劇。

バブル期の5チャネル政策で
クロノス（カペラ→）をベースに
兄弟を増やし、
販売チャネルに合わせて作り、
その後マツダをフォード傘下入りさせた
一連の車種展開。

マツダ...

クロノス（カペラ後継　フィルコリンズのCM曲）

MX-6 （カペラC2後継　1DIN×2）

カペラ（カペラ復活　ショーケンカペラ）

アンフィニ...

MS-6（カペラCG後継　リア一体型スポイラー）

MS-8 （ペルソナ後継　インパネシフト）

ユーノス...

500（ジウジアーロが認めた）

オートザム...

クレフ（FDのバックランプリフレクター流用）

オートラマ...

テルスター　テルスターTX-5 （クロノスから前後アレンジ）

テルスターⅡ（復活カペラアレンジ）

フォード...

プローブ（正常進化　絶版）

クロノスによって
マツダの屋台骨が傾いたのは
間違いないと思うけれど
中でもユーノス500は当時から
評価が高く、
またV6エンジンも
評価は高かった。

ただいかんせんそれぞれの車の
基本コンセプトが甘く
車種は揃えたが、
頭数だけの中途半端な
展開になってしまったのは残念である。

クロノスの主査は廣瀬さんという方。
当時のマツダの状況を考えるに
廣瀬さんはその後どうなったのだろうか？
そんな廣瀬さんのプロフィールには
プローブ担当とあった。
これは初代なので2代目プローブを誰が担当したのかは
わからない。

けど、散々叩かれたクロノスファミリーの中で
このような正常進化した2代目プローブが生まれたことは
悲劇どころか喜劇だと思う。
このプローブにはちゃんとプローブらしさがあり、
アイデンティティも
形になっている。
そしてK型V6エンジンは私のプローブでも

気持ちいいフィールは変わらず健在。
だがこのフィールであるがゆえに
MTに換装したくなっている私。

よく、いまのマツダについて車名をアルファベット＋数字にして
あの時（このクロノスのとき）の二の舞になるのではないかと
危惧された記事をよく見る。
いまの状況で言えば車種を増やすというよりは
急激にプレミアムを謳い、
背伸びをし過ぎているように見える。
一朝一夕ではプレミアムは身につくものでもないし
周りから評価されるものでもない。
クオリティは確実に上がっているのに
評価がリンクしないのは
今までのマツダのイメージとのギャップと
私たちの車はプレミアムだ！という
マツダの思惑が透けてしまっているからではないだろうか？
デミオ、アテンザのネーミング変更も
モデルチェンジまで待ったら
意味が違って訴求しやすかったかもしれない。

せっかくいい感じに復活してきたところなので
もう一度マツダでなければ出来ないクルマづくりとはなにかを
問い、マツダらしいクルマづくりを目指して欲しい。
マツダらしさとは、売れ線の大衆車でも
特別スポーティであったり、デザインであったり、
他にないアイデンティティだったり、
価格もそこそこ手頃だったり。

マツダ100周年の今年、
またプローブを購入したのは偶然か、必然か？