その1その2その4
~前回までのあらすじ~
F 10k/R7k
F 11k/R 8k(7.7k)
F 7 k/R 5k
F 8k(8.4)/R 6k
ということで前後スプリングレートの数値的な候補が出ました。
ここから各社の車高調キットを比較していきます。
なお、これはあくまでおじさんの極めて個人的な考えですが、サスペンションメーカーの量産品をそのまま使うつもりはないです。
自分で味付けをできるなら良いのですが、最初の車高調なのできちんとRX-8で走っているショップの手が入った車高調にしたいのです。ショップのオリジナル品か、量産品をベースにショップが調整した物が望ましいと考えています。
ということで、各ロータリーショップの車高調を見に行くことにします。
ダンパーストロークはダンパーそのもののストロークで、バンプラバーがある場合はそれを除いたストロークです。括弧書きで吊しのスプリングレートにおける縮み+伸びストローク量を併記しています。
1、Autoexe:Club Sports SUS.Kit
レート:10k/6k(1.92Hz/2.12Hz) 前後比1.10
ダンパーストローク:102mm(55+46)/124mm(74+50)
バンプラバー:41mm/61mm
2020年10月頃発売の新しいやつです。
ディーラーで買えるやつです。
ストリートベストを謳うexeから出されたワインディング~サーキットをターゲットとした車高調です。
とはいってもexeなのでストリートを無視しているわけではなく、サーキットで仕上げてから公道に持ち込んで最終的な仕様を決めたらしいです。
そういう意味ではおじさんのニーズには合っていそう。
RX-8に限らずFRで重要なリアのストローク量が伸び側も縮み側もしっかり確保されているのが非常に良いですね。
非常に良さそうなんですが、気になる点があるとしたらリアのバネがテーパースプリング(と思われる)なことです。
RX-8のリアはテーパースプリングが使われています。そのためいくつかの車高調キットはリアがデフォルトでテーパースプリングです。オーリンズとか。
この場合、スプリングレートを変更するには同じくテーパースプリングを選ぶ必要があります。
レート変更するときのことを考えると選択肢が狭まる可能性があります。
2、odula:蹴脚
レート:10k/6k(1.92Hz/2.12Hz) 前後比1.10
ダンパーストローク:75mm(43+32)/95mm(45+50)
バンプラバー:35mm/35mm
OVER DRIVEのodula車高調です。
みんカラでも非常に評判がいいです。
なんと言っても安い。15万。やばい。
エクゼより安く、リアは直巻きです。
先人たちのレビューを見ると、やはりリアのストロークが確保出来ているようですね。
ちなみにメーカーさんに問い合わせてみたところ、前後16kgf/mm程度のバネまで入れてみたことがあるそうですが破綻はしなかったようです。
今後レートアップするにしてもフロント16k(固有振動数 2.4Hz)はやり過ぎだと個人的に思うので、まぁおじさんが使う範囲では全く問題の無い耐久性でしょう。
OVER DRIVEはオートバックスにもイベントしに来ているので、イベントのタイミングを狙えば安く手に入るでしょうし、今後オーバーホールやレートアップするならサポートも受けられます。
リアの縮み側ストロークが他と比べて少なめなのが少しだけ気になりますが、使っていて不便を感じたらプレロードをかければいいだけの話。
全体として、初めての車高調として条件は比較的揃っています。
有力候補です。
3、LEG motor sport:Sport Damper Kit
レート:10k/8k(1.92Hz/2.44Hz) 前後比1.27
ダンパーストローク:110mm(64+46)/110mm(72+38)
バンプラバー:なし
RX-8でのWTAC挑戦など最前線で活動しているショップさんです。
legの名前の通り足回りが得意なショップなので、車高調を導入しようと考えたときに最初に候補に挙がったショップです。
上の2つとは異なり、量産品(ENDLESSのFunction)をベースにした車高調です。
Sport、Cup、Attackと3種類をラインナップしていますがまずはSportで十分でしょう。
LEGの車高調は他のショップと比較してリアのレートが高めなのが特徴です。
リアのレートが高めだと、前後バランスとしてはフロントがより動くようになり、ざっくり言えばオーバー方向になります。ロール剛性でのステア特性の変化はまた別の機会に。
純正の固有振動数前後比が1.20なので、純正よりオーバー方向に振れると言うことです。
おじさんはシミュレーターではオーバー気味な車が好みなので、サーキット走行のフィーリングだけで考えれば問題ないでしょう。
ただし街乗りでのナーバスさがないかという部分は実車ならではの考慮すべきポイントです。雨や雪道ではサスが硬すぎるとタイヤが仕事しないからね・・・
それとリアの伸びストロークでしょうか。
後輪駆動車はリアの伸びストロークが少ないと路面追従性が減り、駆動力をロスしてしまいます。
リアのレバー比を1.1として計算すると、ダンパーストロークが38mmに対してホイールのストロークは42mmになります。
この伸びストロークを許容できるか、というのが気になるところ。
4、REAL-TECH:スピリット車高調
鈴鹿で2分20秒切りを達成した変態たちです。
セミオーダーメイドのスピリット車高調を、リアルテックが間に入って使用ステージや客の要望からベストな仕様を決めてくれる方式です。
通称ハマ脚。
こんだけ自分で調べてあーだこーだ言うならオーダーメイドしてしまえば?という発想です。
他のショップさんでどうしても仕様が決まらなかったら最終手段として考えています。
通勤快速仕様で10k/7kで組みたい、という自分の希望を伝えて後はREAL-TECHにお任せパターン。
今のところ候補は以上の4つです。
蹴脚は圧倒的に安いのがいい。
全長調整式でストロークもしっかり確保されているし、レートも低めなので純正サスペンションからのステップアップとしては最適解でしょう。
そしてサーキットへの比重をある程度増やし、今後のステップアップまで視野に入れるとlegかな、と思います。
ついに発売されたGT7ではRX-8が、しかも後期型が収録されたので、1.92Hz/2.12Hzと1.92Hz/2.44Hzで走り比べてみてより自分の好みに近い方を選択しようかなと思います。
まぁたぶん違いなんて感じ取れなくてより一層悩むだけなのが目に見えるんだけどね