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　　【HGTS開幕戦】

まさかまさかのクラッシュから約二週間後に迫ったHGTS（北海道GT）開幕戦。
多少の手は入れていたとはいえ、サーキット仕様にはほど遠い2号機を、なんとかグリッドに並べたくてほとんど突貫工事で仕上げた。

二週間では最低限のことしかできなかったが主要な部分は完成した。

・足回り
・エキマニ＆マフラー
・フルバケ、ハーネス他内装
・ロワーバー
・ピラーバー
・サブコン
・エアロミラー

1号機のスペックを考えれば充分とは言えなかったが
フィーリングはけっこう近い感じになった。

この状態で一度は練習に行きたかったが、春先の不安定な天候のため前日まで雨だったので断念。

そして迎えた開幕戦。
少々不安を抱えたままの走行になるが・・・・・
しかし、なんと白老に着くと雪！雪！雪！
スタッフが必死で除雪作業をしてるではないか！
時間と共に雪からみぞれになった感はあるが、それでも積もった雪は融けそうにない。

結局、このレースは中止。

それでも主催者と白老側の配慮で無料走行ができることになった。
確かにコース上に雪はなかったが、まるで沼のようにデカイ水溜りがいたるところにある！
一瞬躊躇したが、感触を確かめたかったのでコースに出ることに。
恐る恐るではあるけどレース用のクルマが戻ってきた感じがして嬉しかった。
5周ほどで切り上げたが、とりあえず普通に走ることが分かった。

しかし・・・・
本当の苦悩はこれからだった・・・・

今日は職場の創立記念日でお休み～！平日にのんびりできるのは嬉しい。

あっという間に終わってしまった07シーズンだったが、実に学ぶことの多いシーズンだった気がする。それなりに道は険しかったが・・・・



【復活への道】

ただでさえもサーキット経験が少ないのに、ましてやクラッシュの経験はおろか、ちょっとしたトラブルの経験もなかった。

さて、どうしようか？

白老のスタッフにお願いして、搬送のメドがつくまで施設内に1号機を保管してもらうことに。色々と心当たりはあったが、ここはやはりプロに相談しようと思い、主治医に電話。早速手配をしてくれた。しかしこれだけのダメージ。果たして搬送車に積み込むことができるのか？？？すると主治医は笑いながら「大丈夫ですよ。ラリーで谷底に落ちたクルマなんかを引っ張り上げてる業者ですから」
そうか、それなら安心。難なく主治医のところまで運んでくれた。

ここから復活させるわけだが、果たしてどこまでパーツが生きてるか？そのチェックから始めることにした。
結果的には・・・・
●お亡くなりになったパーツ
・カーボンボンネット
・エアロバンパー
・アルミラヂエター
・アルミアンダーガード
・ダイレクトエアクリーナー
・リアピラーバー

○奇跡的にご存命だったパーツ
・ホイール
・マフラー
・エアロミラー
・ロワーバー
・F＆Rショック（ただし大怪我）
・ブレーキキャリパー
・デフ＆ファイナル

1年かけて造り上げた1号機は一瞬で鉄屑になってしまった。
とはいえ、幸いにももう一台145を持っていたので、それにパーツを移植してまた走ろうと思うまでにそう時間はかからなかった。クラッシュ現場からパドックに運ぶまでの間、既に2号機のことを考えていた。

2号機は長距離快適仕様とはいえ、ボンネットはFRPにしていたし、ラヂエターもアルミ製に交換している。メーターもSTACKなのでOK！リアスポイラ-も付いてる。

しかしHGTSの開幕戦は4月15日。
時間は2週間しかない。
そのことを主治医に告げると、さすが競技車輌専門、理解を示してくれて早速作業に取り掛かってくれた。
時間がないので1号機と同スペックにはできないが、長距離快適仕様だった2号機を一応のサーキット仕様にしなくてはならない。
自分でできるところは自分でやった。
ステアリングに始まり、フルバケやエアロミラーなど、時間に追われながらもコツコツと進めていった。
ダイレクトエアクリーナーとプラグコードを付けたときは、最初アイドリングが下がらずに焦ったけど（^^；

主治医のほうでも大物の取り付けをやってくれていた。
マフラー、足回り、ブレーキ、これらを装着してはじめてサーキット仕様になる。

決して充分な状態ではなかったが、なんとかHGTSの開幕戦には間に合った。