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2009年07月24日

F-1ドライバー列伝Vol8~Riccardo-Patrese

F-1ドライバー列伝Vol8~Riccardo-Patrese 人間誰でも苦しいときや辛いときがある。
それはF-1ドライバーだろうが、凡人だろうが同じなはずだ。
肝心なのはその苦しいときや辛いときをどう乗り切るか?だろう。

さて今回の『F-1ドライバー列伝』は我が国でもお馴染みのこの方、リカルド-パトレーゼである。
ウイリアムズ時代はマンセルとコンビを組み、絶妙なナンバー2ドライバーぶりだったのは周知のとおり。
日本ではフジTVの中継が始まった以降の、つまりウイリアムズやベネトン時代の印象が強いと思うが、私はどちらかというとそれ以前のアロウズやブラバム時代の印象が強い。

しかしパトレーゼというドライバー、実は大嫌いだった。

それは、あのロニー-ピーターソンの死亡事故の際「多重クラッシュの原因を作ったドライバー」と言われたからだ。
1978年のイタリアGP、当時まだ若く荒っぽいドライビングで知られていたパトレーゼ。
事故直後から「原因はアイツだ」とばかりにメディアも書きたてたらしい。
ジェームズ-ハントなどは解説者となってからもパトレーゼを批判し続けた。
さらにショッキングだったのはその後、
イタリアの裁判所でパトレーゼに「有罪判決」が下されたことだった。
しかし、チームメイトを失ってタイトル獲得という、
なんとも不幸で皮肉な経験をすることになったマリオ-アンドレッティは
「この世界で事故原因を一人のドライバーに押し付けるべきではない」と発言している。

しかしその後、パトレーゼの名誉は回復した。
多重クラッシュの原因の詳細は割愛するが、元々はドライバー側に非があるような原因ではなかった。
パトレーゼが事故原因を作ったというのは、とんだガセだったのだ。

今でも語り草になっている大波乱の82年モナコGP。チェッカーが振られたあと
パトレーゼ自身も優勝したこに気付いていなかった。



しかし・・・

いくら名誉が回復したからといって、パトレーゼがF-1という浮き沈みの激しい世界で生き残れたのはドライバーとしての才能はもとより「精神的な強さ」があったからではないだろうか。恐らくメディアからも含め、いち時期は「人殺し」呼ばわりされたことは想像に難くない。
そんなふうに言われたら、普通の人間なら傷付きダメになってしまうだろう。
でもパトレーゼはそれに挫けず「鉄人」と呼ばれるまでF-1で走り続けた。

確かにドライバーとしては同時期のセナやマンセルには劣るかも知れない。
しかし恐ろしくも危険な70年代から、ハイテク満載の90年代までを駆け抜けたのは
パトレーゼをおいて他にはいない。
「鉄人」という称号はドライバーとしてだけではなく、人間としても与えられるべきものではないだろうか。

パトレーゼは昔気質のドライバーらしく、F-1以外のレースでもよく走っていた。
その代表格がマルティニカラーのランチアLC1だったりするからたまらない!

このランチアLC1でコンビを組んだのは、なんとミケーレ-アルボレート!
二人の現役イタリア人F-1ドライバーという、なんとも豪華な顔ぶれだった。


ラウダやジル-ヴィルヌーヴ、プロストなどと並んで、今では大好きな歴代F-1ドライバーの一人である。
ブログ一覧 | F-1ドライバー列伝 | 日記
Posted at 2009/07/24 23:13:14

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この記事へのコメント

2009年7月24日 23:50
不屈の精神力・・・正にそう感じました!
確かに、世間から「人殺し」と揶揄されたら精神的に
まいって、走るどこではないですよね!

でもそのような環境でもF1ドライバーであり続けた
パトレーゼは偉大ですね!

人を批判するのは簡単です、でもそれは同時に自分自身も
批判される事も忘れてはならないと常々思ってます。
コメントへの返答
2009年7月25日 0:00
それでなくても同じレースで仲間が死んだらショックなのに、その原因はオマエだ!と言われたら・・・・。

当時、私はもうパトレーゼはF-1にはいられないと思ったくらいです。そんな中、ちゃんとトップチームで走り続けたのですからね。
おっしゃるとおりですね。他人を批判することは同時に自分も・・・常々頭に入れておきたいですね。
2009年7月25日 0:42
先を争い、結果を出すことで自分の生活を行う。

それが人命に危険が及ぼうが…
事故の原因にされてしまったことが後で知ってショックでしたね。
こと日本以上にメディアが激しい攻撃してくるようなお国柄だったりしますからね。
1977年の富士(1コーナー、ピーターソンと絡んでジルが舞い、警備員と観客が死亡)のアクシデントだって、立ち入り禁止区域に観客が入って起こった結果のアクシデントなのに、朝日新聞やメディアはジルに押し付けた。まさに残念です。
ポルトガル?でベルガーと絡んだ大クラッシュも無事だったですし、彼は不屈の精神でキャリアを全うした素晴らしい方だと思います。
引退後もホンダF1でドライブする姿もありましたね。

趣味がメルクリンの鉄道模型収集というのも個人的に好きなポイントだったりします。
愛妻とFN2R(欧州シビックタイプR)で激走してる動画もなかなか面白いですよ。
D・ヒルと並んで引退後、スゴいダンディーな御姿になってますし。
コメントへの返答
2009年7月25日 9:22
どこの国でもメディアの論調というのは、どこか危うさを感じますね。明らかにパトレーゼ叩きはあったと思います。
77年の富士での事故はまさにモータスポーツへの理解が足りない典型のような報道でした。父が競馬用に買っていたスポーツ新聞の一面には『暴走!F-1』でしたからね。まるでクラッシュが見世物みたいな感じでした。なんとも情けないことでした。
ベルガーもそうですが、最近ではハッキネンやライコネンも大クラッシュを克服してますね。本物のレーシングドライバーはクラッシュを克服する術を知ってるのかも。

鉄道模型に関しては相当な「通」らしいですね。奥さんを乗せて走る動画は私も見ました。と~っても面白かったですよ。
やっぱりイタリア人という感じのナイスミドルになってますよね~!
2009年7月25日 9:47
何事も、一つのことをやり続けるということは、大変なことですね。

私自身も、自分のキャリアの中で非常にタフな時期を迎えており、日々悩むことが多くなってきましたが、この記事を読んで、何だか勇気をもらったような気がします。ありがとうございました。
コメントへの返答
2009年7月25日 10:53
そうなんですよね。それは世界トップクラスでも我々のような普通の生活でも同じなのではないでしょうかね。
お互い年齢的にタフな時期ですよね。私も自身に対する景気付けのような意味でパトレーゼを取り上げました。人生いい時もあれば悪いときもあるものです。命まで取られることはありませんから、開き直っていきましょう~!
2013年9月22日 23:23
箱レースと違い、フォーミュラはタイヤが出てるから危ない。加速されて飛びます。
70年代の箱は皆ぶつけ合い、WTCやナスカーは今もか。
でも当時からフォーミュラF1はわきまえていた。ムチャする新人は批判される、今もか。亡くなる事故が起きたらいつの世もマスコミにたたかれるのは仕方ないかと。残された人は簡単にレーシングアクシデントですでは納得出来ないと思いますm(_ _)m
コメントへの返答
2013年9月23日 6:29
時代が変わってもフォーミュラはタイヤが出ている事実は変わらないですからね。
なるほど、70年代の箱はぶつけ合いだったのですか・・・それは知りませんでした。
今となってはピーターソンの死亡事故に関してパトレーゼは完全な「シロ」ですが、ドライビングに関して相当ナンチャだったこともまた事実ですよね。ピーターソンの事故は全車が停止する前にオフィシャルがスタートのグリーンランプを点けるという、今では信じられないような原因でしたよね。

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「@ぼうんのう さん、バッテリーとエアコンまでやれば、走り出してすぐに効果を体感できますよ(^^)」
何シテル?   06/04 11:05
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