話題沸騰?のマツダ3がいよいよ登場。
マツダの新世代デザイン(第7世代だそうです)第1号の今回のマツダ3のデザイン、かなり好みなのです!
試乗車をHPで物色していたら千葉市周辺店舗で1台だけマニュアル車があるのを発見。
マニュアル試乗車は(MT復権とかなんとか言いつつもニーズが少なくて)あっという間になくなってしまうので、この気を逃さない手はありません。
さっそく試乗してきました。
これらはエアロ装着車のATの試乗車。実際の試乗は隣の赤い方で行いました。
これは試乗した赤マツダ3の方。MTですね(以下は宣材画像より)。
試乗中、すれ違うヒト、ドライバーの視線が熱い!(^_^; こんな経験はRX-8の試乗など派手目なクルマの発売早々に試乗したときにも感じたことはありませんでした(^^;
■よかった点
・存在感が別格のエクステリアデザイン
何はともあれマツダ3といえばこのデザイン品質の高さでしょう。
抑揚の効いたグラマラスなラインなのに、自己主張がどギツクないのはプレスラインを極力排したボディパネルの為せるワザですね。とにかく存在感の高く、反面、自己主張も意外なほど少なく、「走り」を主張しつつもジェントルな雰囲気も兼ね備えているのが印象的でした。
・高い静粛性
遮音性は相当に気を使って設計されていて、同クラス欧州車と同じかそれ以上です。
セールス氏はスピーカーの音質の良さをアピールしていましたが、そのあたりの「音の設計」も力を入れたのが明確に判るのも、さすがマツダ、という感じです。
・扱いやすいMT
コクコクとコギミよくギアが入り気持ちよかったです。クラッチのつながりも扱いやすかったですね。このクルマが、というより、最近のMT車はホントに扱い易いモデルが多くなりましたねぇ。加えてMTのせいか、1.5Lエンジンは十分パワフルに感じました。
自分がマツダ3を買うなら間違いなくMTを選びます(^^)
・コストのかかったシート
シート形状、クッション圧はこれまでのマツダ車を継承したもの。強いてあげれば僅かにクッションが軟らかく沈みこむようになったことでしょうか(若干コストカットされている、と思えなくもなかったけれど)。国産車の中ではレベルの高さは相変わらず、と思いました。
・直感的に掴みやすい車幅感覚
1700mmを越える車幅で、試乗コースにはセンターラインのない細い道もあり、対向車とすれ違うシーンもありましたが、サイド方向に特に気を使って運転、ということもなく、自然に車幅がつかめました。視界は決して広いクルマではないのですが、このあたりも外観デザインの為せるワザ(心理的な)、かもしれません。
・しなやかな足回り
脚回りは硬さはいっさいなく、もちろん軟らか過ぎて頼りない、ということではなく、しなやかに路面の凹凸をいなす、質の高さが印象的でした。
カタログスペック的に先代からダウングレードな印象の、リアサスのマルチリンクからトーションビームへの仕様変更ですが、安っぽさは感じませんでした。「質感が落ちる」というよりも「別種の乗り心地になった」というのが自分の感想です。
・扱いやすいナビ操作
ギアシフトの後ろにある、ナビ操作のダイヤルとスイッチ類が秀逸。ダイヤルのサイズ・クリック感を始め、直感的に操作でき、慣れれば目視せず使えそうです。このインターフェースは今後他のマツダ車にも展開して欲しいです。
■残念な点
・デザインコンシャスの犠牲になっているパッケージング
ルーフライニングが黒なのも手伝い、「穴蔵にもぐりこむ」かのよう。もちろん、その外観から車内の狭さは想像していましたがこれほどとは。天井が明らかに低く、圧迫感を感じました。マツダ3の後に新古車のデミオに座ってみましたが、車内の空間はデミオと同等か、むしろデミオの方が広いと思います。またセダンの方がリア席頭上はわずかに余裕がありました。ルーフはセダンの方が微妙に伸びているんですね。
・同じく、絶望的に視認困難な右後方視界
外観を見て誰しもが思う、太いCピラーによる死角の広さは このクルマの選択を躊躇させる最大のポイントだと思います。
実際、後方視界は太いCピラーに加えて、グラスエリアの上下方向の狭さが上乗せされて相当に劣悪です。購入検討する場合は、かならず試乗して確認してください。
・ドア開閉音
これだけ質感が高い内外装に反して、ドア開閉音が予想外に軽く、演出としてはやや不利かと思いました。
・小柄な人は運転困難?なギアポジション
シフトノブは割りと高い位置にあり、ドライバーは肘をアームレストに載せたまま操る格好になります(往年のMR2のような感じって古すぎてわからない?(^^;)。なので、小柄な人、例えば小柄な女性だと、シフトチェンジは肘がかなり高い位置となり大変かな、と思いました。
■「アレ」を思い出させるマツダの”前のめり”感

(再び自分で撮った画像)
マツダ3、内外装のデザイン、走り味は総じて安っぽい印象もなく素晴らしかったですし、マツダがメーカーとして「我々はこういうブランドイメージで行く」という理想像、メッセージがストレートに体現されていると思いました。良いクルマかそうでないか、といえば、間違いなく前者。文字通りマツダの力作と思いました。
・・・が、翻って実際のマツダの今のポジションは、その理想たるブランディングの道半ば。もうすこしカジュアルに、「気軽に」乗れるモデルを望むユーザーも少なくないのではないでしょうか。結果的にそういった旧来のファンの全否定・決別を宣言した本モデル、ただでさえニッチな市場を狙っているだけに、一歩間違えればマツダの想定以上にさらにニッチな商品となっている可能性も感じました。メーカーとしても自信をもってリリースしつつも内心ヒヤヒヤ、かもしれませんね。
と、ここまで考えて、個人的にはマツダ3に、スバルのR2を重ねてしまいました。デザインコンシャスなその容姿は、R1ともども今だに愛好家やクルマ好きに愛されるモデルですが(自分も大好き)、ビジネス的には・・・あの空気、匂いを感じました。まぁ、素人の杞憂、マツダにしてみれば「トーシロは黙ってろ」ですね(^^;
もっとも、そういう「マツダ3、もう少し車内が広ければ・・・」という要望への回答が、CX-30なのでしょうね。
いや、ここまでデカイとお値段もなぁ・・・と痛し痒し(^^;
それはともかく、このデザイン路線自体は好みなので、今後、他のモデルがどうフルモデルチェンジしていくか、注目していきたいと思います。MTが設定されればぜひ試乗もしたいですし。
個人的には新しいデミオに期待しています(^^)
Posted at 2019/05/28 06:05:25 | |
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