今年も大晦日。スプラッシュを洗車したり自宅の掃除とか、ようやく師走らしい?数日を過ごしています。
先月から今月にかけて、あれこれ試乗していたのですが、ブログにUPする暇もなく・・・だったので、
大晦日スペシャル?でまとめて紹介します。
■フィアット 500X Pop Star Plus 「これが新生FCA?」
高い剛性感のボディは足回りにも功奏し、18インチのタイヤをはきながら、硬い印象はむしろ少なく、フラットな乗り味。1400ccのツインエアターボは当然ながらパワフルで重厚感そのままに、なんなくボディを加速させます。
6速のデュアルクラッチオートマチックが素晴らしい。変則ショックなど殆ど感じさせない、トルコンAT同然の扱い易さ。静粛性の高さも素晴らしく、終始快適。
が、全体としてドッシリ感が強く、鈍重さはないけれど、かといって軽快さもなく、
パンダなどこれまでのフィアット車に通じる「運転の楽しさ(愉しさ)」は最後まで感じられませんでした。
500のデザインが好きだけどファミリーで乗りたい、という人にはまさにうってつけ!な一台ですが、フィアットのファンからは違和感を感じるフィールかもしれません。その意味では姉妹車のレネゲード寄りかもしれません。そうそう、後席のサイドシルが物凄く分厚くて、このあたりも「ジープらしさ」を感じましたね。
クルマとしては申し分ないので、あの雰囲気に惹かれた方、ぜひ試乗してみてください。
■トヨタ ラクティス S 試乗 「トヨタの”定番”なMC」
まさに「和製欧州車」として貴重な存在だった、トレジア・タイプユーロがカタログ落ちした今、それでも姉妹車のラクティスのSがテレスコが追加装備されて残って良かったと安堵も束の間、試乗して唖然。
内外装に大きな変更はないですが、MCでもっとも手が入ったのは足回り。
欧州車然としたしっかり・ドッシリしたフィールから軟らかな味付けに方向転換がなされました。凹凸を吸収しきれず、ボディの揺さぶられ感が強くなったように感じました。
カタログには「ユーロサスペンション装備」と銘打ってありますが、
「名前はユーロサスですが、カローラと同じ味付けにセッティングし直して装着しました!(キリッ!)」という感じ。
それならノーマルのサスで十分なのですが。。。(-_-;
他にも剛性感の乏しいステアリング、形状はMC前と同じ(表皮も)ようですが、中のアンコが変更になって、
すっかり軟らかくスポンジーになったシート、
さらに燃費対策なのかCVTもMC前よりもラバーバンドフィールが強くなった気がしました。ドアノブの使用部品が変更になったのか、やたら安っぽい音が。ドアの閉めた時の音もMC前よりかなり軽くなった気がします。・・・と、
総じてコストダウンの跡が諸所見受けられました。
欧州車好きには、また1つ、候補が失われたと思います(哀)
トレジアのタイプユーロは、カーテンエアバッグとアイドリングストップは同時装着不可でしたので、中古車はかなりレアと思われます。オーナーの方、大切にお乗り下さいね。
■プジョー208 style 「プジョー、ようやく光明が見えてきた?」
MCでパワートレインが大幅刷新。内外装も特にバンパーデザインが刷新されて万人に判り易い、受け入れ易くなったと思います。
座って違和感のないシート(
サイドサポートの形状が抜群の按配、素晴らしい!)、キブンを高揚させるドライビングポジションと、径の小さいハンドルの操作感が無茶苦茶気持ち良い。
エンジンはターボが付いて力不足を微塵も感じさせず、よりダイレクト感が強くなったトルコンATにより、やはりパワーを扱い易くなりました。
何より嬉しいのは熟成された足回り。もはや過去の「猫足」とは別種ですが、207の頃の「つっぱった硬さ」がだいぶ薄れ、路面の凹凸を受けてよく動く、そのしなやかさが印象的でした。残念ながらMC前の208は未確認ですが、これ、MC前からこの足回りだったのでしょうか。
お値段・装備を考えると現行の「style」は総合的にかなりお買い得と思いました。
ただ、低速からの加速時にエンジンがひどくノイジー。加給器付ゆえの弊害か、やや興醒めなのが残念です。
それとこれは蛇足ですが、試乗後に自分のスプラッシュに乗ると、208より鼻先の軽さが歴然。
208はターボ付となってスプラッシュより130kg重いですが、反面、馬力・トルクとも大幅にUPしているので、重量増のネガは解消されていると思いきや、前後重量バランスを考えると明らかにトップヘビーになっている筈。このあたり、カタログには掲載されないことが多い要素。試乗は重要さを改めて認識しました。
■ホンダ N-BOX ターボLパッケージ 「ウルトラハイトワゴンの現状ベスト」
ターボ付きの試乗車は殆どがカスタムしかないところ、貴重なノーマルのターボを試乗。
カスタムのターボと大きくことなるのはタイヤサイズ。カスタムが15インチのところ14インチとダウンしているところがミソで、実際路面のアタリが軟らか。
MCでしなやかさを増した足回りとの相性は抜群で、加えてターボ付となって、普通車に限りなく近く、快適でした。
今のターボ付カスタムではシート表皮の一部が人工皮革となりますが、ノーマルは布オンリーで、全体で身体をジンワリ支えてくれて個人的にはこのアタリもノーマル版に軍配が上がります。
リアシートスライドなどの機能はもちろん、個人的に「これは良い!」と思ったのは、
最近追加されたディーラーオプションの「ピュアサウンドブース」ですね。
私のようなカスタマイズ素人には手ごわいデッドニングなどをパックにしたもの。静粛性も上がるでしょうし、もし自分がオーナーになるとしたら、必ず施工してもらうと思います。
ということで、やはりウルトラハイトワゴンのカテゴリでは、N-BOXは現状での”完成形”となるのでは、と思います。(先日の小改良で、全ガラスが紫外線・熱線対応になったのも大きい)
先日MCされた
タントがどう熟成されているか、いずれ試乗したいと思います。
Posted at 2015/12/31 11:16:17 | |
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