アウディQ2より先に試乗していたXVについて書こうと思います。
(画像はスバル公式サイトよりリンク)
私、
先代XVの大大大ファンでして(^^;。今でもチャンスあれば所有したい一台。先代はインプレッサの良いところをそのままに、最低地上高を上げる嵩上げのサスの専用パーツが良い仕事をして、出色の出来のクルマだったと思います。
#デビュー当初しか試乗してないので、その後の変遷は不明ですが・・・
そんなXVがSGP(スバルグローバルプラットフォーム)によってどんなクルマとして生まれ変わったのか、興味津々で乗りました。
■良いところ
●シート
インプレッサ同様、
サイズ大きめ、きちんと腰を支えてくれる良好な形状、しっかりしたクッション厚。腰もしっかり支えてくれ、安心感が高いです。
●パッケージング

もともと車内に十分余裕のあるパッケージングに加えて、インプレッサから車高が高められ、乗降性はよりベターに。
●見切りの良さはさらに向上
元々見切りの良いインプレッサから車高が高くなる分、さらに心理的に扱いやすい気がしました。ほんの数センチの差でしかないのですが、この差は小さくないのですね。
●必要十分なパワートレイン
1.6Lでも都市部での日常生活では走らせてストレスはないと感じました。CVTとの組み合わせも、アクセルペダルへの反応もよく、よほどのスポーティ志向なヒトでなければ十分満足されると思います。その意味でリニアトロニックも相当進化しているように感じました。
●AWDを感じさせない軽快な走り味
上記にも付随しますが、非常に軽快なため、AWDであることを忘れてしまいまって運転していました。
●カッチリとしながらしなやかな足回り

試乗コースにキャッツアイが多数配置された場所があり、自分の愛車ではいずれもドシンバタンと大変なんですが、XVで通過したらコツンと「通ったな」程度の振動のみ! これにはびっくりしました。営業氏曰く「これがSGPの効果ですよ」とのこと。ボディ剛性が上がり、サスの取り付け剛性なども見直され、従来よりもサスがよく働けるようになった(効果を発揮するようになった)、ということらしいです。
●静粛性はもちろん抜群
インプレッサでも静粛性が高かったわけですが、新型XVでもそれはもちろん健在。1ランク上のクルマに乗っている感覚でした。
●すべての国産車がこうであってほしい、標準装備の手厚い安全デバイス

7エアバッグ、歩行者用エアバッグ、もちろんアイサイトも装備。「こんなに良いクルマなのに2エアバッグだなんて」とか安全装備の貧弱さに嘆かなくても良いシアワセ。XVのこれらの安全装備が、いつしか全メーカーで極普通のことになって欲しいですね。
■残念なところ
はあまりないのですが・・・
●1.6Lグレードの存在意義
カタログ値では1.6L版と2.0L版と車両重量は殆ど変わらず、カタログ燃費にいたっては2.0L版の方が良いくらい。乗り味で差がなければ(営業氏曰く、タイヤインチが変わるi-Sは若干ゴツゴツなるくらいで、基本的に変わらないとのこと)、1.6L版の存在意義は?
「2.0i-Lとの価格差の20万円ほどでオプションを充実させるのも手」とは営業氏の弁ですが、でも高価格帯のクルマ(後述)だけに、「この際だから2.0L選んでおくか!」と顧客を誘導させる意図が見え隠れしている気もする、というのは勘繰りすぎでしょうか。
■個人的には・・・
「新車として買える国産車のなかでも価値ある一台」だと思いますが、あくまで個人的好みは先代かな、と感じました。
●明確に先代と異なる足回りの方向性
先代は車高を高めにした部分を足回りのしなやかさに活かし、路面の凹凸によく反応するストローク量の大きいサスペンションで、その懐の深さがかなり好印象でした。上記のように、SGPの威力でサスも良くなっている筈ですが、現行版は、先代と大きく異なる乗り味で、足の動きがあまり感じられませんでした。帰宅後に「XVのすべて」を読むと、インプレッサから先代なみに手が加わっていて、むしろ意外。自分が鈍感で感じられないだけなのか・・・
●クドいデザイン
現行インプレッサは、先代よりラインを増やすことにより「カッコよく見せる」方向性ですが、ホイールアーチなど樹脂パーツが追加され、デザインのラインがさらに増えた現行XVは、実車を見ても正直ライン過剰と感じます。
これは内装も同様で、分割線の多さはインプと基本的に変わりませんが、シートやインパネの
オレンジのステッチによる分割線の強調は、(個人的に)かなりクドい印象。ただ試乗した1.6L版はステッチが黒なので印象はだいぶ違いました。
自分がこのデザインに見慣れればいいだけなんですけど(^^;
■1サイズ小さいクロスオーバー車を

見積もりしたら諸々装備つけて1.6Lで350万円。
いつも書いていますが、この予算レベルであれば他にも選択肢はありますし、「良いのは当然だよね」と嘆息。国産車も高くなりましたね。。。
もう少し総額を抑えたクロスオーバーな一台を発売して頂けないでしょうかね>スバルさん。全体的に価格帯が上がり、さらにトレジアクラスが欠番の今、検討して欲しい・・・けれど、縮小した日本市場向けへのモデル開発など実現しないでしょうねぇ。
話しをもどして、先代XVの乗り味とは別種のキャラクターでしたが、ここからどうに進化していくのでしょう。スバルには大事に育てていって欲しいと思います。
Posted at 2017/06/25 12:09:16 | |
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