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2024年03月14日

e-Fuelは内燃機関存続の希望の光となり得るのか?

e-Fuelは内燃機関存続の希望の光となり得るのか? 開発と実用化が急がれている合成燃料(e-Fuel)。EUの方針変換に伴い、2035年以降も内燃機関は存続することになりましたが、「カーボンニュートラルな燃料である合成燃料(e-Fuel)等を使用する新車の販売に限定」されるのでは、と推察されています。合成燃料(e-Fuel)はタイトル画像のように、CO2(二酸化炭素)とH2(水素)を合成して製造される燃料の事を言い、 “人工的な原油”とも言われています。  

発電所や工場などから排出されたCO2を資源として利用するのため「カーボンリサイクル」に貢献できるとされ、出来た合成燃料は「脱炭素燃料」とみなされるとされています。なんだか屁理屈のような感じがしなくもありませんが、理論上はそういう事になっています。で、こんな何もかもに都合の良い合成燃料が2035年頃までに世界的に流通するのかどうかが鍵だとは思いますが、それが実現できれば、エネルギー資源を輸入に頼っている日本は、自給自足でエネルギー資源を得るという夢のような話だと思います。 日本では公表しているだけでもエネオスが2028年頃に、東芝が2025年頃に実用化のプランを進めています。

EVの失速が深刻な欧州ではご存知の通りポルシェが既にチリにパイロットプラントを稼働させており2028年には年間1億2千万ガロン(5億5千万リットル)の合成燃料を作る予定としているそうです。この数字だけを見ても良くわかないので、英国の1日のガソリン消費量を見てみると、2022年時点で4400万リットルとなっています。1日でこの量ですから、1年365日とすると、160億リットル以上という計算となります。ありゃ??・・となると英国だけで年間155億リットルの不足、これが世界で・・となると・・ハイ、全然足りません。現状では正に絵にかいた餅と言えます。

しかし!ポルシェ一社では限界がありますが、世界中の燃料インダストリーが力を合わせれば20年後、30年後には実用的なレベルの燃料が手に入るかもしれません。これに加えて当然電池技術やハイブリッド技術の革新、そしてトヨタが推し進める水素エンジンなどの開発も急務です。いずれにせよ、EV一辺倒では限界があると明確になった以上、内燃機関存続に向けて世界各国あらゆる努力をしていくことは想像に難しくありません。内燃機関の長い歴史が、2035年で幕を閉じるのはあまりにも惜しいですし、是非とも何かしらの形で生き残ってもらいたいと切に願います!
ブログ一覧 | クルマ
Posted at 2024/03/14 14:23:16

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この記事へのコメント

2024年3月14日 15:37
多分、自分が生きてる間には
こういう
循環型のエネルギーサイクルは実現しそうに無いけど、
やっぱり次の世代のために
絵に描いた餅を
食べれるようになって欲しいと
つくづく思うよ。
コメントへの返答
2024年3月14日 16:26
あら、そんな風に思います?

私はギリ陽の目を見れるのではないか、と期待しているのですが😜

おっしゃる通り、子、そして孫の世代のためにもグリーンなエネルギーの開発は頑張ってもらいたいですね‼️
2024年3月15日 8:25
合成燃料の生成から消費までの行程で、CO2を増やしたか否かがポイントなので、別のプロセスで生成され大気排出するしかなかったCO2を使う分には、カーボンニュートラルで良いと思います。大気中のCO2を集めて直接利用する検討もされていると思います(できるが効率が悪い)が、結局の収支は同じでしょう。別プロセス(燃焼とは限らない工業プロセス)の方を何とかしなければならない問題だと思います。
そしてどちらかというと、合成燃料の生成に関して問題となるのは、CO2側よりもH2側の生成プロセスの方だと思います。グリーン水素(≠クリーン水素)を使うかどうかが境界でしょうね。
カーボンニュートラルな合成燃料の生成の実用性は、「如何に効率的にクリーン水素を作るのか」≒「如何に高効率低コストで再生可能な電気を作るのか」で決まる問題だと思っているので、私は、日本での生産は望み薄だと思っています。日本の再生可能エネルギーは、世界的に見て飛び抜けて高コストで、まったく話になりません。地形的に太陽光は高コスト、風力も効率が低いのです。地熱等もキラーにはならないでしょうし。それでも、電気のように地産地消せざるを得ないものであれば日本で作らざるを得ないと思いますが、合成燃料は違います。合成燃料はエネルギーを液体の形に変換したものです。液体燃料はエネルギー密度が極めて高いので、輸送でのエネルギーロスが極めて小さく、輸送方法も確立されています。したがって、再生可能な電気を高効率・低コストで生成できる国・地域で合成燃料を生産し、それを輸入するという形態に将来的にはなると思っています。今までとは異なる新たな産油国の誕生です。日本企業も頑張っているでしょうが、将来的にはコスト競争力がなくて負けるでしょう。あるいは日本企業が海外で生産して輸入するだけでしょう。
それから、ポルシェのパイロットラインでは、英国のガソリン消費量の3.4%もあるのか(!!)と、私は逆のことを思いました。高々1プラントのパイロットラインなのに、比較的大きな一国の年間消費量との比で無視できないレベルあるというのは逆に驚異的です。収支がペイできる状況になれば、プラントを10個に増やすだけで1/3をも賄えてしまいます。ビジネスモデルが成り立てば、一斉に多くの企業で一気に投資が進むことも十分にあり得るでしょう。ポイントは、ポルシェなのに「チリでやっている」というところだと思います。ドイツの4倍の効率で風力発電ができる場所に作っていると何かで読みました。結局のところ、如何に高効率低コストで再生可能な電気を作るのか(ビジネス(エコシステム)が成り立つのか)に、帰着する問題だと思います。
ちなみに、日本でCO2削減で大いに期待されているアンモニア混焼発電(大規模な実証実験がそろそろ行われます)で使うアンモニアの現状の全世界の生産量は2億トン(体積換算2.7億リットル)です。ポルシェのパイロットラインは、その倍の規模ですので、かなりな本気度を感じます。
コメントへの返答
2024年3月15日 12:56
エネルギー業界の方ですか??というくらい詳細なコメントありがとうございました^^

そうですね、おっしゃること何となく分かります。やはりこうした合成燃料は「安く電気を生み出す環境、技術」とセットで考えないといけないワケですね!ポルシェがなぜわざわざチリにプラントを作ったのか疑問でしたが、そういう「地の利」があったんですね!勉強になりました。

ところで、ご指摘の通り液体燃料は非常にエネルギー効率が高いのはその通りだと思いますが、実際にガソリンと合成燃料でどちらの方がエネルギー効率が高いのでしょうか?すなわち、本来ガソリンなら50L必要な所、半分の25Lで済むのであれば、変な話生産量は半分で済むワケで、この辺の詳細ってどこかに載ってたりしますか??

いずれにせよ、ポルシェが合成燃料についてはかなり本気だと私も思います。ここに内燃機関存続への一縷の希望があるのではないか、と思います!
2024年3月15日 14:31
合成燃料は、戦前のドイツで開発されたFT合成反応(FT:Fischer-Tropsch)を利用して製造されます。実はとても古い技術で、石油資源のないドイツにて戦争のために考え出されました。
FTプロセスは、
  (2n+1) H2 + n CO → CnH(2n+2) + n H2O
という触媒を使った反応で、触媒や温度等の条件を変えることで、nが制御できるようです。n=1の場合はメタンとなり、メタネーションと特別に呼ばれます。

液体燃料が欲しい場合は、nがもう少し大きめになるようにするということです。nがすごく大きくなるようにすれば、パラフィンのような個体も生成できるそうです(作る意味があるかどうかはわかりません)。

で、そもそも、ガソリン、灯油、軽油、、、、の違いとは何なのか?という話になるわけですが、それは、原油に含まれる多様な分子量のCH化合物を分子量で分けたもの(蒸留でわけたもの)です。すなわち油種の違いとはnの違いであって、ガソリンはC4H10~C10H22(n=4~10)の混合物です。化学式で書くときには、C8H18(オクタン)で代表させます。
と言うことで程よいnを狙って合成燃料を作ると、ガソリンそのものができます。純オクタンでもいいかもしれません。
なので、合成燃料も原油由来の天然ガソリンも、エネルギー密度は一緒ということでいいと思います(厳密にはn違いの混合割合で微妙に違うでしょう)。
そして、軽油ももちろん作れるでしょう。
インフラ側のガソリンスタンドも輸送手段もすべてそのまま使え、エンジンもそのまま使えるということです。
再生可能な方法で効率的に電気さえ安く作れれば、かなりうまくいくはずなのです。

これまで、あまりFTプロセスが活用されてこなかったのは、効率的にH2を得る方法がなかったからだと思います。
現状で安くH2を得る方法は化石燃料から作る方法だったりするので、それではまったく意味がありません。電気分解でH2を安く作ることが、根幹となるポイントだと思います。

(なお、私は、エネルギー業界ではありませんし、化学の専門でもありません。)
コメントへの返答
2024年3月16日 14:25
再度のコメントありがとうございます!

いや~、大変勉強になりました。nを制御して、燃料の性質を変える事が出来るとは知りませんでした!

極端な話、おっしゃるように純オクタンも生成可能、ということですね!まあ実現して、量産化に成功するようなら夢のような話ですね!!

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「ランボルギーニもついにハイブリッドですか…🙄 https://carview.yahoo.co.jp/news/detail/653eb95e333e525b0ca5e79341e263c5ca9231df/?mode=top
何シテル?   05/24 17:16
趣味車→ 992カレラT(2023年式 左MT) ファミリーカー→ G63AMG(2022年式 W463A) アシ車→ アバルト695 esse esse(...
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