
長いシーズンオフが終り、いよいよシーズンが開幕した。
北海道GTシリーズ(以下HGTS)の開幕戦、十勝スピードウェイ(TS)ラウンド。
参加台数が連年より若干少なめだったが、それでも会場はシーズンの開幕を告げるような熱気に包まれていた。
今回は145が直前で不動になったため、急遽GTVでの参戦となった。
今までよりちょっと気合が入らない部分もあったが、会場に着き馴染みの顔ぶれを見ると徐々にテンションも上がった。
肝心のレースはと言えば、結果はそれほど見るべきところはないがとても充実したものだった。
GTVで走ることで何かが掴めればと思っていたが、予想をはるかに越える収穫があった。
結果はさておき、そういうこともあって非常に面白かった。久々にお腹いっぱいレースをしたという充実感が残った。
【フリー走行&予選】
GTVでサーキットを走るのは初めてではないが、クラブマンコースを走るのは初。
あのストレートから1コーナーへの進入はどんな感じなのか?
正直ちょっとビビリながらのコースイン。
しかし実際に走ってみると・・・・
「怖いよ~~~~~~~!!!」
恥ずかしい話、ホントに怖かった。
このGTVでレースなんてできるだろうかと本気で思った。
145と比べるのは間違ってるがパワーの次元が違う。
145の場合は3速⇒4速⇒5速とシフトアップするごとに回転の上がり方が鈍っていくが
GTVはどのギアでもよどみなく回っていく。
しかし車重は145より300kg以上も重いのでブレーキのフィールが全然違う。
当然コーナーの入り口も出口も挙動が違う。
まったく自分のモノになってない。
しかしあとで分かったことだが、このフリー走行で出したタイムがこの日のベストだった。
この事実こそが今後への大きな収穫になった。
続く予選ではショックの減衰をほぼMAXにして挑む。
だいぶ乗り慣れてきた感じがしたころ、同じGTVのどぅーさんがミラーに。
ここは先行してもらって走り方を盗むことに。
しかしジワジワと放される。
それでもなんとか視界から消えないようにこっちも頑張る。
最終コーナーを抜けてもまだどぅーさんの姿が見える。
よしこれならタイムもなんとか・・・
と思った瞬間・・・・
「ボ、ボボ、、、ボボボ、、、」
すぐにガス欠と分かった。
燃料ギリギリで走っているのは分かっていたが、遅いクルマに引っかかったりしたために
思った以上に周回してしまっていた。
タイムは諦めスロー走行でピットまで戻る。
【決勝】
決勝は2ヒート。
予選は失敗したので当然EUROクラスの中では最後尾。
とはいえそこはレース。
せめてスタートくらいは頑張らないと。
でもGTVでグリッドスタートなんて未経験。
緊張の中でグリーンシグナル。
決まった!
久々にロケットスタートが決まった。
しかもGTVの鬼トルクで車速が伸びる!伸びる!
今まではスタートが決まってもそのあとの加速であっさり抜かれるのがオチだったが
GTVだとさらに加速するからドンドン前に行ける。
そうなると渋滞する1~3コーナーあたりも冷静になれる。
後ろのクルマを抑えつつも前を伺うことができる。
裏ストレートでも抜かれることはない。
渋滞もなくなりポジションが落ち着いてからはGTVカップカーのシンシンさんとバトル。
ワンラップは明らかに向こうが速い。
でもそこは簡単には譲れない。
ブロックラインを使ったりいろいろ策を弄しながら走る。
しかしやっぱりまだ自分のモノになっていないため
思ったとおりのラインを走れない。
つまりミスが増えていく。
シンシンさんには先行を許すが、今後はGT200-RクラスのDC2インテグラが背後にピッタリ。
なんか2年前を思い出す光景。
しかし今回はGTV。
ストレートでサックリやられることはない。
とはいえ今度は車重が重い!コーナーが遅い!
突付かれる!突付かれる!
6コーナーあたりでパスされるが、そのあとのホームストレートで抜き返した。
レース人生初の直線で他車を抜く経験!
しかしその後もう一度抜き返され1ヒート目終了。
抜きつ抜かれつのレースができた。
2ヒート目も、またしてもスタート成功!
GTVのように低速トルクがあるクルマはダッシュができるのかも知れない。
しかしGT200-Rクラスの元気のいいドライバー達に次々とパスされる。
やっぱりコーナーのスピードも大切だ。
前を行くどぅーさんには徐々に放されていく。
ミラーを見ると2台のDC2インテグラ、その後ろにシンシンさんのGTVカップカー。
「むむこのまま頑張れば3位入賞じゃん」
俄然やる気が・・・と言いたいところだが各コーナーでは自分のクルマと格闘している状態。
「早く終わってくれ」というのが本音。
それでも周回を重ね、表示を見ると残り2周。
まず背後にいたDC2インテグラに1コーナーで先行を許す。
そうなるとシンシンさんとの間には1台。
しかしいつの間にかシンシンさんのほうが前に出てる。
すると見る見るうちにピッタリと後ろに。
直線ではほぼ互角なのでコーナーで必死に抑える。
しかし残り1周の最終コーナー。
ブレーキングでズバっと前に出られてしまった。
結局そのあと1周してチェッカー。
順当といえば順当の4台中4位。
しかし久々に最下位一人旅になると予想していただけに
いろんなクルマと接近戦ができたのは本当に良かった。
なにより145で身に付けたことは間違ってなかったと実感できたし
さらに自分に足りないところもよく分かった。
自分自身にとっても今後のクルマにとっても、今回は有意義なテスト走行になった。
やっぱりHGTSは最高だ。
6月20日の第2戦はジュニアコースで開催される。
この日は新たな企画として「初心者向け走行枠」が用意される。
EURO車オーナーはサーキット走行してみたいと思っても
なかなかチャンスが少ないのが現状。
Euro&Worldカップなどもあるが、ほとんどが経験者だ。
初心者でも走れる、というより初心者歓迎という走行枠は意外と少ない。
午前中は走って、午後からHGTS観戦。
とってもオススメですよ~!