
今シーズンは少しだけアップグレードをして開幕戦を迎えた。
その甲斐あってかNHGTの初戦ではまずますのタイムが出たし、先日のジュニアではベスト更新となった。
これは今年から導入したカーボンコレクタータンクの影響もあるかも知れない。
ただ、少し気になることもある。
エンジンのパフォーマンス事態に不満はないのだが、ときどきエンジンがストールする。
これは街乗りでしか起こらない不具合で、信号で停止する際にクラッチを踏んだときにそのまま「ストン!」とエンジンが止まってしまう。
さらに高速でもエンストはないけれど、3000回転くらいで流しているときに「ボッ・・・ボッ・・・」とかすかにこれまで聞こえなかった排気音が聞こえる。
燃調が合っていないのか?そんなことを思ったりもするが、原因は特定できていない。
チェックランプが点いたり、再始動できないということもないし、頻繁に発生するわけでもない。
ただ、今シーズン手を加えたという観点では、やはりコレクタータンクの影響かも知れない。
素人考えだが、吸気量が増えた一方で、燃料がそれに追いついていないのではないか。
ECUの学習範囲を超えてしまっているのではないか。
確かにこのコレクタータンクは’for Alfa 2.5 3.0 3.2 V6’となってはいるが、
その形状(ブローバイガスのパイプの取り回し)からして、
後期型(EURO3以降)用なのは間違いない。
恐らく私の156 2.5V6(EURO3前)は「想定外」なのだと思う。
だからといってこのコレクタータンクをキャンセルするのはもったいない。
そこで思いついたのがインジェクターである。
156BのインジェクターはEV1と呼ばれる旧タイプのモノらしく、
噴射パターンは円錐状で1本。
一方でEURO3以降のアルファV6はEV6と言うモノで、
これは噴射パターンは円錐状で2本となっている。
つまりEV6タイプのほうが二つのインテークバルブに向けて
より「良い混合気」を作ってくれそうだ。
そこで念のため監督さんに相談。
詳細は割愛するが、このお言葉に私の予想は確信に変わった。
『よく「そんなんで変わるわけねぇ・・・」とか言うヤツいるだろ?
変わるっつーの!オレのに乗ってみろってんだ!』
というわけで中古の166V6(3.0)のインジェクターを入手。
もちろんOHキットも購入し、オーバーホールも敢行。
と、ここまではよかった。(昨日のブログにもこのセリフが・・・)
しかし、実際に装着しようとすると、けっこうなハードルがあることを思い知らされることに。
幸い、デリバリーパイプは旧型(156 2.5)と新型(166 3.0)の両方があったため
旧型のデリバリーパイプに新型のインジェクターが装着できるかチェックすることができた。
ところが、予想に反して「ちょっとした加工」では付かないことが判明。
デリバリーパイプには力業でねじ込むのだが、さらに金具で固定する。
まずこの金具が合わない、まったく合わない。
上の図のように切り込みを入れないとハマらない。
金切ノコで6個スリットを入れる。
これで装着は出来そうだが、次の問題は深刻だった。
以下の図をご覧いただきたい。
【図1】156 2.5V6用インジェクター
【図2】166 3.0V6用(GTV3.0、GTA等も同じ)インジェクター
156のインジェクターでは、インジェクター本体の角度はどうでもいいということになる。
実際、ノーマル状態でインジェクターのソケットはバラバラな方向を向いている。
一方でGTVを見ると、インジェクターはすべて同じ方向で取り付けられている。
つまりソケットが12時の位置にある。
このままポン付けしては、燃料の噴射が【図3】のようになってしまう。
そうなると今度はコネクター側の加工が必要になる。
旧型のコネクターは大きく、12時か6時の位置にセットしようとすると
前バンクではヘッドに、後バンクではインマニに干渉してしまう。
そこでコネクターを加工。
まず干渉する部分をカットし、できるだけ小型化。
ただ、それだけではダメで、抜け防止のピンも作り直さなければならない。
形状に合わせてラジオペンチで1個ずつ製作。
これでようやく装着できることになり、日曜に作業を行った。
しかし・・・・
詰めが甘く、前バンクはスッキリ収まったが、後バンクはインマニ干渉し
6時の位置に合わせることができなかった。
少し凹みながら一応エンジンをかけてみる。
すると・・・きわめて普通にアイドリングしている。
しかしエンストの症状は依然として発生し、エンスト寸前の症状は前より多い。
やはり後バンク側の噴射が良くないようだ。
ただ、せっかくここまできたのだから、後バンク側を修正したい。
翌日、仕事から帰ってきて作業再開。
思い切ってコネクターのプラ部分をカットしたところ、ギリギリでインマニを避けることができた。
これですべて12時の位置でセットすることができた。
恐る恐る走り出すと・・・「ん?・・・違う。確かに違う!」
監督さん、やっぱり違います!
まずアイドリングが「細かくなった」という感じ。
さらに3000回転ほどで流す際にも、以前のような「ボッ・・・ボッ・・・」がない。
トルクもあるように感じる。
これは苦労した甲斐があるというもの!
もう少し距離を走ってECUがさらに学習してくれれば・・・・。
そして新品のイグニッションコイルを入れればさらに効果があるかも知れない。
おっと、燃料ポンプも交換しなくては・・・・