お久しぶりです。
相も変わらず本業が多忙でこちらの更新が滞っています。
そんななか、ようやくダイハツの待望のハイブリッド「e:smart」ロッキーを試乗しました!(画像は自動車サイトからリンク)
うーん、試乗してみて、ダイハツの今回のハイブリッド、結論としては、まだ時期尚早、でというところでしょうかね。待てるのであれば次のMCでの制御の改良まで様子見ができると良いかと思いました。
■良かったところ
・高いシャシー性能、質感高い足回り
デビュー当時からガッシリしたボディと剛性感の高い足回りが魅力でしたが、MC後はさらに洗練された印象でした。静粛性も高く、公式的な発表はない?ですが、彼方此方手が入っているように感じました。単なる気のせいでMC前とは変わらず?・・・と思ってたら、
静粛材が追加されたようですね。 足回りは硬いというよりツッパリ気味ですね。最近のこのクラスでももう少し味付けはしなやかかな、と思いますが、試乗車は走行距離が100km程度でしたので「卸したて」。もう少し距離数が増えると挙動も変わってくるかもしれません。いずれにしても個人的には嫌いではない感触でした。このクラス・価格帯としては上質と思います。
・見切りのよい視界
これもデビュー時からのこのクルマの利点ですね。前方はボンネットが見えてボディ感覚がつかみやすいですし、決してグラスエリアが広いデザインではないのに、後方や巻き込み確認時もストレスが少ないのが印象的でした。運転に不慣れな人も乗る機会が少なくない車種と思いますので、こういったところは目立たないながら大事なポイントと思います。
・使えるブレーキホールド機能
今回から搭載された電動パーキングブレーキ。ハイブリッド車は、停止から最初の始動はモータ駆動となるので、ホールド解除後はエンジン音もなくスルスルととにかくスムーズに走行に移行します。もちろん停車中はブレーキから足を離しても停止を維持してくれます。非常に快適でした。モータ駆動車にこそ相性ピッタリな機能かもしれません。
■残念なところ
とにかくe:smartが完成度が今一つな印象でした。
・唸るエンジン
上記のように初動はモーターですが、数十秒後にエンジンがかかります。・・・が、ここでエンジンが異様に唸ります。速度からしてエンジン車では2000回転前後のところ、3000回転か4000回転近く回っているかのような音の高まりです。エンジンが3気筒なことも起因しているかもしれません。ただ、定速になると、モーター出力も抑えられるので、エンジンの唸りも止みます。
信号で止まる、渋滞で止まるたびにこの繰り返し。購入して所有すれば慣れるのでしょうか・・・。
・効きが強いスマートペタル
今回のロッキーのウリの1つがスマートペダルですが、アクセルから足を離すとかなりの制動力で急激に速度が落ちます。私は比較的アクセルペダルから足を離して空走を使う運転をするので、正直運転しずらかったです。ということで、スマートペダルをオフにしてみると、当然ながら制動が抑えられて運転がしやすい。逆に前方で信号待ちで停車しているクルマがいるような場面ではエンブレ代わりにスマートペダルをオンにすると制動がかかってイイ感じ。
なのでパドルシフトでオン・オフを操作できると良いのになぁ、と思いました。が、ダイハツはパドルシフトをずっと採用してませんよね。スマートペダルもデフォルトオン、というのは使いずらいなぁ、と思ってしまいました。
最近出てきた、評論家の皆さんの試乗動画によると、エコモードだと制動力も加減されるようです。エコモードもデフォルトでオンにできるなら良いかもしれませんね。
・耳障りな高周波音
モーターが主となるモデルらしく、運転中の全般で「キーン」という高周波音が聞こえます。モーター音と思いますがもしかしたら作っている音かもしれません。いずれにしてもこれも自分には耳障りで、試乗終盤には気になって仕方がありませんでした。慣れることができれば良いのですが、精神的にきつくなってしまうかも・・・と思いました。
・質の悪いシート
例によって?自分にとって一番悲しかったのがシートの出来。
・邪魔になるセンターコンソール
今回のハイブリッド化により電動ブレーキが採用された都合?でセンターコンソールのデザインが変更されました。(MC前は全車ハンドブレーキ)
ところがこの変更により、シートベルトのキャッチャーがシートとコンソール間の奥深くに埋め込まれた形になり、外すのに指が入り難く、結構面倒くさかったです。こういうちょっとした使い勝手の悪さは、購入後にジャブのようにオーナーの愛着を蝕んでいくんですよねぇ。
■あのクルマの思い出が蘇る
今回試乗してて、唸るエンジンの音を聞いているうちに、以前試乗したクルマを思い出しました。それが初代アウトランダーPHEVです。
一泊二日の試乗キャンペーンで貸し出してもらい、伊豆半島へドライブに行きました。
三菱自動車の渾身の開発だったので期待していたのですが、箱根、伊豆の起伏の険しい道ではあっという間にバッテリーが尽き、バッテリー充電と走行に、排気量の小さいエンジンは負荷が大きく、始終高回転気味でエンジンが唸りまくっていました。(その割にバッテリー充電にパワーがとられて、速度が上がらず、フラストレーションのたまること)
今回、街中で起伏は殆どないコースだったこともあり、ストレスを感じることはなかったですが、純エンジン車よりノイジーになってしまうのは残念でした。
初速からしばらくはモーター駆動ですが、EV車の演出としてそういう制御としたのでしょうけれど、そのバッテリー消費量が多すぎるので、過度にエンジンを廻す必要があるのではないでしょうか。
なので、発進時からエンジンをかけて発電をする制御に変えるか、搭載するエンジン排気量を上げるか、あるいは両方とも実施するか、の改良が必要になると思います。
ただ日産のノートのe-powerも1.2Lエンジンなんですが、制御はまったく違い、エンジン音が気にならない配慮がされています。うーん、シリーズハイブリッドの制御はそれだけ難しかった、ということでしょうか。
試乗動画を見ていると、河口まなぶ氏の動画は自分の印象と近い感じですね。
まぁダイハツ初のハイブリッド機構搭載車。ここから進化していくことでしょう。
購入検討されている方、待てるのであれば、もう少し制御が熟成されるまで待ってみては、と思いました。
個人的には1Lターボグレードが残留、しかも出来のよい4WDグレードも残留してくれたのは嬉しい誤算でした。今ロッキーを購入するとすれば、この1Lターボ+4WDのグレードかな、と思います。タイヤサイズが16インチのグレードはACCが非装備なのが惜しいなぁ。モデル末期に16インチモデルにもACCが装備された特別仕様車が発売されたりすると嬉しいんだけどなぁ(^^)
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試乗 | クルマ
Posted at
2021/12/05 13:53:52