
この数日で、北海道は一気に冬に突入した印象だ。
先週は日中から雪が降り始め、仕事を終えて帰宅する頃には道路は真っ白になったほど。
幸い道路はアスファルトが出ており、なんとかノロノロ運転で自宅まで戻った。
気温も10月にしては低く、そんな天候の中、北海道GTの第4戦(最終戦)が開催された。
前日から家内と共に帯広入り。
イベントが目白押しだったので、いつものカントリーパークが取れず
久々に帯広市内のホテルで宿泊することに。
夕食は家内の希望で初のインデアンカレーに。
思えばこの店の存在を知ったのはGON!さんのブログだった。
インデアンカレーを口にするのも、なんだか彼の供養になるような気がした。
そして翌日。
前日は札幌~帯広間でもところどころで降雪があった。
今回はスタッドレスを積んで来たので気が楽だったが、もう少し降ったら間違いなく交換していた。
あとで自分の記録を読み直してみると、昨年も同じ10月23日に十勝に練習に向かい、
途中あまりに雪がひどくて引き返していた。
しかしレース当日は、見事なまでの秋晴れとなった。
気温はやはり低いが陽射しは温かく、コンディションとしては悪くない。
【フリー走行&予選】
思えば今年は終日ドライで走れる日が非常に少ない。
NHGTに限って言えば、第2戦のジュニア戦だけが終日ドライコンディションだった。
開幕戦はウエットで始まったし、先日の第3戦はかなりのヘビーウエット。
しかし気温は10℃程度と低い。
まずはタイヤをしっかり温めてからのアタックを心掛けた。
コースに出て、ゆっくりとしたペースで2周ほど。
それから徐々にペースを上げて・・・・そんな矢先、1コーナーで2台のクルマがコースアウトしている。
「絡んだ?2台とも大丈夫か?」などと思いながら2コーナーを抜けると、既にレッドフラッグ。
コース清掃や車両回収で時間が過ぎ、
再開はしたもののアタックはできすに終了。
フリーの2本目は1本目と同じ手順で、念入りにタイヤに熱を入れる。
今回はまず交換したミッションが普通に使えるかどうかを点検。
これに関してはまったく問題なかった。
むしろこれまで使っていたものより、明らかにフィールがイイ。
そうなると次は目標としていた「ベストの1秒以内」である。
するとこれが思いのほか、クルマの感触がイイ。
減衰を前回のウエット仕様から少しだけ上げたところからスタートしたのだが、
クルマの挙動が分かりやすく、何よりドライブしやすい。
さすがにペースを上げると若干の不具合もあるので、
予選のころにはもう少し上げたが、データとしては今回の減衰調整は吉と出た。
予選結果はベストの0.7秒落ち、13台中7番グリッドとなった。
【決 勝】
フリーで1コーナーを飛び出したクルマは、2台ともその時点でリタイアとなっていた。
あくまで可能性の話だが、こういう日というのは「何かある」ことが多い。
それに今回は予選終了後にすぐ決勝というスケジュールではなく、
間にDTCC(12周)の決勝が入る。
ということは決勝のころにはすっかりタイヤは冷え切っている。
グリッド表を見ると自分の前3台は1秒以内なので、
スタートで前に出られれば・・・と思うものの、
スタート直後のタイヤが十分に温まっていない状態で無理は禁物。
慎重なレース運びを考えていた。
スタートは悪くなかった。
しかし視界の右後方から凄まじいロケットスタートを決めて白いクルマが!
「誰だ!?」と一瞬思ったが、チームメイトのどぅーさんだ。
そのままどぅーさんのGTVは上手く1コーナーのイン側に向かっていった。
私の前2台はあまりスタートが決まらなかったらしく、
私の156Bは1コーナー手前ではセリカを抜き、さらにその前のエクシヴに並んでいた。
しかしエクシヴと私の間には1台分のスペースがある。
ここを塞げばセリカに入って来られない。
いや待て、恐らくセリカは鬼の突っ込みで来るに違いない。
今ここで塞げばタダでは済まない・・・そう思った次の瞬間・・・・
ドアのすぐ向こうでセリカが真横になったのが見えた。
「!!!」
やはり「何かある」日だった。
エクシヴとセリカが接触したらしい。
私も含めた後続のクルマは2台を避けるように、
土煙が舞う中、まるで住宅街を走るようなスピードで1コーナーを抜けることに。
見るとロケットスタート決めたどぅーさんは、接触の影響を受けることなくはるか前方へ。
ミラーを見るとどぅーさんと同じくらいの間隔で赤いS2000が迫っている。
こうなったらどぅーさんを追いかけ、S2000からは逃げるしかない。
しかし今回はセッティングが決まっていなかったとはいえ、
いつもは同じようなペースで走るどぅーさんが相手である。
追い上げを開始した時点では、とても追いつけないと思った。
それでもクルマの感触がよかったせいか、
徐々にGTVのテールは近づき、残り2周の時点で後ろにつくことができた。
ファイナルラップの1コーナー手前でどぅーさんの前に出ることに成功。
そのままなんとか逃げ切ってチェッカー。
Aグループ13台中5位でフィニッシュ。
レースディスタンスでのラップタイムに不満は残るが、
原因も分かっているし、何よりこれまでのような「どうして?」という思いが残らなかったのが嬉しい。
これでNew北海道GTの全4戦が終了した。
今年から新しい156Bなっての参戦だったが、思わぬ不調やトラブルもあり
なんとも消化不良のシーズンだった。
ただ、いろんなところを見直し手を打ったことで、
ようやく最終戦になって良い感触を得ることができた。
そうなるとこのままシーズン終了というのは、なんともスッキリしない。
そんなわけで、あともう1回走るつもりでいる。
11月3日のEuro&World Cup(3コース一気攻め)もいいのだが、
前後に休日がないのがちょっと辛い。
そうなるとやっぱり11月のNHGT特別戦か。
去年はこのレースの前日にクラッシュさせてしまった。
この失敗にケリをつける意味でも、特別戦を走ることになりそうだ。