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2016年09月26日 イイね!

日本GPを前に・・・

日本GPを前に・・・ 2016シーズンのF-1グランプリ。
季節も秋になるといよいよ終盤である。
今年もハミルトンとロズベルグの、メルセデスAMGコンビのタイトル争いとなった。
鈴鹿は過去を振り返ってみても歴史に残る場面が多く、今年も何かが起きるような予感はある。

 しかし、このタイトル争いを占う上で重要なレースを地上波で見ることはできない。

これは今に始まったことではないが、セナやプロストが走っていた時代を知る者としては
やはり残念な印象は拭い切れない。
すなわち、以前は極めて普通にチャンネルを回せば観戦できたレースが
今では一定の料金を支払わなければ観られないというわけだ。

 これにはちゃんとした理由があるのは知っている。
いわゆる「放映権」というモノがあり、テレビ局はF-1をテレビ放送するには
FOM(だったかな?)という組織にお金を支払わなければならない。
それは多額の契約料で、スポンサーが付いて地上波で放送できるレベルではないらしい。

 もちろん、前述のセナやプロストらが活躍していた時代以前は
そういった多額の契約料などはなく、どこの国でもチャンネルを回せばF-1観戦はできた。
それが今ではそうでではないのだ。 

 そんな中、こんなニュースが飛び込んできた。

「フジTV F-1ダイジェストを地上波でも放送! ファンの熱い要望に応えて」

これは嬉しいニュースだと思った。
ところがそのダイジェストの放映時間を見てガッカリした。
24時~26時。
夜中の12時から午前2時の放送で「ファンの熱い要望」とやらに応えたことになるのか?


 歳を取ると少々小難しいことを言いたくなるが、その辺はご勘弁を。

 「じゃあ、F-1が好きならちゃんと金払って観ればいいだろう!」
というご意見があるのも重々承知である。
しかし私のような古いタイプの人間は、どうもそれを納得できないのだ。
今のF-1が金を払ってまで観るほど面白くはない、と言っているのではない。

 問題は我々が料金を払うのはなぜか?
多額の放映料はなんのためか?というところに疑問が残るだ。

 バーニー‐エクレストンがF-1というビジネスをここまで成長させたのはご存じのとおり。
正直、詳しくは知らないがエクレストンが「TV放映料は巨大なビジネスになる!」と
その方面からこのスポーツを巨大ビジネスに成長させたというのだ。
専門誌で読んだのだが、現代のF-1はまったく客が入らない砂漠のど真ん中でレースをやっても、
TV放映料のおかげで赤字になることはないのだそうだ。
だからF-1グランプリの発祥であるフランスGPがなくなっても、
シルバーストーンやモンツァでレースがなくなろうとしても
エクレストンは何も困ることはないというのだ。

 そしてその多額の放映料というのは、エクレストンのところに入ってからは
まったくもって不透明なままだ。
そんなことを知ってしまうと、F-1が観たいからといって素直に料金を払う気になれないのだ。

 伝統のヨーロッパでのレースをキャンセルし、
高い放映料を取って新興国のレースを増やし、
そして「金を払った者だけが観られるレース」にすることが
モータースポーツの発展になるとは到底思えない。

 誤解のないように言っておくが、
私は多くのF-1ファンが言うようにエクレストンを「老害」などとは思っていない。
昔読んだF-1雑誌には、確かにエクレストンは強引でやり手だが、
一方で義理人情に厚く、敵も多いがそれ以上に味方も多い、とあった。

 しかしここ数年のエクレストンの動きは
明らかにファンを無視したビジネスにしか目を向けていないものだ。

 最近、興味深い記事をネット上で読んだ。
この世界に半世紀以上君臨するエクレストンが、「最高」と思えるドライバーは誰か?
という問いに「アラン‐プロスト」と答えたそうだ。
それに対する感想は今後のブログに書くとして、
もうひとつ興味深いものは「しかし好きだったのはヨヘン‐リントだ」と答えたことだった。
エクレストンは60年代、リントのマネージャーをやっていた。
そしてリントは卓越した速さでロータスのコーリン‐チャップマンの眼に留まり、
晴れてロータスのNo1ドライバーとなった。

 しかし1970年、ポイントリーダーのまま、リントはモンツァで帰らぬ人となった。
死後チャンピオンになった史上唯一のドライバーである。


1976年、富士で行われた我が国初のF-1グランプリ。
向かって左からJ‐ハント、ラウダ、エクレストン、そしてR-ピーターソン。
このとき、エクレストンはFOCAの会長であったが、ブラバムのオーナーでもあった。


 リントの死後、エクレストンはブラバムチームのオーナーとなり、
ゴードン‐マレーをデザイナーに迎え一時代を築いた。
この時代、ステアリングを握ったのはカルロス‐ロイテマン、カルロス‐パーチェ、ジョン‐ワトソン、
そしてラウダやピケといったそうそうたる顔ぶれである。
 当時は今のFIAは存在せず、FISA(フェラーリやルノーといったメーカー系)と
FOCA(ロータスやマクラーレンのようなファクトリー系)のふたつの組織があった。
FISAのジャンマリー‐バレストルとエクレストンの対立の構図は
当時のF-1の名物でもあった。

 しかしこの二つの組織が合併し、エクレストンもブラバムチームを手放し
F‐1の商業面における業務に専念するようになった。
それ以降、冒頭で述べたような放映料という利権を手にし、
ある意味強大な権力を手に入れたのではないかと思っている。

   『権力を持つ友人は、もはや友人ではない』
                     ヘンリー‐B‐アダムス

 昨今のF-1はレギュレーションの変更から、カレンダーまで
すべて商業面を最優先しているように思えてならない。
早い話、なんでも「金」「金」「金」に見えてしまうのだ。 

 リントをはじめとし、ブラバム時代に共にシーズンを戦ったラウダやピケは
今のエクレストンをどう見ているのだろうか。
Posted at 2016/09/26 19:25:05 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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