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2009年08月18日

F-1ドライバー列伝Vol.9~Jackie-Stewart

F-1ドライバー列伝Vol.9~Jackie-Stewart 多くのファンと同じように、先日のニュースには私もがっかりしている。

「ミハエル-シューマッハ F-1復帰を断念」

ただ、がっかりはしているがあれだけ盛り上がっている中、
復帰を断念するにも相当な勇気が必要と思われるので
シューマッハ自身の判断はひとりのF-1ファンとしては尊重したい。

私の中で「復帰」と言えば真っ先に思い浮かぶのはラウダだが、
実はもう一人いる。

ジャッキー-スチュワートである。

1969、71、73年の三度のワールドチャンピオンを獲得。
通算99戦で27勝という勝率は驚異的だ。
そしてこの27勝という記録は73年に樹立したものだが、
その後1985年にアラン-プロストに破られるまで
実に12年もスチュワートが持っていたものだ。

スチュワートに関しては今さらここで四の五の書くのは野暮というもの。
実績に関しては未だに色褪せることはないが、
それ以上に安全面に関してモータースポーツに関して貢献した人である。

アイルトン-セナに「キミは危険なドライビングをする」と面と向って言ったのは有名な話。
ただこれは単に批判したという意味ではなく、先輩として進言したものらしい。


私がF-1を見始めたころ、既にスチュワートは引退していた。
しかし、その後何度も復帰説が流れたのは覚えている。
その噂に追い討ちをかけるようにスチュワートも積極的にF-1のテストドライブをしていた。
1976年、誰もが驚いた6輪車も、スチュワートがドライブしている。
その映像は今もYouTubeなどで簡単に見ることができる。

76年のオフには雑誌の企画ではあるが、
ティレルをはじめ他のマシンもテスト走行して記事になっている。

恐らく映画の撮影と思われるワンショット。マシンはティレル007なので78年頃か。
左上は「ティレルおじさん」こと故ケン-ティレル氏



また、1979年シーズン途中、あのバーニー-エクレストンが獲得に動いたという噂もある。
当時ブラバムのオーナーだったエクレストンは
不振のチームを立て直す手段としてスチュワートに接近したらしい。
真偽のほどは定かでではないが、この噂に奮起したラウダが
決してコンペティティブとは言えないブラバム-アルファロメオで
ノンタイトルレースながら優勝したという話もあるほど。
(しかしこの数ヵ月後、ラウダは引退)

しかし結局スチュワートが復帰することはなかった。

せっかく無事に引退できたのに、わざわざ危険な現場に戻ることはなかったのだ。

スチュワートもシューマッハも共通しているのは
ドライバーとしての実績は充分だったにもかかわらず
「まだ走れる」と誰もが認めている(いた)という点だろう。
しかし時代は変わっても「燃え尽きるまで」続けるスポーツではない気がする。
我々のようなアマチュアサンデーレーサーは盆栽趣味の如く続けていけるかもしれないが
世界のトップはそうはいかない。

「私は血の一滴も流さずに引退できるのを誇りに思う」

スチュワートの引退時の言葉だ。
そういえば中嶋悟が引退を決意しチームのボス、ケン-ティレル氏にそのことを告げると
「ジャッキーもウチのチームで引退して幸せな人生を送っている」と言われたそうだ。

3度目のタイトルを獲得した73年のティレル。
「スチュワートはひとつのチームに全力投球した最初のドライバーだ」はチャップマンの言葉。


ラウダも似た意味のことを言っている。
以前シューマッハがバイクレースに興味を持っているという話に関して
「まったく馬鹿げたことだ。この世界は無事に引退できることがもっとも重要なのに」と
あえて危険なバイクレースに出て行くことを批判している。

シューマッハがもう一度F-1で走る姿はもちろん見たい。
しかし体調が万全でないのなら、断念はむしろ「勇気ある決断」だと思う。
恐らくスチュワートも今回のシューマッハの判断を支持しているのではないだろうか。

ブログ一覧 | F-1ドライバー列伝 | 日記
Posted at 2009/08/18 19:42:56

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この記事へのコメント

2009年8月18日 20:05
今考えるとチームメイトの死、とりわけ凄惨極めた場面を見ているからこそセナの目の前でのあのバトルになったのでしょうね。言われた当時のセナの顔が今見ていると自信の表れであるように思えます。
まるで仏様のような今の姿を見てると、彼ほど厳しいシーズンで王座獲得したのは今のドライバーと価値観が違うような気がしています。ガードレールの設置方法でもモメたりと奔走した方ですからね。
あの当時は少なからず死亡事故もあったコトですからね。
今の向上した安全性能が1年でも10年でも早く進んでいたら随分変化してたハズですが、神のみぞ知る世界ですね。
マイケル兄の件は納得してて、バドエルの走りに期待しています。彼も今のフェラーリでは最大の功労者ですもんね。
コメントへの返答
2009年8月18日 20:13
同感です。愛弟子とも言えるセベールをあんなカタチで失ったのですからね。普通の人間ならおかしくなりますよ。恐らくスチュワートは自分の時代にセナのような走り方をしていたら・・・と思うと言わずにはいられなかったのでしょうね。スチュワート、ラウダ、フィッティパルディなど、安全に貢献したドライバーがいるからこそ今があるのでしょう。時代だと言ってしまえばそれまでですが、70年代までは恐ろしくも危険な競技だったと言えますね。
もしも・・・はありませんが、もし安全面が10年進んでいたら・・・・なんだか悲しくなっちゃいます。
バドエルは走りにくいのではないでしょうかね。
ただ、ドライバーとして二流だからテストドライバーになって功労者となれた・・・プロの世界ですから厳しいですね。
2009年8月20日 10:45
御無沙汰です、いつもいつも楽しませてもらってますよ~!F-1チャンピオン経験者でスポーツカーからCan-Amからインディーまで走ったのはスチュワートくらいじゃないでしょうかね?昨今F-1界もおかしな雰囲気なんで今年は鈴鹿に見に行ってきます!
コメントへの返答
2009年8月20日 13:30
ありがとうございます!でもスカイドッグさんのほうがはるかにお詳しいので、なんだか気恥ずかしいですよ(^^; 確かにあの時代はF-1ドライバーといえどもいろんなレースに出てましたよね。
なんと!鈴鹿にですか!そりゃスゴイです。
ひょっとしたらひょっとして・・・シューマッハを観られるかもしれませんね(^0^)

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